店  名
 大衆食堂 半田屋
食べた日
2007/03/01
住  所
 秋田県秋田市仁井田本町4丁目15
営業時間
24h
電話番号
 018-853-6030
定休日
年中無休

コノ日の半田屋
チキンカツ
鶏煮
サラダ

前  説

 『とにかくアンナにゴハンを腹一杯食べられる店は他には無い!』

 同じクラスの、通称『先生』が言う。コレで何度目だろうか。学生なのに『先生』ってあだ名で呼ばれている理由は、家庭教師をやっているからとか、例えば日舞の師範代だからとかソンナことでは一切無く、コンピュータについて(B食クラバーの周りでは、)一番詳しい知識を持っているから、そう呼ばれているダケだ。眼鏡をかけているから『博士』って呼ばれるのと、ソレ程差は無い。

 ソノ先生が、友達に連れられて定食屋に行ったらしい。値段の安さとボリュームにスッカリ魅了された先生は、何かある度に、その定食屋のコトをさも得意げに語り出す。しかも、毎回ほぼ同じ言葉で。

 毎日々々成長をし続け、そして金銭的に余り裕福でもない学生にとって、安くて量も多い定食屋って言うのは、欠くコトの出来ない存在だというのは解るケド、同じ言葉を聞き続けるコチラの身にもなって欲しい。

 別に先生は、いつもいつもB食クラバーに向かって話し掛けているワケじゃない。教室の窓際で、或いは後側に自然と出来たヤヤ広めのスペースで、友達数人と語り合ったりするソノ言葉が、同じ教室内にいるB食クラバーの耳元に届いて来るのだから始末が悪い。ソノ言葉が聞こえないようにするには、コチラも誰か他のクラスメイトをつかまえて、延々と話し続けるしかない。

 でも何度か先生に連れられて行ったコトがあって、ヤッパリ安さとボリュームには驚いた。だからコソ、先生が話す言葉に過剰に反応していたのかもしれない。マタ行きたい。誘ってくれないだろうか。ソノ店、半田屋に。…なんて。

 と、コレは全て仙台に住んでいた学生時代の話。その半田屋が秋田に来るとクラバーRさんに教えて貰ったのは、ワリと前のコトだった。正直、クラバーRさんからソノことを聞くまで、半田屋の存在はスッカリ忘れていた。ソレを聞いた瞬間、頭の中には先生が喋るアノ言葉が、まるで昨日聞いた声の様にクリアに、B食クラバーの耳元で再生された。

 久しぶりに行ってみるか!と、心が動く。


Comment

 なか卯とモスバーガーが1つの店舗に入っている店が、閉店した。以前、資本提携していた両社は、ソレが解消されるに当たって、秋田のコノ店でも1つ屋根の下でやっていくコトはまかりならん!とのお達しでも出たのだろうか。ソレゾレが違う場所に店を構え、建物だけが残ったソノ周りに足場が組まれたので、解体されるのだろうかと考えてみた。しかし、どうやらソコに半田屋が出来る!と言うのである。

 試しに半田屋のホームページを覗いてみると、確かにソノ場所に3月1日、半田屋秋田店がオープンすると書かれている。車で通りすぎる度、日数が経過するに連れ、徐々に店舗が形作られて行く。生まれた時からどんぶりめし!と言う名物コピーが脳内をリフレインする。

 半田屋秋田店は無事にオープンの日を迎え、早速出掛けてみた。大体オープンしてから暫くの間は、どの店も混んだよなぁ〜。混んでたらどっか違う店に行こうかなぁ〜とか考えていたのだが、着いてみると想像程は混んでいなかった。スグにゴハンにあり付けて嬉しい反面、人が少なくてチョット不安な気持ちも隠せない。

 昔B食クラバーが何回か行ったコトのある半田屋は、失礼を承知で言うならば、ホントにやっすい定食屋って雰囲気だったのだが、半田屋秋田店はカフェテリア方式で、チョット気の利いた社食風。座席はファミレス風でもある。随分と変わったモノだ。

 トコロで、半田屋の主役はハンバーグでもコロッケでも目玉焼きでも無い。日本人の主食とされる御飯が、文字通りの主役だ。ゴハンの大盛りさ加減が、半田屋を半田屋たらしめているアイデンティティに他ならない。目を閉じると瞼の裏に、半田屋のTVCMの映像が蘇る。3歳位の女児が、自分の顔よりも明らかに大きいだろうドンブリ飯を食べているCMには、ちょっとアナタ食べ過ぎじゃないの!と、一体その女児がドコのドナタか存じませんが、親に成り代わって心配したくなる程だ。

 ゴハンにはミニ、小、中、大の4種類がある。B食クラバー的物差しでソレらを表現すると、ミニが一般家庭のお茶碗(より1割程多い)位。小が標準的な食堂のドンブリ御飯(より2割程多い)位。そして中だがコレは、山盛りのドンブリ飯の上にもう一杯のドンブリ飯を乗せた位の量があり、遠目から見るとソレは、ハンドボールの様に見えなくもない。

 そして大。コレについては店内のドコを見ても、とても食べきれる量じゃない!と言う注意書きしか見るコトが出来ない。むかぁ〜し、見ず知らずの誰かが食べていた様な気がしないでもないが、果たしてソレがホントに大めしだったかどうかってのは、今となっては確認できないのが残念でならない。

 想像するのダケで精一杯だが、中めしの上に更にもう一杯どんぶり飯が乗る感じではないだろうか。ソレは食べ切る以前に、盛りつけるコトが可能なのだろうかと言う疑問も湧いて来る。もしかしたら専門の盛り付け師がいて、ソノ人でなければ不可能なのではないだろうかと言う妄想憶測も。『量り一年、詰め三年、盛り一生』とか言う訓辞が飾られた部屋で、職人達が一所懸命大めし盛りの技術を向上させようと汗を流し、修行している姿が目に浮かぶ。

 そんなワケで、半田屋秋田仁井田店に潜入したB食クラバーだが、その、カフェテリア・社食・ファミレス風な景色に乗せられて、気が付いたら\500以上の会計をしてしまった。コレは驚くべきコトだ。半田屋では上限\350!とか言う、不文律と言うか暗黙の了解事項が存在しており、\500なんて、バイトで特別支給が出た時とかじゃないと食べてはいけない!と言う仲間同士の掟の様なモノがあったのに、ソレをアッサリと越えてしまった。

 コレが当時との物価の違いか?とも思ったが、牛丼やマックなんかは安くなってるし、(牛丼は現在一時的に?高いが)ソレ程食べ物に関してインフレが進んでいるとも感じられない。手元のトレイを見下ろすと、昔は絶対取らなかったであろうサラダなんかが乗っかっていた。こう言うサイドメニューを買っちゃうから金額が上がるのかと納得すると同時に、学生時代のB食クラバーは米!肉!と言ったソノものズバリ的な食事しかしていなかったのかと解り、自分で自分の若さに目眩を感じてクラクラだ。

 クラクラした頭の中でB食クラバーは、めしの量はミニ・小・中・大じゃなくて、小・中・大・特盛にした方が実状に合ってるんじゃないか?とか、余計なコトを考えてみたりした。