店  名
 大阪城
食べた日
2006/03/15

住  所
 秋田県秋田市桜2-17-35
営業時間
17:00〜24:00

電話番号
 018-836-5339
定休日
 

看板
大阪城焼き
大阪城焼きそば
ポパイ焼き
大阪城サラダ
前  説

 サッカー日本代表が3度世界を相手に挑む、2006年ワールドカップが開催される今年、サルガッソーに挑む最初の挑戦者が現れた。ソレが携帯ショップであろうとラーメン店であろうと、いかなるモノをもカケラも残さずに吸い込んで来た場所に、何かの工事をしている様子を発見したのは、10日位前であろうか。

 ラーメンを一杯\180で提供すると言う、その価格にお客さんが驚く様子をソノママ店名にしたラーメン店が先日閉店した。そのラーメン店に、最初の頃は殆ど行かなかったのだが、去年の後半辺りから何度か足を向ける様になったのは、もうすぐ閉店してしまうから、早く行かないと食べるコトが出来なくなるよ!と言う、B食の虫の知らせか。だとしたら、随分お節介焼きな存在だが。

 どうも世間ではソノ店の評判が悪く、しかしソノ悪い評判の原因ソノモノが、B食クラバーの味覚にピッタリフィットすると言う不思議なラーメン店。値段の安さと合わせて、ナカナカ良い店だなと思っていたのだから、その閉店は残念でならないし、B食クラバーの舌貧乏さ加減も容易に推し量るコトが可能であろう。

 その後空き家となっていた店に、突如として外装工事をしている様子が見て取れた。次の店子に貸し易くするために、看板とか外しているんだろうなぁ等と呑気に構えていると、あっと言う間にソコには、ヤタラと大きい文字で鉄板焼きと書かれていた。

 サルガッソースポットへの新たな挑戦者の出現に、B食クラバーの心が大きく膨らむ。看板の鉄板焼きって文字も、ドコカの書道家が書いたモノなのかヤタラと達筆で、一見したダケでは読むのが難しい。そして更に、ココが何て名前の店なのか、その判別も難しい。よぉ〜く見ると鉄板焼きと大きく書かれた文字のホントの片隅に、大阪城と言う文字を見るコトが出来る。コレが店名なのだろうか?

 広告で良く、店名だけが大きく書かれていて、ソコが何を生業としている店なのか解らないモノを見掛ける。それに対し、事業内容を大きく書き出し、名前は小さく掲げている広告も良く見掛けるがソノ場合、店名は小さい変わりに目立つ様に工夫されている様な気がするが、コノ看板の場合は店名が小さい上に目立たない。果たしてどの様な計算の元にコノ看板がデザインされたのか解らないが、インパクトはカナリ大きい。コノ店にかけるオーナーの心意気が現れている様に感じる。

 大阪を起点とする鉄板焼きチェーン店かと思い、何か情報を得ようとインターネットで探してみたが、『大阪城』、『鉄板焼き』と入れてみても、『大阪城の見える鉄板焼き屋』と言う情報が出て来るバカリで、大阪城と言う名の鉄板焼き屋の情報は見つからない。名前に大阪と謳っている以上、関西風なのは間違いないであろうが、コレ以上の情報がないのはツライ。シバラクの静観を余儀なくされた。


Comment

 晩御飯を食べようと車を走らせていた夕暮れ。目的の店に着いてみたが、その日は休業日。さてどうしようかと思った矢先、先程大阪城の前を通った時に、看板の灯りがスポットライトによって、煌々と照らされていたコトが思い出された。

 アレはオープンの日付が近いから、店の存在をアピールするために今から前もって照らしているんだろうと思ってその時は通り過ぎたが、今思えば店内には人影が確認できた。オープン前の従業員研修で、ロールプレイングをしているのかもしれないが、とにかく気になったので大阪城へと車を引き戻してみた。

 駐車場に到着。停まっている車の台数は少ない。やはりまだ営業していないのだろうか?しかし、窓の外から見る分には、中にいる人々は店員とお客さんに見えた。とてもロールプレイングしている様には感じられない。と、一足先に車を降りた同行のクラバーRさんが、玄関前に貼り出された紙を指さした。

