店 名

キッチンターブル

 

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住 所

秋田県能代市柳町5-9

食べた日

2005/07/26

TEL.

0185-54-4192

 

営業時間

前 説


 最近毎年同じ様なコトを思っている様な気がするのだが、ど〜もイマイチ夏が来た!って
素直に感じるコトが出来ない。ナカナカ来なかった梅雨がようやくやって来て、コレがあけた
ら夏本番だぜっ!やったるぜっ!とか思うのだが一向に気温は上がらず、タマに晴天の日
があって、梅雨が終わったか!って思っても、次の日また一日中雨が降り続いたりと、こん
なハッキリしない毎日が続いている。

 夏と言えばビーチ!ビーチと言えばサザン!的な安直な思考をB食クラバーはしてしまう
のであるが、最近のヤング達にもコレは当てはまるのだろうかとチラと考えてみたり。もう少
し上の世代なら加山雄三っぽいし、そう言えば、いわゆる湘南サウンドのフォロワーって今
いないのだろうか。

 一番新しい湘南サウンドって脳細胞の機能をフル回転してもTUBEしか思いつかない。っ
て言うかTUBEって湘南って言うよりもハワイ?何にしても加山雄三→サザンと続くお坊ちゃ
ま系と言うかお育ちが良い系とは明らかに一線を画す様に感じられるのは、ボーカリストの
キャラクターによるものか。…こんなコトを考え見ても、ハッキリした夏が訪れない理由とは、
何もかもが一切関係ない。

 今年も案の定同じ状況が続いていて、秋田市内の大通りで竿灯の準備が始まっても、ソ
レを目の前にしているのにも関わらずイマイチ実感が湧かず、道路を止めて観賞用の枡席を
作っている方々を見て、コノ人達は何でこんなコトやってるんだろう?と言う、非常に基本的
なの疑問が頭の中を過ぎる位、夏ソノモノの実感がB食クラバーの頭の中から消えていた。

 そんな中、能代に住む姉夫婦のトコロへ仕事しに行った。いつも通りのアマリぱっとしない
仕事を、淡々とこなしていたのだが、ソレが収束を迎えつつある頃、義兄がB食クラバーに向
かって、今日は能代のお祭りだから皆で行こう!と言って来た。

 祭り。夏を示すキーワードとして、コレ程人々の、そしてB食クラバーのハートを掴むモノも
ナカナカあるまい。祭りと言えば出店。出店と言えば焼きそば!フランクフルト!たこ焼き!
チョコバナナ!と、食べたいモノが3秒程の間に次々と頭に浮かび、B食クラバーをめくるめく
出店グルメの世界へとトリップさせる。更に金魚すくい、射的、輪投げなんかも、甥っ子や姪
っ子にせがまれて仕方なく!って言う風を装いながら楽しめるかもしれない。

 さっきまでヒタスラ事務的にコナしていた仕事にヤタラと力が入る。ソコから仕事が終わる
までの処理スピードが飛躍的に上がったのは言うまでもない。仕事が片づき、後はお祭りに
出発するだけ。出掛ける時間を待つB食クラバーに対し、義兄が信じられないコトを言った。

 『祭り会場に着く前に、ドコカで御飯を食べて行こう!』

Comment


 …は?と我が耳を疑うB食クラバー。祭りって出店の串焼きとか食べつつビールをグビグビ
飲む様な、そんなスケジュールじゃないんですか?と心の中で叫ぶ。実は姉夫婦は能代市
内で意外と良い暮らしをしているのだが、コレがアッパークラスとミドルクラスの生活レベル
の違いなのかと急に実感する。

 ココで、あのぉ〜、イカ焼き食べながらビールを飲んで祭り会場を歩くって言う素敵なプラン
もあるんですケド〜と、B食クラバーは強いテレパシーを送ってみたのだが、コレがアッパー
クラスには全く伝わらない。己の無力さを感じながらも、そのドコカではアマリ御飯は食べず
に過ごし、後は祭り会場で食べよう!とのナイスな代案が浮かび、ソレを実行するコトにした。
短い時間で思いついたワリには、自分で言うのも何だが素晴らしいプランである。

