店  名
 食楽
食べた日
2007/04/28
住  所
 秋田県秋田市東通仲町2-28
営業時間
11:30〜14:30
電話番号
 018-825-2999
定休日
水曜日

鶏ももやわらか煮定食
鶏ももやわらか煮
じゃがいもホクホク煮
鶏団子入り味噌汁
春キャベツ煮

前  説

 携帯が鳴り、光と共に着信を知らせる。誰だよ全く、仕事中なのに…。全く忙しくもないのにブツブツと言いながら表示を見てみるとソレはクラバーKから。おぉ、珍しいなーとか思いながら、それでも通話ボタンを押す気にはなれない。なぁ〜んか面倒な話になりそうな気配が、携帯の向こう側から漂ってくる。コレをオーラというのだろうか。

 テンパ気味でヤケにニヤニヤしたゴッツイおっさんと、黄色髪で異常に鋭い視線でコチラを貫くゴッツイおっさん(カーサン?)の2人組が、頼みもしないのに人生相談に乗ってあげるよっ!って言ってくれる場合があったとしたら、ヤハリ同じ様な気分になるのだろうか。遠くで泉の湧く音が聞こえて来る。

 忙しい時って携帯が鳴っても、とるコトが出来ない。落ち着いた頃着信履歴を確認し、あ〜、あの人から電話があったのね。さっきは電話に出られなくてゴメンナサイ。一体どんな要件だったんですか?ってコトで折り返しの連絡をするのが一般人のコモンセンスだとB食クラバーは認識しているが、クラバーKの場合は違う。折り返しの電話なんてかかって来たためしがない。クラバーKに用事がある場合は向こうが電話に出る迄、何回も何回も何回もかけ直さなくてはならない。(もしかしたらソンナ目にあっているのはB食クラバーだけなのかもしれないが。)

 以前クラバーKから着信があった時、ワザと出なかった。折り返しの電話がないとどう言う気分になるのか思い知るが良い!と言うササヤカで弱々しい、ややキモめな抵抗を仕掛けたツモリなのだが、ソレからのクラバーKは、10分おきに電話をしてくる始末。攻撃したツモリが逆にやられている!と感じたB食クラバーは、何度目かのコール時、遂に根負けして電話に出てしまった。

 ハッキリ言ってなんか恐かった。ドコカからか誰かからかお金を借りて、返済が滞った場合コノ様な目にあうのだろうかと、TV等で良く見かける映像が脳裏に浮かぶ。『返せゴルァ!』とか、『殺すぞテメー!』とか言うのに混じって、『借りたお金は返すのが大人の義務です』とかって書かれるのが一番恐いよなーっていつも思うアノ貼り紙が、我が家の玄関にも貼られるんじゃないだろうかとリアルに感じられた。

 あんな気分はもう2度と感じたくない。すいません!来月まで待って下さい!とかって心境で電話に出ると、うかつにも忘れかけていたケド受話器の向こう側にいるのはクラバーKで、モチロン督促の内容とかではない。

 歓喜天って引っ越したのかと第一声。自分の職場で開く飲み会の幹事に任命されたクラバーKは、その会場を歓喜天にと考え予約の電話をしたトコロ、引っ越しましたとのメッセージと共に、新しい電話番号が流れたらしい。いや、歓喜天には何度か行ったコトあるケド、ソレ程頻繁に利用しているワケじゃないし解らない。そもそもB食クラバーに聞く前に、ソノ新しい電話番号にかけてみりゃーえぇんじゃないですかいのー(何故か広島弁風味)とか言ってみると、どう言う店だか解らないとかける気がしないとの返事。

 …何様だ!と大声で叫びたいトコロを大人なので懸命に堪え、『引っ越したという話自体を今初めて聞いたので、ワタクシには解りません。』と上品な対応をする。電話を切ったクラバーKは果たして、移転先の歓喜天で飲み会を開いたのかどうか、未だに解らない。

 後日改めて歓喜天の前を車で通ってみると、看板も外されて空き家になった様子。あぁ〜、ヤッパリ引っ越したんだなぁ〜と実感する。その後暫くすると工事が入った様で、出来上がった看板には食楽と書かれていた。食べるコトが楽しいって感じられるのは素晴らしい。どんな食事でも楽しみたい!って思うのはB食クラバーだけでは無いだろう。店名に素敵なシンパシーをフィーリングしたミーは、ランチをイートするからクラバーRさんとトゥギャザーしようぜっ!(突然ルー大柴風味)


Comment

 ゴールデンウィーク初日の秋田市は、雲一つない好天。チョット早いケド、こう言うのを五月晴れと言うのだろうか。どこまでもどこまでも、見渡す限り空は青く、街並みとの境界線まで続いている。

