店  名
 食菜・酒菜処 善
食べた日
2008/07/17
住  所
 秋田県大仙市大曲上栄町14-14
営業時間
11:30〜14:30 17:00〜22:00
電話番号
 0187-62-4235
定休日
 

鶏から揚げあんかけ(酢豚風)
鶏から揚げ
冷たいうどん
生姜焼き

前  説

 去年のB食クラバーは夏だからと言って特に食が細くなるなんてコトもなく、ひたすらにヒタスラに食べ続け、結果、一年を通して体重は増加の一途を辿り、現在持っている服のウエスト部分がキツクなったりしちゃって、コレから一体どうしたら良いんだろう?との考えが、そりゃぁ〜食事制限とかエクササイズとかしてダイエットするしか無いんだろうケド、んなコト解ってても出来ないのが人間ですよね、トホホホホって言う様な思いが、何かの動作や思考の合間合間に割って入っていた。

 コノママ体重が増え続けた場合、何より困るのは洋服のサイズが合わなくなるコトで、サイズが合わないってコトは、新しい服を買わなければならないってコトに繋がる。

 しかし、今のトコロ絶好調に貧乏ライフをエンジョイしている身としては、新しい洋服を買うなんて余計な出費は避けたいし、何よりも何故、貧乏だって言ってるのに体重が増えているのか、ソノ辺のトコが理解できない。

 成長期が終わって早、幾年月。コノ体に必要なカロリーも低下の一途を辿っていて、自分的に食欲のピーク時だったと思われる高校生の頃に比べると、食事の量も1/3程度になっている様な気がするが、ソレでもマダ多いと言うのだろうか。

 例えば、キャビアとかフォアグラとかフカヒレとかツバメの巣とか、そう言う高価で贅沢なモノを食べ続けて太ると言うのならばムシロ本望なのだが、B食クラバーが普段しているチープな食事で体重が増えているなんて、お医者さんに話しても信じて貰えない様な気がする。

 もしかしたらアナタ、夜寝ている間に食事しているのかもしれませんよ?そう、意識の無い間に…。あ、そうそう。ワタクシ良い先生知っているので、紹介状書きますね!とか言われて、精神系の治療を薦められてしまうかもしれない。

 なぁ〜んてコトをチラチラ考えて過ごす今年の夏。気が付いたらソレ程食欲が無い。コレはアレだ、夏バテか!と、通常ならば気を付けなければならない症状なのにも関わらず、数年振りに訪れた体長の変化に思わずウェルカムサインを出したくなる。

 案の定、落ちていく食欲と共に体重も減っていく。アナタに会えるのを、毎年毎年待ち続けておりました!と、年に一度しか会うコトの許されない、彦星と織姫の様な心境になりつつも、今コノ体重が減っている現状を、見逃す手はない!とバカリに、シェイプアップに効果があると考えられるエクササ〜イズを敢行。現在順調に、太り始める前の体重を取り戻しつつある。

 このペースを維持していけば、体重はバンバン減って行くんだろうケド、そんなコトしていた日には肉体的にも精神的にも決して良くは無いし、ソンナ時にコソ、うぉぉぉぉぉ〜!脂吸収してぇぇぇぇぇぇっ!!!等と、魂が叫び出すモノだ。

 そう言った時、B食クラバーはソノ本能におとなしく従う。コレをするコトで暴れ出した欲求もおとなしくなり、再び順調に、食べ過ぎず且つ運動もし、体重が増えるコトの無い生活を送るコトが出来る様になる。

 そして今回、60階建てのビルを一撃で破壊してしまいそうな程の威力を発揮した食欲を前に、B食クラバーが行きたくなったのは大曲。聞くトコロによるとソコには、\500でランチを食べられる店が2軒隣り合っているらしい。

 マジですか。今時\500でランチを食べられるダケでも貴重なのに、ソンナ店が2軒も並んでいるなんて!ドッチの店で食事をしたら良いだろうと考えあぐねていたが、着くまでに考えればいいや!と、自分の優柔不断な性格を棚に上げつつ、大曲へと向かってみた。


Comment

 目的地に到着。以前来たコトのあるめんこいなからほど近い場所なので、ソレ程迷うコトも無く辿り着くコトが出来た。そしてヤハリと言うか案の定と言うか、ソコに着く迄の間にドチラの店に行くか、決めるコトは出来なかった。

 まぁでもコレって予想できたコトだよな!と、あらかじめ自分でも、現地に着くまで決めるコトは出来ないと考えていたフシがある。こんなトコまで自分的に許容範囲にしている辺り、コレからの人生に於いても、コノ点が改善されるのは望み薄か。

 さてどうしよう?と、両者が見えるトコロで腕組みしつつ考えてみる。すると、片一方の店の前にはランチの内容が書かれていた。生姜焼き・もつ煮込み・豚しゃぶしゃぶ・塩秋刀魚焼き・鶏から揚げあんかけ・レバニラ炒めの各定食が、冷たいうどん付きで\500。もう心は決まった。

