品  名
 ボーさんのカレー
食べた日
2003/11/27
住  所
 埼玉県大里郡花園町黒田309-3
販売会社
橋本屋
電話番号
 
定休日
 

ボーさんのカレーパッケージ
パッケージアップ
白いレトルト袋
カレーの中身

前  説

 クラバーAさんがスタレビのファンだとは最近知った。スタレビは、お客さんが入る入らないに関わらず、ほぼ毎年の様に秋田に来てくれる、数少ないと言うか唯一のアーティストで、秋田県民としては大切にしなければならないと思いながらも、一度も行ったコトが無いのでまるっきりぞんざいだし、その辺一体どうなんだ。で、その貴重なライブに、クラバーAさんが出掛けると言う。

 こんなB食クラバーもティーンエイジャーの頃は結構なスタレビ好きで、恋をしたっつっちゃぁ『Twilight Avenue』なんかが授業中、頭の中でエンドレスに鳴り響き、誰かが黒板に書き物をする時の、チョークが板を叩く音すら綺麗にリズムを取るハイハットに聞こえる始末。

 友達が失恋したっつっちゃぁ『想い出にかわるまで』を繰り返し、ソレこそスタレビなんざもう聞きたくないっ!ってぐらい一緒に聴き倒していたのだが、そのせいかどうか現在ではホトンド聴いていない。

 『夢伝説』の歌詞にもある様に、♪遠い昔のコトさぁ〜って感じでもある。そう言えばオニオンスライスって食べ物や、ブラックペッパーとか言う調味料の存在もスタレビに教えて貰っていた。

 コレで確率統計なども解りやすく教えて貰っていたら、B食クラバーの高校生活に幾つか残る暗い陰と言うか、ハッキリ言って赤点も無くなっていて万々歳のハズなのだが。

 スタレビと言う言葉から、高校時代の楽しかったコト、泣きたい程辛かったコトなど思い出してしまい、どっちかって言うと心を抉り獲られる様な、切ない思い出バカリが胸を過ぎるのだが、それが今迄スタレビを聴いていなかった理由なのかと、それが解ったダケでも良しとすべきか。

 興奮のライブから一夜明けた翌朝、未だ夢見心地のクラバーAさんが、B食クラバーを見るなりニヤリと笑う。如何に素晴らしいライブだったのかをコレから捲し立てる様に話すのかと思っていたら、お土産があると言う。

 例えばカナメ着用サングラスとか、携帯ストラップとか、スタレビって書いたピックとか、通常の3倍位の大きさのバスタオルとかくれるのだろうか?でもチョットそんなの貰ってもなぁ〜なんて全く思っていなくて、貰えるモノならば何でも有り難く貰いますよ、来るモノ拒まずですよとか思っていると、差し出されたモノは意外にも、レトルトのカレーであった。


Comment

  クラバーAさんによると、スタレビのパーッカショニストにボーって人がいて、そんな人がいたのかどうかも覚えていない位にスタレビのコトを忘れていたのに気付き愕然としたが、とにかく無類のカレー好きらしいボーさんがレシピを考えて作ったのが、このレトルトカレーらしい。

 名前はそのまま、ボーさんのカレー。何の捻りも無い、直球勝負。男と男の勝負に駆け引き等いらない。威風堂々とした態度には、潔さを感じずにいられない。

 パッケージに、curry de vohと小さく書かれているのにも、食べ物好きのエスプリが効いている様で楽しい。カレードボーって名前で、普通だったら牛肉カレーを想像するが、vohの部分はボーさんの名前をアルファベット表記したモノらしいので、ボーさんのカレーって商品名を、そのままフランス語にしたのだろう。

 更にこの『ボーさんのカレー』、イントネーションによっては坊さんのカレーと聞き間違えてしまう可能性もあるかもしれない。坊さんとカレーでは一見ミスマッチだが、両者ともインドが発祥の地であるコトを考えれば納得が行く。ま、そんなコト言っても、今時は坊さんも当たり前の様にカレーを食べるだろうし、釣り合わないと考える方がオカシイのか。

 パッケージの装丁を詳しく見ると、タイ風味鶏肉入りと書かれている。牛肉カレーの様でいて鶏肉カレーで、フランス風、和風、インド風と色々な国を想像させながら結局タイ風なのかと、かなりのボーダーレスさを感じずにはいられないこのカレーは、ライブ会場限定販売で、場所によっては長蛇の列が出来るバカリか、買えずに涙を飲む人もいる人気商品らしい。

 あまりに入手が困難なため、ライブを演奏している最中に買いに行くと言う、当初の目的を見失って、本末が転倒しているスタレビファンも多数いると言う伝説があったりなかったり。

 とにかく、久しぶりにB食クラバーとスタレビを結びつけるコトになった『ボーさんのカレー』を、食べないワケにいくまい。家に帰り、早速ヤカンの中に突っ込んでみた。

 一般に販売されているレトルトカレーならばレトルトの袋ソノモノにも色々な印刷が施されているのだが、写真で示す様にパッケージは真っ白で、僅かにキリトリ線と言う文字が存在してるのみである。

 この白さには、何かの洗剤のCMを思わせる程の清廉さと、ビートルズの10枚目のアルバムのジャケを連想させる程の潔白さを感じてしまい、思わずホワイトカレーと呼びたくなるのだが、コレ以上このカレーに代名詞を付けるとワケが解らなくなるのでslip away。

 待つコト3分、ようやく食べるコトが出来る。3分待つってのは何かボンカレーっぽいなとか思ったら、『ボーさんのカレー』と『ボンカレー』って商品名も何となく似ているな気がしてくる。南極から久しぶりに戻った阿部ちゃんは、コレが今のボンカレーですって言われたら、素直に納得してしまうかもしれない。

 タイカレーらしく、タケノコとふくろだけが入っているトコロがボンカレーとは違うトコロ。それでも30年振りに食べる阿部ちゃんは、コレが今のボンカレーですって言われたら、素直に納得してしまうかもしれないが。ルーの状態は、サラサラと言うよりはトロトロしている。

 パッケージ裏面の注意事項に、『この辛さはお子さまには危険です。』って書かれているが、B食クラバーにとっても危険なのかどうか確かめたくって仕方ない。早速一口食べてみる。最初に感じるのはココナッツミルクの甘さ。続いて徐々にスパイスの辛さが伝わって来る。

 成る程、子供が食べた場合、あっ、甘くて美味しいや!と調子に乗って2〜3口いって、口一杯に頬張ったタイミングでスパイスを感じ、その瞬間に口の中に入れたカレーが拡散波動砲の様な美しいシルエットを伴って吹き出されるかもしれない。目から涙、鼻から牛乳鼻水はお約束。

 幸いなコトに、B食クラバーは仮初めにも大人であったため、以上の様な状況を回避できたコトは喜ばしい。ボーさんのカレー好きの無類さ加減も解って更に喜ばしい。

 ボーさんのカレーは通販で買うコトもできるのだが、3箱単位でなければ買えない点が辛い。と言うのも、1箱には3パック入っているのだが、それが\1,800と言う普通ではあり得ない程の高値。コレにはスタレビのロイヤリティも入っているのだろうが、3箱単位ってコトは\1,800×3で\5,400で無ければ買うコトが出来ない。

 大家族じゃあるまいし9パックも必要なワケも無いし、レトルトなんだからイザとなれば保存食にもなるのだが、それにしても高い。来年、また秋田にスタレビが来た時に、クラバーAさんが買ってくれるのを密かに待つコトを心に決めた。