店  名
 ニュー畠兼
食べた日
2006/07/18

住  所
 秋田県男鹿市北浦入道崎字昆布浦2-69
営業時間
6:00〜18:00

電話番号
 0185-38-2011
定休日
年中無休

店外観
時空を越えた海鮮丼・看板
ウニ丼
うにアップ
時空を越えた海鮮丼・実物
時空を越えた海鮮丼アップ
前  説

 秋田県民として生まれたならば、最低1度は訪れるであろう男鹿国定公園。B食クラバーもモチロン、コレ迄に何度も出掛けたコトがある。秋田県民にとっては小学校の遠足、町内会の旅行、職場の忘年会などで男鹿を訪れるのが代表的だろうか。

 小学校の確か社会科の授業で、男鹿半島が国定公園であると知った。ソノ文字通り、国で定めた公園が秋田県内にある!と知って、ヤケに興奮したコトを、今でもハッキリと覚えている。国と言う機関に認められた景勝地が秋田にもあるのかと、無闇に胸が高まった。

 しかしソノ後、国定公園は全国に幾つもあるコト、国定公園の上位種として国立公園があるコトを知り、いまいちテンションも急降下。多少のガッカリ感を抱えながらソレでも、何年かに一度は訪れている。

 中でも一番は、真夏の暑い日に訪れる男鹿半島の最端、入道崎。売店でビールとイカ焼きを買い、丸い水平線をボケェ〜っと見つめて過ごす。芝生に寝っ転びながら、断崖から吹き付けてくる風に吹かれていると、目の前に広がる景色も相まって、地球は丸いんだぁ〜!と実感してみたりする。

 ソノ景色も、売店も、灯台があるコトも、北緯40°線があるコトも、遊覧船がお客さんを乗せて男鹿の海を案内しているコトも、何もかもが入道崎の一部の様に感じられ、特に今迄、ソレらに対して注意を払ったコトがなかったが、一年程前に訪れた時に、B食クラバーの中で入道崎の印象が、大きく変わった。

 今迄登ろうと思ったコトも無かった灯台に登ってみたり、遊覧船に乗ってみたくなったり。あれ?何か男鹿新発見?とか思い、何げに何軒か並ぶ食堂の看板を見上げると、『入道崎にUFO出現!』とかって文字が書かれていたり、更に良く見ると『御希望の方にはビデオをお見せします。』とか書かれていてニワカにB食クラバーの中で、ミステリースポット男鹿!ってな言葉が浮かんだりもした。

 別の食堂の看板を見てみるとソコには、『時空を越えた海鮮丼』ってなメニューがあって、更にB食クラバーの心を惹き付ける。時空を…越える?時空を越えるとはどう言うコトか。B食クラバーの貧相なイメージを最大限に広げると、自分の体が薄くなった上に何重にもクロスオーバー&オーバーラップ。暫く気を失った後、『ココはドコ?』とかって目を覚ますと、ティラノサウルスがトリケラトプスをお食事中の場面に遭遇して、次の獲物として狙われそうになったりするのだろうか?

 UFO、時空越え、恐竜と、木曜スペシャル的と言うか、矢追純ーイズムと言うか、ムー民チックな事象の連続にノックアウツ!男鹿を充分に満喫しながらも、B食クラバーの心のバランスはダッチロール&フゴイド運動の繰り返し。計り知れない好奇心を持ちながらも、ミステリースポット男鹿を後にした。


Comment

 イツモならとっくに終わっているハズの梅雨の切れ間。それ程鮮やかではないけれど、青空も広がっている。入道崎へ出掛けるのに、悪い日ではあるまい。あれから一年が経過したが、ミステリースポット男鹿よ、待っていろ。クラバーRさんと同行した。

 入道崎の食堂で御飯を食べようと思っていたのだが、辿り着く迄の道中、UFOビデオを見ながら御飯を食べるか、ソレともタイプワープしながら海鮮丼を食べるか悩みまくっていた。鉄の胃袋の持ち主ならば両方で食べるコトもできるだろうし、海鮮丼を食べて、別にUFOはビデオだけ見せて貰えば良いじゃん!とかって考えもあるのだろうが、そんなコトが出来ない程の、B食クラバーは小心者だ。