 今日は絶好の食楽日和!ってワケで店の扉を開けようとしたが、チョット固い音がして開かない。コンナに天気良いのに開かないなんて変だね、アハハハハ。とか言いながら再トライするもヤッパリ開かない。こう言う扉って少しクセがあるんだよね、フフフフフ。とか喋りつつも一回腕に力を入れるが、ヤハリ開かない。あれ〜、今日休みなのかなぁ〜とか思って入り口周辺を見てみると、営業中の看板が。

 マサカしまい忘れているんじゃないだろうな?とも思ったが、ランチの内容が書かれたボードも出ている。ホントにしまい忘れてるのかコレ?とか思ってみたが、窓から見える店内には灯りがついている。やっぱ営業してんじゃね?とか思った瞬間クラバーRさんが扉に手をかけると、不思議なくらいアッサリ扉は動いた。何ですかコレ。人見て扉が開いたり開かなかったりすんのかよ!と思ったりもしたが、開いてくれたモノは素直にありがたいと受け止め、店内へと入ってみた。

 玄関先で靴を脱ぐスタイルは歓喜天の時と一緒。床が板張りになっている。歓喜天の時はカーペットがあった様な気がするが、無かったかもしれない。そんなコトも覚えていないぐらい来ていないんだと、あの日電話を掛けて来たクラバーKに教えてやりたい。入ってスグに店の中が見える様にはなっていないため、マダ本当に、今日は営業しているのかどうか確信が持てない。絶対に入ってはいけない!って教えられた部屋に忍び込む、魔法学校悪ガキ3人組の様な気持ちになりながら一歩ずつ、静かに静かに足を進める。すると!

 いらっしゃいませ〜!と店員さんが元気良く声をかけてくれた。何組かのお客さんが食事中で、手前のテーブルではお客さんが料理の注文をしている。あ〜なんだ。ヤッパリ営業していたのかと、ココでようやく安心する。落ち着いたトコロで店内を見てみると、ほぼ歓喜天の頃と変わらない様な気がする。

 昼のメニューは鶏ももやわらか煮定食と肉鍋定食、食楽定食の3種類。豚ショウガ焼き、厚焼き卵など、B食クラバー好みなオカズが揃う上に店名も冠しているので、タイトルロールの食楽定食を頼もうかとも思ったが、他にからすがれい、鶏団子煮なども付く様なので、ソレだとB食クラバーのお腹に入り切らない可能性があるため、鶏ももやわらか煮定食を頼むコトにした。\580って言う低価格で、どんな料理を食べられるのかってコトへの興味もあった。

 料理到着。見た目にも柔らかさが解る鶏もも煮と、温野菜は春キャベツ煮、それからジャガイモを煮た小鉢が並ぶ。更に御飯と味噌汁はおかわり出来るとのコト。\580だから、もしかして量とか少ないかもしれないと思った自分が恥ずかしい。心の中でゴメンナサイと手を合わせ、頂きます。(コノ瞬間、自分が金色の箸を持ち、バックでは椿姫のLa Traviataがかかった様なゴージャスな気分になった。)

 鶏肉も柔らかいし、キャベツも柔らかいし、もちろんジャガイモも柔らかい。見た目通りナイスな食感に御飯もススム。秋田県民には少々薄味な気がするが、ヒョットして西日本方面の味付けだろうかとか考えつつも、やっぱオカズが美味しいと御飯もドンドン減っていくよなぁ〜とか思いながら御飯粒を見てみるとソレは、美しいツヤを放ち輝いている。改めて御飯だけを食べてみると、外硬内軟の素晴らしい焚き具合。オカズだけではなく、御飯粒も美味しいコトが判明した。

 そう言えば先日、店頭でついて釜で焚いてます!って言うのをウリにしている店にオープン当初に行ってみた時、それはそれは素晴らしい焚き具合で、この御飯ダケでおかわりが出来る!って位の店があったのだが、日にちが経った後も1回行ってみたら、特に何の変哲もない御飯に変わっていてガッカリしていたトコだった。あまり白米が得意ではないB食クラバーにとって、美味しい御飯粒を提供してくれる店は貴重なので悔やまれる。

 そんなコトもあったので喜びも倍増した。味噌汁の中には鶏団子が入っており、噛むと口の中に抜ける風味も素晴らしい。この御飯と味噌汁だけで2杯はいける!おかわりするぜ!とか思ったのだが、きっと途中でお腹一杯になって残しちゃうよなぁ〜。そういうコトって良くあるある!って声がドコからか聞こえた気がしたので自粛するコトにした。しかし、食べ終わった後しばらくすると、どうにもこうにもお腹が空いてきて困った事態になった。

 恐らくだが、御飯も味噌汁も美味しかったので、もっと食べさせろやゴルァ!と、胃袋が駄々を捏ねていたのに違いない。そう考えると、美味しいモノって不思議といくらでも入るんだよなぁ〜と思い立ち、ヤッパおかわりしておけば良かったよぉ〜!と激しく後悔した。次回は必ず、なんだったら他の人の分までおかわりしてやろうかと思わなくもない。