店  名
 萬八
食べた日
2006/06/03

住  所
 秋田県秋田市新屋元町13-34
営業時間
11:00〜14:00 17:00〜20:00

電話番号
 018-828-2738
定休日
火曜日

上天ざるそば
そば
天ぷら
そばムース
前  説

 ワリと最近出来た感じのあるコノ店の存在は、以前から知っていた。とある仕事先に向かう途中に、コノ店はある。最近はソコに出掛けるコトも無いのだが、良く通っていた頃は、ココはソバ屋では無く、色んな種類の料理を提供する、いわゆる食堂であった。

 食堂だった頃の店には一度も入ったコトが無い。ソバ屋に変わったんだなぁ〜と思いながら、わたゆうや工藤アイスに行く途中、視界の端っこで捉えたりしていたが、何故か入る気がしなかったのは、やはりソノ場所が、ソバ屋では無く食堂だから!とか言うのが、1番の理由だろうか。何て言うかこんなコトは、イメージとも言うコトが出来ない、ボンヤリの上にボケェ〜っとした気分をトッピングした、理由とも言えない理由だが。

 その様に過ごしている今日この頃。ソバについて語り合っていたトコロに、Fumingさんが教えてくれた、何気ない言葉が気になった。

 > Fumingさん
 そばは新屋にある萬八もおすすめですよ。
 混んでるのでちょっと時間をはずすのがいいと思います。

 そう言えば、ココのソバ屋はやたら混んでいると、風の噂に聞いたコトがある。昼時に行ったら行列必至だと。本格ソバ屋で、値段が安いと言うワケでもないのに混んでいると言うのは、ヤハリ味が決め手に違いない。

 最近のB食クラバーは、よく理解もしないで勝手に抱いたファーストインプレッションを頑なに心に留め、本当はそうじゃないのに思い込んでいて、実際に体験してみたら全然違うじゃん!って思うコトが多かったりする。偏見以外の何物でもない。そして、後になってから後悔する。こんなコトなら、もっと早くからやっておくんだった!と思ってバカリだ。

 コンナ後悔は今後の人生でアマリ味わいたくない。出来るコトなら偏見など持たずに、何事にも積極的にチャレンジしてみたい!などと、無闇に燃え上がる好奇心。まるで、体の中を駆け巡る血の熱さに体が火照り、窓を開けながら寝ていた子供の頃を思い出さなくもない。何かが道をやってくるのを待ってるんじゃダメだ!とか思いながらコノ店、萬八へと出掛けるコトにした。


Comment

 ワリとしょっちゅう通り過ぎていてソノ時は、あぁ〜、コノ店まだやってるんだなぁ〜とか、今日も混んでるなぁ〜とか思うコトはよくあるが、実際にソノ店に行こう!と思った時、あれ?ホントにコノ道筋で良いンだっけ?って思うコトが、B食クラバーには良くある。コレはもしかしたら、脳味噌のドコカに取り返しのつかない障害が発生している証拠なのだろうかとか、ヒョットして素性の知れない牛肉を食べ過ぎているんだろうかなどと考えると背筋も凍り付く思いでイッパイだ。

 そんなワケで、頼りない自分の人生にチョットでも自信を持たせるため試しに、今話題の脳年齢チェックなんかチョットしてみた。すると何と、25歳とか言う結果が出たので、取り敢えず一安心してみた。しかし、コンナに薄らボンヤリした脳味噌が25歳だなんて、ハッキリ言って人類的に大丈夫なのかと思わなくもない。出来るならばB食クラバーの脳年齢は100歳位で、世の中を背負って立つ、知識並びに良識ある方々の脳年齢が25歳位であって欲しい。

 そんなコンナで萬八への道筋と、人類の未来に少々の不安を感じつつも、なんとか無事に到着するコトが出来た。店の扉を開ける。4人掛けのテーブルが4卓と、小上がりが3卓程か。入り口の横にはソバを挽くタメの石臼がある。萬八では毎日、コレでソバを挽き、打ち、提供してくれるとのコト。行列が出来るソバ屋!と言う話も頷ける。その内、顎のしゃくれた元漫才師でも来るのでは無かろうか。

 メニューを見ると、以前食堂だったせいなのか、カツ丼や天丼等もある。それから、麺としての蕎麦ダケでは無く、そばがき、そば豆腐、ソバいなり等、ソバ粉を利用して作るコトの出来るメニューが多いコトに驚く。こんなメニューを見た日には、そばがきをつまみつつ、日本酒をやりながらソバの完成を待ってみたくなる。そう言う粋な食べ方をしてみたいが、車を運転して萬八迄やって来た身としてはそんなコト出来ようハズもない。もししたら、一般的な社会生活を送れなくなる確率がカナリ高い。そんなワケで粋な食べ方は断念し、極々庶民的に、只単にソバを注文して出来上がりを待つコトにした。それでも上天ざるソバを頼んだのは、少しの悔しさがあったのかも知れない。

 そう言えば昨夜から、何だか知らないけれどもお腹がカナリ減っていたのを今思い出した。寝る前に食べたらソレらは脂肪になるダケだ!そんなコトは断じて許さん!やらせはせんぞぉ〜!と固く決意。眠気も手伝って何も食べるコト無く寝るコトに成功したのだが、ココに来て急激に空腹感が襲って来た。泣く子と腹減りには勝てないとは、誰かの言葉か、ソレともたった今浮かんだ出任せか。打ちたてのソバが出て来る迄の僅かな時間だが、B食クラバーの周りダケ、他の空間よりも30倍位遅いスピードで流れている様に感じられた。

 空腹が限界に近付いた頃、上天ざるが到着。本来ならば粋に、そばつゆは半分ダケ使い、薬味のネギやワサビは箸休めに口にする。ソンナ江戸っ子の様な食べ方をしてみたいものだが辛抱たまらず、加減が出来ずにそばつゆを全部注ぎだしてしまった。更に勢い余ってネギを、ツユの中に全て浸す。B食クラバーはどうやら、粋とは無縁の生活しか送るコトが出来ない様だ。

 早速食べてみると、コチラのソバは非常にマイルド。先日、二八とは思えない程強烈にソバの香りが立ち上るモノを食べたせいか、若干物足りなく感じなくもない。ソバにはコシがあり、噛み応えも充分なのだが。B食クラバーにはもっとドラスティックに、そしてドメスティックなまでにソバっ!って方が合うみたいだ。簡単に言うとワイルド!って感じで。

 ワイルドなソバとマイルドなソバ。ワとマが1文字違うダケで全然違う味わいになってしまう。コレは例えば日本酒でも、米・麹・水ダケで作る純米酒と、ソレにアルコールを添加した酒との違いにも似ているのでは無かろうか。品質で言えば純米酒に分があるが、アルコールを添加したモノのスッキリとした飲み口も捨てがたい。ソンナ違いが。

 考えてみるとB食クラバーの場合、その日の気分によってワイルドなソバを食べたかったり、マイルドなソバを食べたかったりしてる様な気がする。ついでに言ってみると、駅の立ち食いソバが食べたくなったり、給食のソフト麺的なモノが食べたくなったり。そんなコトを考えると、世の中に様々な種類のソバがあり、ソノどれもが人々の欲求に応えているんだと感じられる。ソバを作るのはモチロン難しいのだが、食べる方も難しいのだ。…って、B食クラバーの場合、自分で勝手に難しくしている可能性カナリ大。

 お昼の営業時間に行ったのだが、終了間際の13:55頃に入って来たお客さんをも丁寧に受け入れてくれる様子を見ていると、お客さんを大事にしているんだなって、素直に思う。