店  名
 たまごの樹 2号店
食べた日
2010/01/20
住  所
 秋田県潟上市天王字長沼10-1
営業時間
11:00〜14:00
電話番号
 018-835-6212
定休日
火曜日






前  説

 相性、と言うモノは確かにコノ世に存在している。単体では非の打ち所が全く無いモノ同士を組み合わせているのに、一緒にしてみると何だか上手く噛み合わないとか、反対に全然ダメダメ同士をなモノを掛け合わせてみたら、予想以上の効果を生み出してみたりとか。

 一般的に相性って言って、真っ先に思い付くのは恋愛関係だろうか。美男美女、性格的にも経済的にも全く問題ない2人が結婚しても、必ずしも上手く行くとは限らず、逆に美女と野獣ってパターンとか、あるキーワードが暗黙の了解で禁句になっているカップルの方が上手く行ってる場合も多い。(あるキーワードって言うのは、荷物とか新聞とかをまとめる時に使う、ひょろ長くて縛るのに便利なモノ。 it meens → ひも)

 最近はそうでもないがチョット前だと、PC関連で相性問題なんてぇのが良くあった。一番多かったのが、メモリを増設したのにカウントしない!とかって言うヤツだ。製品には問題ないので返品も交換も受け付けませんよ!とかってもう!チョットぐらい融通きかせてくれても良いじゃないか!と、苦虫を噛み潰したのも2度3度。悔しい思いを繰り返したモノだが、今時そんなんじゃ商売にならないのか、相性が悪い場合他製品と交換しますよ!と言う店が増えて来たのは嬉しい限り。

 B食クラバーにも相性問題って言うのがあって、ココで食べてみたい!って思って何度か出掛けても、営業している時に巡りあえない店が何軒かある。たまごの樹2号店も、数多くあるそう言った店の中の1店舗だ。

 新鮮で上質で、モチロン美味しい卵の提供を追求するたまごの樹は、そうしてニワトリを育てている鶏舎の比較的近く(秋田市の端っこ)に卵・加工食品販売の1号店をオープンした。続いて、秋田駅を対象の中心に据えた、まるで点対称とも言える位置に、食事も出来る2号店をオープンした。

 秋田市中心部を避けているかの様な出店計画はイマイチ疑問だが、駅前の空洞化なんてコトが叫ばれ続けている昨今、駅前なんて土地代が高くてせせこましいし、通りすがる人も少ないじゃん!てなコトを考えると、ソレはソレで理にかなっているのかもしれない。

 上質で新鮮な卵を使ったオムライスが食べられるし、しかもそりゃぁカナリ美味いですぜ!とか言う情報は、特に意識して集めようとしなくても、自然と目に入ったり聞こえたりしてくるので、コレは食べないワケにはまいりますまい!と、過去に何度か出掛けてみたが、休業だったり数量が終わっていたりで(平日40食・土日70食限定)、一度も食べるコトが出来たタメシがない。

 もしかしてコレは、お前はコノ店で食べてはならん!と言う天の声かお告げなのだろうか。そう思って諦めかけていた頃、ちゃあさんも同じ様に、たまごの樹2号店には振られまくっていると聞いた。しかしようやく、念願叶って食べるコトが出来たと言う。

 お前はコノ程度のコトで投げ出すのか、諦めるのか!と、誰かが耳元で囁いた様な気がした。ソレは聖なる調べ。雲の切れ間から一筋の光が差し込み、B食クラバーの胃袋を貫いたかの様な瞬間であった。

 もう縁が無いだなんて思わない。必ずたまごの樹2号店でオムライスを食べる!と決めたB食クラバーに、ようやくソノ日は訪れた。


Comment

 予定していた時間より、少し遅れて店に着く。今日が営業日なのも今が営業時間内なのも確認済みだ。限定数に間に合うかどうかダケを心配しつつ扉を開ける。

 思えばコチラのお店、店舗としては10:00〜18:00迄営業、火曜日は〜16:00となっているが、レストラン部分は11:00〜14:00の営業で火曜日は休業と言う風に、二段構えの設定になっている辺りが、B食クラバーの如き低能には理解出来なかったのだ。