 ズ〜ッとどっちにしようか迷いながら運転していたのだが、駐車場に片足を着いた瞬間、心が決まった。『UFOビデオとタイムワープ。今日の気分はどっち?』と、関ロ宏とミ宅裕司が、両手を広げながら左右のステレオボイスで聞いて来た様な気がした。タイムワープが5票、UFOが4票の僅差。93gが悔しそうな顔をし、関ロがニヤケ顔のまま呆けている。ソレを横目に身ながら、時空を越えた海鮮丼の店、ニュー畠兼へと突入した。

 ニュー畠兼。名前から察するに、ニューではない畠兼もあったのだろうかとやや気になる。ニュー畠兼の外観は、遠方から見るとナマハゲの顔に似ている。コノ辺がニューの理由なのだろうか。もしかしたらコレへのリニューアルを機に、ニュー畠兼と名付けたのかも知れない。最近の秋田では、ナマハゲと言えば超人ネイガーのコトが思う浮かぶが、まぁ多分、接点はゼロに違いない。

 クラバーRさんは最初から、時空を越えた海鮮丼を食べる気満々で、B食クラバーもそのツモリだったのだが、メニューに生ウニ丼を見た瞬間、ウニスイッチがオン!時空を越えた海鮮丼にもウニが入っているのだが、ココは全てウニで行きたい。もう食べたくないよ!ってぐらいウニを味わいたい。そんな気分に包まれたまま、店員さんを呼んだ。

 『え〜っとですね、生ウニ丼と、時空を越えた…。』まで言ったトコロで店員さんが、『あぁ、海鮮丼ですね!』と、返事した。えっ?海鮮丼?そんな呼び方ですか?と、急に何だか恥ずかしくなって来た。ワザワザ時空を越えた…って付けなくても、ただ海鮮丼ってダケで良かったのだ。

 そう言えば以前、うどんの杵屋に行った時のコトを思い出した。どうしても卵とじウドンが食べたくて、でもメニューの中に卵とじウドンが、『王(ワン)さんの卵とじ』と言うのしか見当たらず、ソノ名前を口にするのが恥ずかしくて仕方なかった。しかしどう考えても他に食べたいモノが見当たらなかったので、意を決して『あのぉ〜、すいません。王さんの…。』と、恥ずかしさを捨て切れずにモジモジしながら喋ってみると店員さんが、『はい!卵とじですね!』と、行って返して来たコトがあった。

 なんてコト。最初っから『卵とじ』と注文すれば良かったのだ!そうすれば恥ずかしい思いをしなくて済んだのに。ソレ以来のB食クラバーは、メニュー名にチョット恥ずかしさを感じる冠が付いていたら迷わず、冠以外の部分の名称を喋っていたのだが、コノ瞬間は忘れていた。と言うよりも1年間、『時空を越えた海鮮丼』と言う言葉がフルネームでインプリンティングされていたのだろうか。

 料理到着。生ウニ丼はウニが3段重ね。時空を越えた海鮮丼には、海老、ウニ、イクラ、カニ、ホタテがゴージャスに並んでいる。一瞬自分もコレにすれば良かった!と心がぐらついたが、どうせ食べてみたら、やっぱりウニだけのにすれば良かった!って思うのは目に見えているので、ひたすらウニを口の中に頬張り続けた。トロォ〜リと溶けた、甘い口当たりのウニが、あっと言う間になくなっていく。\1,900と少々高価だが、コレだけ美味しければ申し分ない。ま、普段だったら絶対に食べない金額なのだが。コレが国定公園パワーか。

 料理を持って来てくれた店員さんに、どうしてコノ店の海鮮丼は時空を越えているのかと聞いてみた。最初は空飛ぶ円盤がどったらこったら…と言いながら立ち去ってしまったので、あれぇ〜教えて貰えないのかなぁ〜とか思っていると、店員さんが付けたのではなく、海鮮丼を食べたお客さんが、アマリの美味しさに『コレは時空を越える美味しさだ!』と言ったのが始まりだとか。その経緯が記事になった本が以前はあったらしいのだが、今はドコカに行ってしまったようだ。

 ちなみにコチラは海鮮丼発祥の店らしく、そのコトが店内に掲げられていた。日本の全国、ドコにでも昔からありそうな海鮮丼の発祥がニュー畠兼とは!UFOよりもタイムワープよりも、なによりもソノ事実に一番驚いた。