 それには、3月11日、17:00よりオープン!と、白い紙に黒い文字で、非常にシンプルに書かれていた。看板の様子からして、こういうアナウンスに至るまで全てのPOP関係が、もっと派手に書かれているんじゃないかと思ったので非常に混乱。尚も半信半疑の心を抱きつつ、店内へと足を進めた。

 しかし、ノーリアクション。目に見える範囲に店員はいない。やっぱりマダ営業を開始していないんだろうか。フト見ると、靴を入れる棚がある。どうやら靴は脱いで上がる店の様だ。その中に靴を入れ、板張りの店内へと更に足を進める。何も起こらない。立ちつくす我々に、ようやく声がかかったのは、帰ろうかな?と思い始めた、ソノ直後であった。

 店員さんが声を掛けてくれ、店内へと案内してくれた。立派に食事が出来そうな程のテーブルが、どうやらウェイティングスペースの様だ。少々面食らいながらも、ソコで待つコトにした。

 その間店内の様子を見ていたが、オープン直後の店にありがちな、絵に描いた様な店員の慣れていなさが伺えた。フロアの女性店員は3名いたが、明らかに対応しきれない気配。もう2人いればきっと丁度良い感じだろうなと思いつつも、コレは更に時間がかかるコトになりそうだなと、覚悟を決めた。

 テーブルに案内された時店員さんに、『今日は少し時間がかかりますケド。』と言われた。まぁ、言われるまでもなく先程覚悟を決めたワケなので、ココは素直に頷いた。お好み焼き、海鮮焼きなどの定番の他に、ステーキやハンバーグもある。成る程、看板にお好み焼きとは書かずに、鉄板焼きと掲げているダケのコトはある。ソバめしがあるのも関西風っぽい。別に探していたワケでは無いが、秋田市でソバめしを提供している店の2軒目を発見できて喜ぶ。

 何を頼もうか迷ったが、メニューでお薦め!とか書かれているし、大阪城と言う店名を冠したお好み焼き・焼きそば・サラダを頼んでみた。\186でフリードリンクだと言うのも心強い。コレから食べられるまで、一体どれ程の時間がかかるのだろうかと不安になりながら、最悪はフリードリンクでお腹一杯にすれば良いやっ!とか思いながら、待つコトにした。

 コノ店は関西風と言うコトもあってか、お客さんが自分で焼くのでは無く、厨房で調理されたモノを店員さんが運んでくるシステム。ソレも時間がかかっている原因の1つかもしれない。フロアの店員さんを目で追いかけてみると、1つのテーブルを片づけている間に他の客さんから追加注文が入り、ソチラに対応。ソレが終わると今度は帰るお客さんの会計。そして別のテーブルの片づけに走り、気が付けば最初に片づけていたテーブルは忘れ去られている。

 その様な、パッと見にはモノ凄くテンパっている様に見受けられる状況の中、直接お客さんに接している時は、そんなコトを感じさせない程のスマイルを向けてくれ、1つ1つの注文などにも非常に丁寧に応対してくれる。コンナ忙しい時だと、ついつい厳しい顔をしてしまいがちだが、笑顔の大切さを教えられた様な気がした。

 覚悟を決めていたせいか、実際に注文したモノがテーブルに来る迄、それ程時間がかかったって感じはしなかった。山芋をタップリ使った生地。ソース、マヨネーズ、青海苔までは最初っからかかっているが、鰹節は自分で振りかける様になっている辺り、鰹節マニアには堪らない。

 大阪城焼きそばはチョット変わっていて、焼き上がったソバを、すり下ろした山芋に生卵を浮かべたモノに付けて食べるシステム。美味しい気配はするのだが、山芋が冷たいので、せっかくの温かい焼きそばが冷えてしまうのが残念と言うか何と言うか。

 もしかしてコノ生卵入り山芋を、かき混ぜて鉄板の上に広げ、焼いた方がB食クラバーの好みに合いそうな気がして、実行してみようかと思ったりもしたが、火力が足りないだろうなぁと思ってやめてみた。しかし、振り返ってみても美味しそうなので、今度家でやってみよう!と思ってみたり。

 もしかして量が少ないかな?と思いながら注文した料理は、最終的には食べ切るのに少々ツライ程で、山芋を含んでいるせいか、カナリ腹持ちも良かった。

 食べ終わり、満足感を得た我々を、ヤハリ忙しくてどうしようもないハズの店員さんが、笑顔で送り出してくれた。