店  名
 庵河豚
食べた日
2008/10/18
住  所
 秋田県秋田市保戸野桜町10-6
営業時間
17:00〜
電話番号
 018-866-8318
定休日
水曜日

お通し
てっさ
唐揚げ
てつ焼き
ちり鍋
雑炊

前  説

 珍しくもB食クラバーが河豚を食べたくなった時利用していた店歓喜天が、現在の場所からいなくなってシバラク経つ。イツだったかクラバーKに、『歓喜天に電話してみたら引っ越すって言ってたケド、ドコへ行くのか知ってる?』と聞かれたコトがあった。

 どうやらクラバーKが幹事となり、職場の忘年会を取り仕切るコトになったらしい。ドコでやったら良いか考えた時思い付いたのが歓喜天だったらしいが、電話をかけてみたら録音されたメッセージが再生されて、ソノ中で、『歓喜天は引っ越しします。移転先は〜』と案内されていたそうだ。

 『…じゃぁアナタ。移転先はソノ時聞いたんじゃないんですか?』と、心の中に爆風にも似た炎を噴き上げながらも、努めて冷静に聞き返してみた。すると、『いやぁ〜何て言ったか覚えていないんだよねぇ〜』と言う、ソノ場にスリッパがあったらクラバーKの頭を360度まんべんなく&絶え間なく叩き続けたくなる様な衝動に駆られる。

 『…じゃぁアナタ。もう1回電話して聞いてみればいいんじゃないですか?』と、心の中で百万一匹の猫が、相手を威嚇する鳴き声で大合唱しているのをマタタビでどうにか抑えながら、努めて冷静に聞き返してみた。『まぁそうなんだケドさ!』と言う返事を聞いた時、B食クラバーの心はカラッポ。何をどうしたくもなかった。もうコノ不毛な会話はやめて、可能ならば他のテーマで話したい。いや、なんだったら会話もしなくて良いや!とまで思ったモノだった。

 ソノ時、心を無にしたのと同時に、B食クラバーの心の中で、移転したと言う歓喜天への興味も消えていってしまった。クラバーKの言葉はB食クラバーの中で中性子爆弾の様な威力を発揮し、ソコにあったハズのモノを綺麗サッパリ消し去ってしまったのだ。モチロンであるが、こんなコトは過去に数回では効かない。

 ソレからシバラク経って、荒野にようやくぺんぺン草が芽吹きだしたかの様に、そう言えば歓喜天って…と気になり始めた。念のタメ電話してみたが、現在使われていないと言うガイダンスが流れるノミだ。そしてソノ後、歓喜天がドコカに店を開いたと言う話は聞いたコトが無い。

 あぁ、出来るコトならば歓喜天が引っ越したと言う話を、クラバーK以外の人から聞きたかった。そうすれば歓喜天への興味を失うコトも無かったろうし、なによりもっとマトモな情報が聞けたハズだ。返す返すもクラバーKから聞いたって言う事実が恨めしい。

 ソノ後河豚を食べたくなった時、歓喜天よりも値段が貼るのを覚悟で他の河豚料理店へと出掛けてみたが、飛び込みだったせいかドノ店に行っても、予約じゃないと食べられないと言われて断念、ガッカリを繰り返していた。

 もうコノ先、B食クラバーが河豚を食べられる機会って無いのだろうか…と、漠然とながらも思っていた時、保戸野にある河豚料理の店『庵河豚(わんかあとん)』が、開店7周年を記念して、通常ならば\3,000のふぐコース(蕗)を\2,500で提供している!と聞いたので、普段は嫌な予約も全く気にならず、って言うかなんだったら予約制度があって良かった!位の気持ちで電話をかけてみた。


Comment

 河豚と言えば高級料理のイメージが付きまとうせいか、店員さんも他のお客さん達も、ものすごくハイクラスな人達バカリかもしれない。場違いだったらどうしよう?と思い、少々緊張しながら扉を開けてみたが、意外にもフレンドリーな感じの店員さんが、明るい笑顔で出迎えてくれた。あぁコレならば安心だと、店内へと入っていった。

 1階にはカウンターと小上がりが4席ほど。ソコでは既に4組のお客さん達が河豚料理を堪能していた。B食クラバーは案内されるまま2階へと向かう。2階には小上がりが6席。1組のカップルが座っていたが、どうやらソロソロ食事が済みそうな頃合いだった。

 既に7周年記念のコースと予約は入れているが、習慣的にメニューを広げる。コチラでは\2,600〜\8,800迄の各種ふぐコースの他に、天ぷら・寿司・サラダなどと一緒に何故か、ミミガー・ゴーヤチャンプル・タコライスなどの沖縄料理なんかまで沢山取り揃えている。\1,800プラスすると飲み放題になるようだったが、自分が飲むペースを考え、ドリンクは単品オーダーにした。

 先付けは、ふぐの湯引き・海老の甘酢漬け・タコの柔らか煮。タコの柔らか煮はソノ名の通り本当に柔らかい。コンナに柔らかいタコがあるのかと思うぐらいだった。

 続いて河豚料理と言えば!って感じで外すコトの出来ない、てっさが到着。調子に乗って一気に何枚も口に入れたくなるが、ソコは何とか自制して、ありがたくありがたく頂く。ふぐの唐揚げも良い感じに揚がっていて、さぁ〜て次は何かなぁ〜と待っていると、テーブルの上に鉄板が置かれた。

 ん?何コレ?って思っていると、焼肉みたいに鉄板で焼く、てつ焼きであると店員さんが説明してくれた。塩・味噌・醤油と3種類のタレがかけられていて、それぞれの味を楽しむコトが出来る。肉とは違って、間違っても焼き過ぎてはいけない。

 ちり鍋の後は雑炊にしていただいて全メニューが終了。他のお客さん達も満足している様だった。そう、食べ終わりの時間がほぼ一緒だったコトから解る通り、実はコノ日、食べ始めの時間が大体一緒だったのだ。

 B食クラバーが席に着いて待っていると、空いていた他の卓にもお客さん達が、ソレ程時間をおかずに入って来た。予約の電話をした時に、簡単に言うとお店の方から時間を指定されてしまい、普段予約慣れしていないB食クラバーとしては、一体どう言うコト?とか思ったのだが、料理を食べ終わった今、なんとなく解ったコトがある。

 ソノ場に座っていたお客さん達全てが、\2,500の7周年記念コースを頼んでいるらしかった。人気のあるメニューを頼む沢山のお客さんを相手にするコトになっても、手を抜くコトをせずベストを尽くしたい。ソンナ気持ちで時間の調整的なコトが行われたのではないかと感じられた。

 ソノ気持ちは、店員さんのおもてなしにも現れていた(と思う)。非常に真面目で、今時無いぐらい丁寧な応対をしてくれる店員さんが、料理を持ってくる度いちいちチャンと説明してくれ、B食クラバーがする間抜けな質問にも、呆れるコト無く対応してくれた。

 食べ終わり、同じ様に満足げな表情を浮かべている他のお客さん達を見ていると、今日は何だか、全く見知らぬ同士で大宴会を始めたかの様な不思議な気分になった。

 歓喜天は(多分)無くなったのだろうケド、B食クラバーには庵河豚があるから大丈夫!と思える店だった。