店  名
 One Mint
食べた日
2007/07/28
住  所
 秋田県仙北市角館町花場6-3
営業時間
11:00〜17:00
電話番号
 0187-54-8581
定休日
 

娘カレー
娘カレーアップ
息子カレー
息子カレーアップ

前  説

 角館町と言えば、秋田県を代表する観光地の一つである。みちのくの小京都とか呼ばれる程に、御一新以前の名残を残す、武家屋敷と呼ばれる街並みなどは、過去に何度か時代劇や映画のロケ地になったコトがある。

 …角館町に限らず、秋田県内で何かのロケが行われるコトを、ソレら全ての収録が終わった後に初めて知る場合が多いのは、只単にB食クラバーが情報に疎いからなのだろうか。

 もう少しアピールした方が良いんじゃないかなーと思うのは、ミーハー好きなB食クラバーの勝手な思い込みだろうか。都会の人とは違って秋田の人はおとなしいだろうし、だから撮影の邪魔にはならないと思うし、なにより秋田でロケが行われているんだ!と言う事実を共有するコトで、秋田の人も街も、ホンの少しかもしれないけれども活性化するんじゃないだろうか?等と結局、ミーハー根性丸出しだなぁ、おい。

 まぁ何と言うか、そう言う感じの観光地なので、例えばゴハンを食べたい!って思ってパッと目に入るのが、観光客向けのお食事処。秋田の名産をフルに利用し、ソノ特性を最大限に生かした料理を食べるコトが出来るのだがソレはヤハリ、観光客をターゲットとした値段と量だったりする。

 観光客の方々はソレで良いんだろうケド、もっと気軽に食事できる感じの店が欲しい。角館に住んでいらっしゃる方々は、モチロンそう言う店を沢山ご存じなのだろうが、B食クラバーの様に、中途半端に何度か角館町を訪れる者にとっては、ナカナカそう言う店が解らない。

 いやもしかしたら、その辺にフツーにある定食屋をも、観光客向けの高級な食事処に映し出させてしまう全く役立たずなフィルターを、B食クラバーの目が持っているのかもしれないが。

 そう思いながら、角館町内をブラリと歩いている時に目に入った店がここ、ワンミント。玄関先に出されている看板によると、カレーライスやオムライスなんかを提供している店らしい。

 自分の嗜好に100%マッチするメニューが登場し、当然の様に色めき立つB食クラバー。あぁ〜、ここカレー屋さんなんだぁー。どんなメニューがあるのかなーと何げに目をやるとソコには、父さんカレーと書かれていた。

 は?父さんカレー?何じゃソリャ!と心の中で相方がツッコミを入れる。突然の強烈な揺さぶりにうろたえながらも、他の部分に目を移すとソコには、母さんカレーと書かれていた。

 父さん?母さん?え?何コレ?と思いつつ、更に視線を動かすと、息子カレーに娘カレーと言う文字が見て取れた。何じゃコリャ!何じゃコリャ?何じゃコリャっ!?と繰り出される疑問符の3連打にナックアウツッ!

 さっき迄、庶民が気軽に食べるコトの出来るフツーの食事処だっ!と思っていた店が、一気に謎に満ち溢れたセンス・オブ・ワンダー・ショップに!!

 コノ謎を解き明かすためには、店内に突入するしかあるまいて。クラバーRさんと同行した。


Comment

 白い壁と茶色い床が間接照明に照らされる落ち着いた店内。天井と通路部分には木材が格子状に組まれており、幾何学感と共に非日常性が感じられる。スポットライトがあったり、大きいスピーカーや、年季の入ったアンプなども見て取れた。もっと探せば、真空管のアンプなんかもありそうな勢いがある。

 他にお客さんはいなかったのだが、我々が突入してスグに、女性店員の方が音楽をかけはじめた。店内のムードに良くあうジャズ。スローモーションで時間が流れ出す。

 …なぁ〜んて洒落臭いコトを言ってる余裕などあるハズもなく、B食クラバーの興味はカレーの種類、ソノモノへと向かった。目を皿の様にして、メニューを端から端まで一息に見つめる。

 ソレによると、母さんカレーはコクのある欧風で、父さんカレーはさらっとした南インド風だと言うコトだ。息子カレーはソレらを半分ずつ盛りつけたモノで、娘カレーは父さんカレーをベースにして、トマトと辛みを加えたモノらしい。

 息子カレーが父と母のハーフ&ハーフと言うのは解るが、娘カレーがよく解らない。なんだかチョット派手になっちゃってまぁ!とか言うのならば、母さんカレーにトマトと辛みを加えた方がスッキリするが。

 しかし、カレー専門店と銘打っている店でさえ、トンカツとかエビフライとかトッピング的なサイドメニューが多かったりもするのだが、コチラの店は潔いまでに、カレーのソースにこだわっている気配が感じられる。全てのカレーを味わってみたいと考えた我々は、息子カレーと娘カレーを注文し、それぞれをシェアする作戦に出た。

 マズは娘カレーからいただく。しめじが入っていたりするが、カボチャなどの夏野菜がメインで煮込まれている。一年中同じ具材が煮込まれているのか、ソレ共季節毎に旬の野菜が煮込まれているのか若干気になるトコロ。でもしかし、冬になってカブとか大根とか白菜なんかが煮込まれていても少々困るが。

 続いて息子カレー。父さんの部分と母さんの部分、それぞれを別ッコにいただく。父さんと母さん、ドッチが美味いかな?と比べようと思ったが、どうもイマイチ判断が付かない。父さんと母さんがハーフ&ハーフで盛られ、更にソレをクラバーRさんとシェアしている都合上、ドチラがより自分の好みかと言うのが解るレベルに達する程、量を食べられないのが原因だ。

 失敗した。安くあげよう合理的に全種類を味わおうなんて考えは捨て、やはりココは父さんと母さんを、一品ずつ注文すべきだったのだ。しかも今回の場合、もっと美味しくなるに違いないと思って、父さんと母さんを混ぜて食べた部分もあるので始末に負えない。

 まぁそんなワケで、今回印象に残ったのはモチロン娘カレーで、ソレが一番美味しい!とか思ってしまったワケなのだが、コレはまるっきり不公平感一杯の中での出来事だったので、次回は必ずや、息子カレーではなく、父さんカレーか母さんカレーを単品で注文しよう!と思う。

 B食クラバーの性格上、父さんと母さんのドチラにするか、呆れる程悩みまくると思うのだが。