東北地方で長年続いている「芋煮戦争」が激化し、県境を中心とした各地域で緊迫した情勢が続いている。現地で取材を続けている戦争特派員からの情報によると、宮城県民は他県民に対し「味噌ベースで、具は豚肉。それ以外は芋煮とは認めない」との声明を発表。これに対し山形県民は「奴らは一体何を言っているのか。芋煮は醤油ベースで牛肉と決まっている。異論は認めない」と警告した。
福島県民は「味噌と醤油をブレンドすればいいんじゃないの？」と平和的解決を試みたものの、両県民から「そういう問題ではない！」と猛反発されて断念。一方岩手県民は「味噌ベースに豚肉もいいけど、醤油ベースで鶏肉も美味しい。呼び名は『芋の子汁』がいい」と主張している。
各勢力共に一進一退の戦況が続いていたものの、ここに来て山形県が「芋煮専用の大型重機」と「直径6メートルの大型鍋」を戦場に投入。里芋3t、牛肉1.2t、こんにゃく3,500枚、ねぎ3,500本、醤油700リットル、日本酒50升、砂糖200kg、水6tを使って一気に芋煮を作り上げるというミッションを行い、圧倒的物量作戦を展開するという予想外の動きを見せた。
なお、秋田県民は「うちは『なべっこ遠足』だから、『鍋』で調理するなら具もベースも何でもかまわない。なんなら別にカレーでもいい」と、広い心ですべてを受け入れる姿勢を見せている。