店 名

ひまわり洋菓子店

 

 

 

住 所

秋田県能代市住吉町9-14

食べた日

2004/08/03

TEL.

0185-52-2751

 

営業時間

前 説


 能代市内で、なにやら美味しそうなドーナツを販売している店があると、風の噂に聞いた。
いつも能代に出掛ける用事が出来ると、その直前までは覚えているのだが、いざ出掛ける
段になると、その存在を忘れてしまって、ナカナカ買えずにいた。

 今回も同じ轍を踏むのは嫌だったため、仕事で能代に出掛ける前日、『明日能代に行った
ら、ドーナツを買って帰ります!』と、職場でクラバーMさん&Aさんに宣言。自分で退路を断ち
コノ件については自分的に背水の陣で臨むコトにした。こうでもしなければ、きっといつまで
経っても買えないに違いないと、虫の知らせにも似た感覚が走ったのかもしれない。

 ネット上で地図を確認。ず〜っと前にも確認したコトがあったのだが、やっぱりソノ店は能代
ジャスコの裏の辺にある。何故こんなコトをしたのかと言うと、ひまわり洋菓子店が面してい
る道路は、B食クラバーはワリとしょっちゅう通っているのにも関わらず、ソコに店がある!な
んて記憶が一切無いからだ。

 背中にヒヤリと流れる嫌な予感。大体こう言う場合、店は店としてのエクステリアを備えて
いなく、そのアイデンティティを民家の中に埋没させている。しかしマタ、そう言う店に限って
B食クラバー(のみならず沢山の人々)のハートをガッチリとキャッチするコトが多いのも事実。

 B食クラバーには能代に嫁いだ姉がいる。更に仕事の関係で姉のトコに行くと言うスペシャ
ルな間柄でもあるため、秋田市の次にB食クラバーが土地勘のある自治体が能代市なので
ある。

 コノ日も仕事で姉のトコ行く用事があったので、その前にひまわり洋菓子店の場所をチェッ
クしよう!と思った。あわよくば開店したバカリで、揚げたてのドーナツを食べられるかもしれ
ないと言う淡い期待があったのは言うまでもない。

 地図で確認した正にソノ場所に、ひまわり洋菓子店はあった。予想通りのオールドファッ
ション。日に焼けて半分はがれ落ちた様な看板が、良い風情を醸しだしている。8:50位であ
ったのだが、店内はカーテンによって閉ざされており、中を見るコトは出来ない。いや、正確
に言うと中はあるのだろうか?と言う不安の方が先に来てしまい、朝の能代市内で1人ポツ
ンとうろたえる。コノ店ホントにやってんだろなと言う猜疑心を抱えたまま、取り敢えず姉のト
コロへと向かった。

Comment


 姉のトコに着いたのだが、マダ仕事が始められる状態ではなかった。準備が出来るまでボ
ケェ〜っとしているのもなんなので、ひまわり菓子店のコトを姉に振ってみた。しかし、知らな
いと言う。まぁ、姉が知っていればB食クラバーも過去にきっと食べたコトがあるハズなので、
コレは当たり前のコトなのかなぁとも思う。

 ひまわり菓子店のコトが気になって仕方ない様子でソワソワし始めた姉は、さっそく電話帳
で調べて、店に電話を掛け始めた。『今日お休みですか?』、『何時からやってますか?』、
『じゃぁ午後からですか?』等、電話の様子を聞いているダケでも要領を得ていないコトが解
り、期待のボルテージは早くも沸騰直前。

 電話を終えた姉はB食クラバーに向かって、『店は開けているんだケド、全部揃うにはマダ
時間がかかる、って言われたんだケド…・』とか細い声で言う。不思議パワーが更に充満。
どう転んでも面白い結果が得られそうな予感に包まれ、B食クラバーの御満悦メーターはレ
ッドゾーンに突入。午前中の仕事が終わり、ランチを食べに出掛けた後、店に寄るコトにした。

 今度は開いている。B食クラバーが何度か体験した、一見店に見えない店が営業している
スタイル。しかしイツ遭遇しても、胃下垂の辺りがワナワナ震える感覚を止めるコトは出来な
い。店内中央にショーケースがあり、その中にドーナツが10種類位並んでいる。他にはなん
かカップラーメンとかポテチとか売っていた様な気がするが、今となっては覚えていない。洋
菓子店と言うよりは、完全にドーナツ専門店の様相を呈している。

 クリームドーナツが一番美味しい商品らしいと聞いていたので真っ先に探したのだが、そ
のネームタグが貼られたトレーは空っぽであった。ガッカリしたが、人の良さそうな店員の
カーサンに、クリームドーナツは無いのかと一応聞いてみた。すると、15分位で揚がるらしい
コトが解った。さっき姉が電話した人はコノ人なんだろうかと気になったが、確認のしようがな
いのが残念でならない。無いモノは仕方ないし仕事もあるので、他の商品を幾つか買って店
を後にした。

 姉のトコロについて早速食べてみる。手に持った感覚が暖かく、揚げたてと言うコトを、自
身が身を以て現している。が、しかし、期待値が高すぎたのか、いまいちピンと来ない。良く
ある味だよなぁとか思ったが、ドーナツと言う直球勝負の名前の商品があり、モチロン輪っか
の形をしているのだが、それが何かカリカリとした食感で良い感じ。コレはヤハリ、クリーム
ドーナツを食べてみないコトには始まらない!と思い、3時前に勝手に休憩時間を設定。三
度ひまわり洋菓子店へと向かった。

 またさっきのカーサンがいたらチョット嫌だなぁとか思ったのだが、クリームドーナツを食べ
たい衝動には変えられない。マタ来たの!って聞かれた時のために、いやぁ姪っ子にせが
まれちゃって!と言う嘘の言い訳も用意しながら、店内へと足を踏み入れた。すると、さっき
のカーサンと比べると、年齢が半分位の女性が立っていた。嘘を付かなくて良いコトにホッと
胸を撫で下ろす小心者のB食クラバー。

 今度はクリームドーナツも沢山トレーに載っかっている。今日食べる分と、明日(!)会社で
クラバーMさん&Aさんと食べる分が必要なため、結構な量になったのだが、自分的に歯止め
は効かなかった。理性のブレーキは壊れたままの様だ。心理内では某自動車会社の様に、
リコールの嵐である。

 ようやく念願のクリームドーナツと対面できた。やはり揚げたてで暖かく、表面はカリッとし
ている。コレなら能代市民が唸るのも解る。どうしてコノ店の存在を今迄知らなかったのか、
考えるともどかしい位である。姉が能代に引っ越してから7年位は経っている様な気がする
のだが、その間姉は一体何をやっていたんだ!と憤懣やるかたない気持ちが蔓延してくる。

 姉は実は独身時代、beautiful people然とした生活を送っていたので、本来B食とは釣り合
わない感じなのは解っているのだが、現在は結婚して子供も出来て、地域に根ざした生活
をしているハズなのに。

 クリームドーナツを食べた姉は、『素朴な感じ。』とダケ言って微笑んだ。微妙な反応である
が、その後B食クラバーが、仕事する部屋からドーナツをおいている部屋に移動する度、1ヶ
ずつドーナツの数が減っていたコトが、他の何よりも姉の行動&心情を雄弁に物語っている。

 

クリームドーナツ \84  ドーナツ \63