店  名
 東洋新食堂Reimport
食べた日
2005/06/03

住  所
 秋田県秋田市中通
営業時間
 

電話番号
 018-839-8740        東洋新食堂のBilogへ>
定休日
 

ペスカトーレ
ペスカトーレ
前  説

 秋田市内を走る基幹道路の国道13号線。ソコからホンのチョット奥まったトコロにある建造物は変わった形をしていた。例えて言うならソレは、巨大がまガエルの上に跨り、妖術を使って大暴れする児雷也の風情をメタファーとしているようであり、もっと簡単な印象を言うとすれば、何ヶ所かに紐を結んで引っ張ってやれば、天空高く舞い上がるやっこ凧の様にも見えた。

 もしかしたら店内のドコカにスイッチがあって、イザと言う時は凄まじい爆音と共に成層圏まで飛び上がるんじゃないかと、店の前を通る度に胸をトキメかせていた。いや、妖術使いなのだからソンナ燃料を使うタイプじゃ無く、まるっきり音もなくフワッと軽やかに、秋田の夜空に浮かぶのかもしれない。

 そんな建物が、メイン道路に面したトコロでは無く、チョット気を許すと見逃してしまいそうなトコにあるのでタチが悪い。見なきゃ見ないで気になるし、視界に入ったら、ん?あれ何だ?って、初めて目にした人は戸惑い、何だったら反射的に急ブレーキなんか踏んじゃって、後続車両にエライ迷惑を賭けたりするかもしれない。

 そんな魅力的な建物の中に、B食クラバーは1度も足を踏み入れたコトが無い。創作料理をメインとした居酒屋だと聞いた記憶があるからで、B食クラバー的には、車を運転しなければ店に行くコトも、家に帰り着くコトも出来ない場所にある店は、酒を飲む目的では利用できないからだよな〜って、至極真っ当な理由を思いつき、本人もやや当惑気味。

 行ったコトのある人の話を総合すると美味しいし、雰囲気も良いし、変わってるしでオススメ!ってな感じなのだが、言葉だけを聞くと、何だか頭の中がクエスチョンマークだらけになる。更にジャパネスク調だとか聞いてみたり。

 B食クラバー的にジャパネスクってのはどう言うコトかと思い浮かべると、浮世絵とか陶磁器とか水墨画とかゴッツイ筆で掛け軸に書かれた漢字なんかを思い浮かべるワケだが、ソンナ感じのアイテムが所狭しとディスプレイされている店内だと捉えて良いのだろうか。飲み物はモチロン日本酒をぬるめの燗で。食べ物はソバとか冷や奴とか炙ったイカとか。…。何か急に貧乏ったらしくなって来たって言うかシミッたれて来たと言うか。

 とにかく、是非1度その内容を確認したいと思っていたが、その希望は叶えられるコトがなかった。店舗の引っ越しが行われ、新しく秋田駅前へと進出して来たからだ。店舗の移設にはヤハリ、隠し機能である飛行装置の効果が存分に発揮されるのかと思ったが、空洞化が進んでいるとは言えサスガに秋田駅前での隠密行動はとりにくいとでも考えたのか、至ってシンプルな、チョット良い感じの店構えになっていて、ソノ辺がチョットB食クラバー的にはがっかりムード。


Comment

 先日女王様とお会いした時、東洋新食堂で使える\500の割引券を2枚頂いた。その割引券には例えば、1グループ様で1枚とか、何千円以上お会計のお客様のみ有効とか、そう言った注意書きが1つも無かった。注意書きと言うかそもそも、ソノ内の1枚には有効期限の明示すら無かった。

 何てアバウトな割引券なんだろうって思うと同時に、ココまでお客様本意に徹するなんて素晴らしいなとも思った。もしかしたらコレって女王様特権なのだろうかとか、女王様が偽造したモノなのだろうかとか、そんな考えは一瞬たりとも脳裏に浮かばなかったが。

 じゃぁいつか使わせて貰おう!と思いながら過ごしていると女王様から、ランチもで割引券が使えたよ!ってなお話を伺った。コレは素晴らしい。ランチと言えば\1,000はしないモノだろうし、ソレが半額以下になるなんて、コンナに素敵なコトがあるだろうか。何の制限もない割引券の効果を実感し、クラバーMさんと共に早速ランチに出掛けてみた。

 以前の店舗の面影など全く無いシックなエクステリア。とても同じ店とは思えない。出来るコトならドコカにスイッチがヤッパリあって、一瞬で早変わりなどして欲しいなどと、マダ何かを諦めきれずにいるB食クラバー。

 入り口の前に展示されているメニューを見ると、特に日替わりランチとか言うモノはなく、パスタやオムライスってなモノが載っかっていて、それぞれにドリンクとサラダがつくと言う。B食クラバー的に初めて行く店でパスタを食べる場合、必ずナス・ベーコンのトマトソースってな感じのモノを頼むのだが、ソレはクラバーMさんが注文したし、同じモノを頼むのも芸がないので、ペスカトーレを頼んでみた。自分的にはカナリの冒険なのだが、テーブルの上に載っかった2つの料理を見比べてみると、両者でそれ程の差は感じられなかった。

 何だかヤケにムチムチした食感の麺だな?とか思って食べていると、クラバーMさんも何か違和感を抱いていたらしい。え〜、何コレ。茹で過ぎじゃないの?的な感想を漏らそうとしたトコロ、テーブルの上に置かれたポップに書かれた文字が目に入って来た。

 当店では生麺を使用しています。乾燥麺とは違う味わいをお楽しみ下さい。と、何かソンナ様なコトが書かれていた。何も知らずに、茹ですぎ…とかウッカリ口にしないで良かったとホッと胸を撫で下ろす。少し冷静に考えてみれば、そのムチムチ&モチモチした食感は、茹で過ぎの麺とは全く違うモノであったのだが。

 会計時、一応チョット遠慮がちに、コノ割引券使えますか?ってなコトを、おずおずした雰囲気で尋ねてみると、大丈夫ですよぉ〜と、軽く返事をしてくれた。コレで女王様の偽造疑惑は消えた。って言うか、誰だよ、そんなコト言ったの。素晴らしい。\850のランチ2つの会計に対し、\1,000の割引。ヒョットして店員さんは笑顔を浮かべながらも、影で血の涙を流してるんじゃ無いかとか思ったが、コレも東洋新食堂の気前の良さなのだろうと思うコトにした。

 トコロで新規移転した東洋新食堂には、Reimport =逆輸入ってセカンドネームが付いた。日本文化を海外視点で捉えたモノがジャパネスクなら、ソレを逆輸入するとは一体どう言うコトか。ワケの解らなさがTangled up。コレを解明するにはヤハリ、夜に来てみなければならないと言うコトであろうか。