店  名
 やま久
食べた日
2007/06/28
住  所
 秋田県秋田県能代市上町6-12
営業時間
10:00〜21:00
電話番号
 0185-54-8611
定休日
日祝

鶴形牛丼
牛丼アップ
サラダ
日替わり定食
メンチカツ
刺身
おひつゴハン

前  説

 ある日、月刊&NOWの方と偶然話す機会があった。月刊&NOWと言えば、秋田県南地域の情報をメインに掲載していて、あまりソチラ方面に詳しくないB食クラバーが県南方面に向かう場合、しょっちゅう情報を得る雑誌だ。

 月刊&NOWの方が言うコトには、今迄は県南でしか無かったが、コレからは全県で販売される様になると言うコトだった。

 ん〜でも今だって秋田市内の書店で販売されているし、それ程のコトかなぁ〜と思ってみたが例えば多分、他県との境目にある県北の鹿角や十和田ってあたりでも気軽に帰る様になるんだろうなぁとスグに考え直してみた。

 ソレからしばらく経過した後、何気に立ち寄った書店でコレ新しい雑誌かな?って思って手に取って見てみると、ソレは新装なった月刊&NOWだった。お〜、全県で販売されるのを機に装丁を変えたのかと思ってページを開くとソコには、秋田市や能代市にある店の情報が沢山載っていた。

 今迄も県南地域以外にある店の情報が掲載されていた時もあったが、ソレは特集的に組まれているモノで、なんて言うかコレ程色んなページに散りばめられているモノでは無かった。

 あれ〜なんだろ、スンゴイ変わったなぁ〜と思った瞬間、ようやくB食クラバーの豆粒程度の脳みそでも、あっ!アノ時月刊&NOWの方が言ったのはこう言うコトだったんだ!と理解できた。

 今迄は県南地域の情報しか掲載していなかったけれども、コレからは全県の情報を掲載しますよ!と言いたかったのに違いない。ソレをB食クラバーと来たら、今でも秋田市内で販売してるよなぁー等とボンヤリ考えていた辺り、ピンボケも甚だしと言ったらありゃしない。穴があったら入りたい気持ちを隠しつつ、何事も無かったかの様にページをめくる手を進めた。

 するとソノ中の1つの店の情報がB食クラバーの興味を惹いた。能代市のやま久と言う店で、鶴形牛の牛丼が食べられると言う。鶴形牛なる牛がいるコトにもビックリしたが、何よりもB食クラバーが気になったのは、鶴形牛が松坂牛並みに美味い!と言う意の文章が書かれていた部分であった。

 それ程美味しい品種の牛が秋田にいたのかと言う思いと、ソノ牛丼が\1,050で食べられるのか!と言う思いが交錯し、いてもたってもいられなくなった。早々に能代市に用事を作り、行ってみるコトにした。クラバーRさんと同行。


Comment

 能代市と言えば、碁盤の目状に都市整備されている中心部分があって、でもソコを少し離れるとイキナリ複雑になるよなーと勝手に胸に抱いているB食クラバーとしては、初めて行く店に辿り着けるのだろうかと言う不安もあったのだが、意外な程にあっさり到着した。

 店内は中央に長い廊下があり、左右に小上がり席が個室状に連なっている。B食クラバー的にコウ言う造りの店は珍しいため、それダケでワクワクが込み上げて来た。階段が目に入ったので、どうやら2階席もあるのだろう。

 廊下の突き当たり辺に厨房があるので、廊下を歩いている途中で個室に入ると店員さんに気付いて貰えない!と思ったB食クラバーは、ワザと厨房の方まで顔を出して、たった今入って来ましたよ〜と言うコトをプリティにアピールしてみた。ソレは功を奏し、店員さんがいらっしゃいませと元気に声をかけてくれた。

 今回の目的は鶴形牛丼なのだが、もう1つ気になるメニューがあった。ソレは日替わりランチで、名前だけ聞くと、え?何で?って感じだが、コチラの日替わりには肉・魚とメインのおかずが2つある上に、ご飯がおひつに入って運ばれてくるので2杯分いただけると言うコトらしいし、更にコレが\550で味わえると言うのでマスマス以って見逃せない。

 どうしようか一瞬迷ったが、ココはヤハリ鶴方牛丼と日替わりの2種類を頼み、それらをシェアする常套手段をとるコトにした。

 本日の日替わりはメンチカツと刺身。揚げ物と刺身なんてコレは組み合わせ的にどうなんだろうと思ったが、ご飯が2膳分あるとなれば納得できる。1膳目は刺身をおかずに食べ、2膳目はメンチカツで食べれば良い。

 1度の食事で2種類の定食を食べた気分になるコレは、食のマルチタスクやぁ〜!と、少々流行遅れだと解かりつつも絶叫したい心境に。メンチカツは油っこく無く揚がっていて、刺身は柔らかく筋も無い。\550でのこのクオリティに、B食クラバーはまるで鳥の羽で横腹をくすぐられている様な気分になって身悶えしまくり。

 そして鶴形牛の牛丼。コチラは雑誌で紹介されていた通り、松坂牛か近江牛か、どれだか区別は付かないが、明らかに高級品種な牛肉の味がする。柔らかさもさるコトながら、高級牛に共通する独特の甘みが口の中一杯に広がる。まるで馬の尻尾で背中を撫でられている様な錯覚に陥り、全身の鳥肌も総立ちでスタンディングオベーション。あぁ、ドナタでも結構ですので、B食クラバーを好きにして!

 …。冷静に振り返ってみると、ドノ辺りがドノ品種の牛肉とドノ様に共通しているのかを解説してみたい気持ちはあるが、生憎人生の殆どに於いてグラム\100しない冷凍肉しか食べたコトの無いB食クラバーのボキャブラリーでは不可能なのが情けない。

 おそらく牛丼のお約束ってコトで紅しょうがが付いてくるが、コレはなんかB食クラバー的に鶴形牛丼に合わないような気が。他のファーストフード的な牛丼ではピリリと薬味的に利いていると思うが、鶴形牛丼では完全に牛丼に力負け。しょうがの辛さで舌がピリピリしてしまって、せっかくの鶴形牛の風味を存分に味わうコトが出来ない。なぁ〜んて言っておきながら実は、モノスゴク貴重な紅しょうがだったらどうしよう?って気分も隠せない。

 大満足の食事を終えた我々が、お腹が落ち着く迄の間にと何気に見たメニューの中に、アイスの天ぷらを見つけたので驚く。それと言うのも実はクラバーRさん、長年アイスの天ぷらを食べたい!と願いながら、今迄一度も食べたコトが無く、機会があったら是非食べてみたい!と思っていたソノ機会が、ホントに突然訪れたからだ。

 2人共抱えたくなる程お腹一杯になっており、いつもは空いてるハズの甘いモノ様の別バラも本日は満員御礼。どうしようかシバラク迷った後クラバーRさんは、多少無理があっても長年の夢を叶える方を選択した。ソノ眼差しは力強く、自分の選択に後悔は無い!と無言の内に物語っている様でもあった。

 長い間憧れ、追い求め続けて来たアイスの天ぷらを食べるクラバーRさんの表情は、まるで耳元に吐息を吹きかけられつつ何事かを囁かれている様に、マサにスイートであった。コノ瞬間、誰にドンナ悪口を言われても許せるのではないだろうかとさえ思える程に。

 安くて美味しい日替わり定食に鶴形牛丼、アイスの天ぷら。更にメニューを見ると熊肉なんかも食べるコトが出来るらしい。ジャンルの広さを実感したB食クラバーは、シバラク通ってみたいな!と思ってみた。