店  名
 韓国伝統茶房 オンマソン
食べた日
2006/03/14

住  所
 秋田市外旭川四百刈20-1
営業時間
10:00〜18:00

電話番号
 018-808-7044
定休日
年末年始

ビビンバ
ビビンバ
メニュー
キムチ
キンパッ
トッポキ
木の実五種類茶
なつめ茶
ゆずミルク
前  説

 B食倶楽部の扉を、クラバーMさんが久しぶりにノックした。『外旭川にある韓国料理屋知ってる?オンマソンって言うんだケド。』コノ場合の知ってる?は、行ったコトある?と言う意味とイコールだ。ドンナ食べ物があって、ドンナ味がして、ソレラは幾するのか、クラバーMさんは、そう言う情報を知りたがっている。しかしそもそも、クラバーMさんの活動エリアがその辺のハズなのだから、まずはクラバーMさんからコソ、情報を発信して欲しいと思うのだが。

 『いや、知らないですねぇ。』そう言いながらB食クラバーは、頭の中で外旭川近辺の映像を再生してみた。しばらく進むと、そう言えばそれらしい建物があるコトに気が付いた。その間に、何度も早送りと巻き戻しを繰り返したのは言うまでもない。しかし、記憶の中にあるソノ店は、確か食堂ではなく、キムチの販売店だった様な気がする。

 『そう言えばソンナ店があった様な気がしたケド、あれってソノ場で食べる店じゃ無かったんじゃないですか?』と問いかけるB食クラバーに、クラバーMさんはこう返した。『最近食べさせる店になったみたい。』

 …ソコまでの情報を得ているのなら、自分で食べに行ってみよう!と思わないのだろうか。自分だったら間違いなく確認したくなるケドな、と考えるB食クラバーだが、コレ以上の情報は得られないと思ったのだろうかクラバーMさんは、ソレまで休めていた手を、再び仕事に向けて動かし始めた。

 自分で食べ物家を発見しても、初めての場合スグには飛び込まないのは用心深さの現れか。そのリトマス試験紙に、B食クラバーを使ってみようと考えているのかもしれない。スグに仕事に戻ったクラバーMさんとは裏腹に、オンマソンに対しての興味が急上昇してどうしようもないB食クラバー。まるで反比例するかの様に、仕事していた手を止めて、オンマソンの情報収集に乗り出してしまったのは、イツモのコトと言えば、イツモのコトだが。

 インターネット上で見つけた情報によるとオンマソンは2店舗あり、1軒はキムチの販売店で、もう1軒で、韓国料理店を営んでいるらしいコトが解った。更に興味深いコトだが、インターネットでキムチの通信販売を行っている様である。ソレラは何か、評判も良いらしい。

 全国に知れ渡っているモノを、秋田県民として知らないと言うのは恥ずかしい。もし誰か、県外の人と知り合いになる機会があってソノ人が、『秋田にあるオンマソンって店のキムチ、美味しいよねぇ〜。』とか話題を振って来ても、頼りなげに薄ら笑いを浮かべ返すしか方法がない。秋田県民として、ソレだけは避けるべきであろう。


Comment

 雨が振ったりやんだりと言うのはそれ程珍しくもないし、ドチラかと言えば当たり前の天気だと思うが、雪が積もったり解けたりと言う今年の天気は、明らかにオカシイ。前日の夜、雪が降り積もった上に気温も下がり、道路がカピカピに凍っていたのが嘘の様に今日は、黒いアスファルトが顔を出していて暖かく、街を歩く時もコートがいらない様な、そんな気配を感じる。だから春がもうすぐソコまで来ているよ!と、安心して言い切れないのが、今年の天気なのだが。情報を得てから、何度も素通りしたオンマソンの店内に、ようやく今日、クラバーRさんと共に足を踏み入れるコトになった。

 店内には誰もいない。お客さんどころか店員すらいない。一瞬どうしたモノかと思ったが、お客さんが来たと物音で感じ取った店員さんが、ニコニコしながら現れた。失礼だが少々辿々しい日本語は、韓国の方だと言うコトだろうか。早くも、味わうコトが出来るのであろう、本場の韓国料理への期待値が上がりまくる。