 1時をチョット過ぎた時間だったが、店内の半分は埋まっている気配。小上がりにテーブルが4つと、離れた場所にも1つ小上がり。気分的にはコノ店の御予約席っぽい。あとはカウンター席が6つ程か。豚肉か鶏肉か迷ったが、今日のトコは『鶏から揚げあんかけ(酢豚風)』を頼んでみた。

 ワリと天気の良い日で、気温も高かった。もしかしたらあるのかもしれないが、コノ時コノ店ではクーラーが稼働していなく、店の窓を開け放っているダケだったが、ソレでもまぁ過ごしやすいかな?とか思いつつ、料理の到着を待つ。

 唐揚げを油に入れているのであろう音が店内にこだまし、シズル感を煽る。マダ見ぬ料理への期待感に胸が膨らむ。音が止み、盛りつけをしているのを想像させる、食器同士のぶつかり合う音。そして料理を持って来た店員さんが、B食クラバーに向かってこう言った。

 

 『酢豚お待ちの方!』

 

 B食クラバーが頼んだのは、【鶏から揚げあんかけ】である。ならば『から揚げお待ちどう様!』と言う言葉が、店員さんから発せられるべきでは無いだろうか。唐揚げなのに、何故酢豚?と、マダ合点のいかないB食クラバー。店員さんが持っているお盆を見ると、確かにオカズとして乗っているのは、誰が見てもまごうコト無き酢豚。

 一体どうすれば鶏の唐揚げが酢豚になるのだろうか?一旦視点をフラットにして見直せば、鶏肉と豚肉の違いが両者の間には存在している。鳥類とほ乳類と言う、互いに決して越えるコトの出来ない垣根を、コンナにも易々と取っ払ってしまえるなんて。

 店員さんはニコニコしながらコチラを見ている。受け取らないワケにはいかないだろう。でもそもそもメニューに酢豚なんてあったっけ?と、普段は物事をアバウトにしか記憶できない脳細胞達をフル回転してメニューに書かれた内容を思い出してみる。

 すると、【鶏から揚げあんかけ】と書かれたメニューの端っこに、【(酢豚風)】と書かれていたのを奇跡的にも思い出した。そう、マサに奇跡。日常的にはボンクラな活動しかしていないB食クラバーの脳細胞が、コンナにも鮮明にそして鮮烈に、一瞥したダケのメニューを頭の中に再現できるなんて。

 エジプト人からの迫害を受けて脱出しようとしたが追い詰められ、いよいよ最後か!と言う時に、紅海を真っ二つに割って道を作り、そしてエジプト人達が渡ろうとした時には海が元に戻り、哀れエジプト人達は海の藻屑と消え果てたと言う、チャールトン・ヘストンもビックリの真の奇跡。

 あっ、そうです、そうです。コレ頼んだのワタクシです!と、お盆を受け取る。店員さんが『酢豚です』と言ってからココまで約1.5秒。B食クラバーが果てしなく狼狽えたコトに店員さんは、果たして気付いただろうか。みそ汁・お新香・モヤシのキムチ和え・茶碗蒸しが一緒に乗っている。

 気を取り直して【鶏から揚げあんかけ(酢豚風)】を食べる。濃すぎたり甘すぎたりしない程良い酸味。一般的に賛否両論分かれるトコロのパイナップルも入っていない。良い感じなのだが、先程豚と鶏がゴッチャになっていたせいもあって、今食べているコノ揚げられた肉が、果たして鶏肉なのか豚肉なのか、いまいちハッキリしない。

 コンブって喋っている画面を見ながらポンプって言われても、なんて言ってるのかイマイチ聞き取りづらいのと、コレは一緒の現象なのではなかろうか。他に戸惑うお客さんはいなかったのだろうか。ソレともコノ程度のコトで動揺してしまうのは、B食クラバーだけなのだろうか。

 一緒に付いて来たウドンは透明なツユに入っている。店員さんが、『コレはダシですから』と言っていたが、知らなければ当然、ソーメン風のウドンなんだろうなと思って醤油を差していたコト必至。塩分の取り過ぎで倒れてしまうかもしれないトコを回避できてラッキー。

 透明のツユは、コレは関西風と言うコトなのだろうか。ソレにしてもココまで透明なのは見たコトが無い。ダシにはシッカリと味が付いていて、麺との絡み具合も申し分なし。ネギと大根おろしがこのダシに良く合う。

 そして茶碗蒸しを食べる。茶碗蒸しを食べる時はいつも、B食クラバーが嫌いなアノ食材が入っていたらどうしよう?と思いながら恐る恐る食べるのだが、コチラの茶碗蒸しにはソレが入っていなくてとってもグッド。

 普通の食欲の時でさえ、コノ量の食事をするとお腹がイッパイになってしまうのだが、今はソノ上に夏バテの要素がプラスされている。ソノせいかどうか解らないが、食べ終わる頃には何と全身汗びたし。炎天下に辛いラーメンを食べた位の汗をかいてしまった。

 食べたコトで太るのは当然なのだが、その結果コンナに汗をかくってコトは、行って来いでカロリーがプラスマイナスゼロになってるんじゃないかと、ちょっぴり期待してみる。