 レストラン部分を見ると、12〜3席あるテーブルの内、空いているのは2席ぐらいだったろうか。一般的に昼食の時間も過ぎようかと言う時間帯に、意外な程の混雑と思えなくもない。

 本日のオムライスは終了しました!とか言われたどうしよう?と思いながら、トマトソース・デミグラスソース・チキントマトと3種類あるオムライスの内、一番ゴージャスそうなチキントマトオムライスを注文してみた。はい解りましたと店員さんの声。ようやくたまごの樹のオムライスを食べるコトが出来そうだ。

 定価に\50追加すると、卵白のスープとサラダが付くそうなので、ココまでかかった道のりの長さを考え、お祝いの意味も込めてどうせなら!と言うコトで注文してみた。

 長い間焦がれたたまごの樹のオムライスとは一体いかなるモノなのかと想像をめぐらせていると、料理は意外な程早く到着した。え?もう?と言う焦りを隠すコトは出来ない。混雑時のすき屋の方が遅いぐらいだ。

 一日千秋の思いで待ちわびたオムライスとの、感動の対面の瞬間。今迄に何度も店の前を素通りした光景が、走馬燈の様に頭の中を過ぎっていく。

 コチラのオムライスは半熟型。トマトソースの中にチキンの固まりが2つ入っている。このチキンが、スプーンでも軽く分けるコトが出来る程柔らかく煮込まれていてウレシイ。オムライスに使われているのは比内地鶏の卵と言うコトだが、チキンもそうなのだろうか?あぁ、別に海原YOU山みたいに産地や飼育方法まで解らなくても良いから、比内地鶏かそうでないか位は判別出来る舌が欲しい。

 卵に覆われたライス部分は、通常だったらケチャップライスなんだろうと思うが、ケチャップにしちゃぁどうも色が薄い。薄味のケチャップライスかソレとも他の何かか?あぁ、別に山岡4郎みたいに包丁を入れる角度や煮込んだ時の温度まで解らなくても良いから、ケチャップライスかそうでないか位は判別出来る舌が欲しい。

 +\50で付くスープとサラダは、他だったら\350とかとっちゃう店もありそうな位の量で非常にウレシイ。常日頃、サラダって絶対お金取りすぎなんだよなぁって思っているB食クラバーとしては逆に、もう少し払いましょうか?って感じがしないでもない。(モチロン払わないが。)スープには卵白、サラダにはドレッシングと共に刻んだゆで卵が入っていて、マサに卵づくし。

 いやナカナカだったねと、セルフサービス(無料!)のコーヒーを飲んでいると、店員さんが試作品のチョコレートプリンはどうかと訪ねてきた。無料のモノに目がないB食クラバーが断るワケもなくヨロコンで受け入れると、アンケートに記入してくれとのコト。

 えぇ?メンドクセー!とか一気にテンションが下がるモノの、今更断ると言う選択肢は無い。食べてみると、滑らか・しっとりの生チョコ風味で、コレもう完成品なんじゃないの?と思えた。後はもうチョット甘めが良いとか苦めが良いとか、個人的な嗜好にかかってそうな気がするが。

 店内を見回すと、『6月2日なぎら健壱さんが座った席です』と窓ガラスに貼り紙があった。何しに来たんだろう?って、モチロンTV番組の取材とかだろうケド。最初見た時は特になんとも思わなかったのだが、しばらく見ている内にソコに座りたくてどうしようもない衝動が込み上げてくる。

 こうなったらテーブル移っちゃおうかっ!とか思ったモノの、もう食事も終わったタイミングでそんなコトするのはどうかと珍しく自制心が働く。良く効くブレーキも、タマには役に立つモノだ。

 さくら卵を使った親子丼や、たまごかけごはんなんてぇメニューもあるので、今度はソレを食べに来るコトにしよう。当然ソノ時座るのは、なぎら健壱が座った席で。