店  名
 えんとつ
食べた日
2008/01/27
住  所
 秋田県大館市餌釣大杉29
営業時間
8:00〜22:00
電話番号
 0186-49-4249
定休日

ハンバーグスタンダード200gデミグラスソース定食
ハンバーグスタンダード200gデミグラスソース
ハンバーグチーズ150gホワイトソース
比内とりの市・千羽焼き

前  説

 大館で美味しい洋食屋なら、えんとつに限るねって話を良く聞く。雑誌やTVでだって紹介されてるし、人づてにも色々な評判が聞こえて来る。

 しかし当然のコトながら、秋田市に住むB食クラバーとしては、なかなかチャンスに恵まれない。営業の手伝いで大館方面へ出掛けるコトがあって、お昼を大館でとるコトになり、じゃぁえんとつ行きましょうよっ!ハンバーグ美味しいんですよね?食べてみたいっス!とかお願いしてみても、『なぁ〜。えんとつなぁ〜。』とか言う曖昧模糊な返事が来て、結局ラーメンとかになったりしていた。

 やっぱアレだよなぁー。B食クラバーの周りって洋食好きな人少ないよなぁー。とか思いつつも、諦めてラーメンなんか食べているとフト、以前一緒に海王丸にランチしに行った時のコトを思い出した。

 B食クラバー的に海王丸は、店名の示す通り海鮮が美味しい店で、ココでランチを食べるなら、刺身定食と心に決めている。で、いつもの様にB食クラバーは刺身定食を食べたのだが、ソノ人はハンバーグ&海老フライとか言う定食を食べていた。

 『スンゴイ酒飲みなイメージがあるのに似合わないですね。なんだったらコレ(料理)逆の方がシックリ来るんですケド。』とか言ってみると、『味覚がお子様だから。』と満面の笑顔を浮かべていた。

 ソノ時の、少々だらしない口元を思い出しながら、ん〜だよ、アンタ洋食好きなんじゃないのかよっ!と、心中でスゴんでいると、何げに視線が絡み合う。何を考えていたか気付かれない様に、ラーメン美味しいですね!と、とっさに笑顔を振りまく。コレも奢って貰う側の作戦礼儀だ。

 もしかして、B食クラバーの周りに洋食好きが少ないんじゃなくて、B食クラバーと一緒に洋食を食べたい人がいないダケなんだろうか?とか、イヤな想像が思い浮かんでは消えていく。

 ラーメンとか焼き肉とか寿司とかイタリアンなら皆付き合ってくれるのに。もしかしてB食クラバーからは、洋食を一緒に食べたくないオーラでも出ているのだろうか?

 好きだと言う気持ちを隠すタメ、逆に冷たい態度をとってしまうと言う恋愛初期の精神状態に似ているかもしれない。

 このジレンマ。恋愛ならば、成就するか破局するかの違いはあるモノの、一応の結末を得るコトが出来るが、今の場合のB食クラバーに、エンドマークの訪れる日は巡り来るのだろうか。


Comment

 比内地鶏で有名な大館市比内町で年に一度、比内とりの市が開催される。比内地鶏の供養をしつつ、餅まきや比内鶏レースなど様々なイベントが催されるお祭りだがソノ中でも、比内地鶏千羽焼きと言うコーナーにグッと来るのは、B食クラバーの食い意地がコレ以上無い位はりまくっているせいだろうか。

 15mもの長さがある棒の端から端まで、比内地鶏を何十羽も数珠繋ぎで串刺しにしていき、炭火で一気に炙り焼くと言う、見た目にもワイルドで豪快な写真を以前目にし、是非一度行ってみたい!と思っていたのだが、今年ようやく、クラバーRさんと共に行く機会に恵まれた。