 メインの食べ物料理は\650で、ナカナカ珍しい、そして発音しにくい料理の名前がメニューに並ぶ。しばらく、どれにしようかと悩みまくる。キンパッはイカ炒めと海苔巻き。チャプチェッパはハルサメ丼。キムチ豚丼って言うのもあったが、珍しいモノが食べたくなり、キンパッを頼むコトにした。更に最早食べ慣れた感のあるトッポキを頼んでみた。コレで、他店とどの様に違うかと言う判断も恐らく、出来るに違いない。

 メニューの一番最初に、数種類のお茶が載っている。店の名前にも韓国伝統茶房とあるように、コノ店の売りなのであろう。飲まない手は無い。どれにしようか迷いに迷う。各メニュー名の下に、どういう材料が使われていて、どんな効能があるのか書かれている。ソレを見て、木の実五種類茶を飲むコトにした。胡桃や松の実などを使い、不飽和脂肪酸の効果があると言う。コレに惹かれて飲んでみるコトにした。クラバーRさんはナツメ茶。肌荒れや貧血に効くと言う。

 ソレラのお茶は、\300とメニューに書かれていたので、モチロンその料金も払うつもりでいたのだが、店員さんによると、ランチの飲み物として付けるコトが出来るらしい。改めてメニューを見返してみると、コーヒーかオレンジジュースが付くとは書いてあるが、お茶を付けても良いとは書かれていない。なんか得した気分だ。

 店内にはお決まりと言うか、ヨン様のカレンダー。そしてDVDプレイヤーも置かれてあり、ソノ脇には冬ソナのDVDボックスが置かれている。お客さんからの要望があれば、鑑賞会も開けると言うコトだろうか。我々は特に興味がなかったので、見るコトはしなかったが。

 クラバーRさんの頼んだビビンバが到着。辛みの入った大きめのポットが別で付いてきた。大概は大辛・中辛・小辛と頼んで、ソレだけの分量がビビンバの上に載っかって来たりするモノだが、コノ店のシステムは、辛み好きの人には堪らないと言えよう。

 しばらくしてからキンパッが到着。海苔巻きには、玉子焼きとほうれん草、そして魚肉ソーセージが巻かれている。アメリカ人は、海苔の黒いのが食欲を減退させると言うコトで、御飯の内側に海苔を巻くスタイルのカリフォルニアロールを完成させたが、韓国の人もこう言う、外側を海苔でくるんだ海苔巻きを食べるのだろうか?と、どうでも良いコトを考えてみた。

 それぞれの料理を注文した後で、そう言えばココはキムチが評判の店だった!と思いだし、キムチを使った料理を頼むべきだった!と思ったが、それはもう、注文してからカナリ時間が経った後だったから、今更の変更は出来ようもない。キムチだけ別に頼もうと思ったが、持ち帰り様としては提供している様だが、店内飲食用は無いみたいだ。ややガッカリしていたが、出て来た料理には、小皿でキムチが着いて来た。良かったと、ホッと胸を撫で下ろす。そしてキムチは、辛かった。

 食事が済み、お茶が到着。木の実五種類茶は、甘酒の様な食感(コノ場合は飲感か)がした。木の実がお茶の中全体にまぶされている様な気配。中でも一番強く感じたのはゴマの味か。体の中で不飽和脂肪酸が活躍しだしている様に感じる。クラバーRさんのなつめ茶は、少しハチミツに似た味がするとのコト。両方のお茶に共通しているのは、体にモノ凄く良さそうだ!ってコトだろうか。

 一通りの食事を終え、満足した我々は帰途に着いた。このページを作成するために、何気なく撮ったメニューの写真を見て、B食クラバーは自分の目を疑った。『キンパッ(イカ炒めと海苔巻き)』とソコには書かれていた。イカ炒めと海苔巻き。…イカ炒めっ!?家に帰ってからB食クラバーは、イカ炒めを食べていないコトに気が付いた。

 マジですか!?この、やり場のないどうしようも無さは一体ドコへぶつければ良いのか?食べてる最中に気付いたのなら、まだ来てないよ!とか言えそうなモノだが、家に帰ってからではラチがあかない。そう言えば少しの物足りなさも感じていたのだが、ソノ原因はコレだったのか!と、悔しがるB食クラバー。出来るならあの時に戻って、美味しそうに海苔巻きを食べているB食クラバーの耳元で、『イカ炒め食べてないよ!』って教えてあげたい位である。ほんの僅かの時間を行き来できる、マイクロブラックホールの出現を、切に願ってやまない。