 実際に目にした千羽焼きは、想像以上に楽しげで、野趣溢れる催しだ。1羽\3,800、半羽\2,000と言う、ほぼ原価と言う金額に設定されていて、美味しそうだし買ってみよう!とか思ったりもしたのだが、B食クラバーが食べるとなると、秋田市まで2時間程経過した後になってしまう。その間に、パリパリに焼き上がった感じとか香ばしさとかが無くなってしまう!と思ったので、買うのを断念した。ソノ場で一人前を食べられると言うシステムには出来ないモノだろうか?まぁそうすると、人件費的なモノが発生して金額も高くなるのだろうケド。

 そんなコンナで比内とりの市を十二分に楽しんだ後、えんとつへと向かった。もちろんディナーはえんとつで!と言うのは、最初から打ち合わせ済みだ。

 店の前に立ち外観を眺める。屋根の上から確かに、立派な煙突が空高くのびている。以前は何かの工場だった場所だと聞いたコトがあるが、煙突はソノ名残か。店名に使うのにも納得のインパクトがある。

 主に茶色系の色で構成される店内は、ホッとする感じがしなくもない。大館で、何十年も洋食屋を続けている、コレはソノ歴史の長さによるモノか。

 オムライス・カレー・ステーキ・海老フライと、様々なメニューがあるがやはりココは、当初からの目的であったハンバーグを食べるコトにした。ハンバーグはチーズありか無し、デミグラスソースかホワイトソース、そして150gから400gまで、50g毎のサイズ等が選べる様になっている。定食にするとライスとみそ汁がついてプラス\270。

 先程迄とりの市で、さんざっぱら比内地鶏料理を食べまくったと言うのに、若干お腹が空いたなと思ったB食クラバーは200g・スタンダード・デミグラスソースを注文し、同じ位食べてお腹一杯だと感じていたクラバーRさんは150g・チーズ・ホワイトソースを注文した。

 そして、料理が到着するタイミングでユニークなコトがおこった。B食クラバーとクラバーRさんを、深いコト考えずに一瞥すると、クラバーRさんの方が食が細そうに見えるハズなのに、店員さんは200gの方をクラバーRさんの目の前に差し出した。

 いやぁ〜コレどう言うコトだろうね、ハッハッハ。とか笑い合いながら互いの料理を交換し、食べはじめる。鉄板の上のデミグラスソースが音を立て、シズル感もバッチシだ。って言うか、現実に目の前にあるのに、シズル感とか言ってる場合じゃないが。

 ナイフを入れる。2cm位の厚みがあるのだろうか。上に乗っかっている目玉焼きが半熟なのもありがたい。2人で違うメニューを頼んだ時のお約束、シェアー大会の始まり。クラバーRさんが食べているホワイトソースハンバーグを頂く。

 ホワイトソースにハンバーグなんて食べたコト無いけれど、一体どうなの?コレってあうの?とか思ったが、さすが何十年も営業を続けている老舗洋食店が提供しているメニューだけあって、大変美味しく感じた。自分もデミグラスソースではなく、ホワイトソースにすれば良かった!と思わずにはいられない味だった。

 シェアータイムが終了し、互いの料理を元に戻して片づけに入る途中、3/4程食べたトコロで急に箸が(コノ場合はフォークか)止まった。さっきまで食べていた比内地鶏とハンバーグが胃の中で喧嘩を始めたのか?急にお腹が一杯になってしまった。そのコトをクラバーRさんに報告すると、自分は少し足りない感じだと言う返事が。

 ココに来て、先程の店員さんは我々のルックスではなく胃袋の中を見て、ソレゾレの料理をテーブルにおいたのではないかと言う疑惑が発生した。もしかしてエスパー!?とか思うと、急に2人とも油の切れかかった機械の様な動き方になってしまった。

 恐るべし、えんとつの店員さん。ヒョットしたら、お客さんの顔色を見て、空腹具合を察知する名人なのかもしれない。次回来店した際も、見た目とはアベコベに料理を注文してみよう。ソノ時に、真実が解るハズである。