 で、着いたのがコノ店、 kitchen TABLEと書いてキッチンターブル。TABLEをターブルって
発音するとは何語なのか?母音をワリとそのまま発音するオーストラリアか。ターブルって
音の響きダケ聞くと、インドって感じがしないでもないが。

 義兄によるとコノ店は、能代市内でもかなりレベルが高いらしい。アッパークラスを満足さ
せる味とはどう言うモノかと気になるが、今日のトコロはコノ店は、B食クラバーにとって前座
に過ぎない。あくまで目標は屋台の出店である辺り、B食クラバーはミドルクラスのメインスト
リームを歩いているんだなと実感。

 メニューを開いてみると、カレーやスパゲッティなど、只今のB食クラバーのニーズにジャス
トフィットした料理も結構ある。でもチョット変わったモノが食べたいよなと思っていると、スパ
ゲッティを卵でくるんだオムスパゲッティなるモノが目に入り、コレを頼もうとした。が、ココで
義兄のストップが入る。

 こんなモノで良いのか!とB食クラバーを制する義兄。いやいやこんなモノだから良いんで
すよお義兄さん、と言おうとしたトコロで、B食クラバーが遠慮していると判断した義兄が、ス
テーキ食べれば?と言って、コノ店で一番高い料理を頼んでしまった。アマリに気前の良す
ぎる義兄の前に断るコトが出来ず、義兄の言葉に従うコトにした。別の意味で義兄に気を使
うB食クラバーは、何か変だなと思わざるを得ない。

 更に義兄はエスカルゴを食べながら、ワインを飲んだりし始める。さすがアッパークラスは
一味違う。普段とは違うレベルを味わうのも良いだろうと、ココに来てB食クラバーも諦めてみ
るコトにした。非常にチョビッと感のあるステーキが皿に乗って登場。しかしソレは非常に厚
く、3cm位はありそうな気がする。

 こんなステーキに厚みがあるってコトはきっと…!って思いながらナイフを入れてみると、
案の定グニャグニャしている。続いて口に入れると、トホーって思うぐらい柔らかい。TVのグ
ルメ番組で良く聞かれるフレーズが頭に浮かぶ。柔らかーい。口の中でとろけるようだ。噛
む必要が無い!等々。ま、最後の噛む必要がないってのは今回は当てはまらなかったが、
実は数年前から食べたいなと思っていた分厚いステーキを、ようやく口にした瞬間でもあっ
たのだ。

 焼きそばを諦める変わりに訪れた至福の時。コレからどう世の中が混沌としていっても、
焼きそばとステーキの一般的価値が逆転するコトなどあるワケもない。せっかくだからトコ
トン楽しもう!と思ったB食クラバーだが、楽しい一時はあっと言う間に過ぎていき、全ての
肉は、B食クラバーの胃袋へとおさまって行った。

 あぁ〜美味しかったぁと腹をさするB食クラバー。しかし次の瞬間、あるコトに気が付いた。
まだ別腹がある!九死に一生。砂漠にオアシスを見た気配。コノ調子だと焼きそばを食べ
られるかもしれない。いや、絶対に食べられる!と思ったB食クラバーは、高級なステーキ
と共に、マイソウルフードとも言える屋台の焼きそばを食べられる充実感に打ち震えていた。

 コレでこそ祭りに来た甲斐があるというモノ。ビバ☆能代の祭り!と、ニワカに興奮しだした
B食クラバーを、しかし姉夫婦が遮る。(姪っ子が残した)コレ食べて、と事も無げに言うので
ある。マダ年端もいかない子供達が、レストランで出される1人前の料理を1人で消化できる
ワケもない。ソレはだってあなた方の仕事でしょ!とか思いながらも、ココの食費が義兄の
奢りだと確信しているB食クラバーに、選択の余地はなかった。

 B食クラバーが物足りなさそうな気配を示しているコトを敏感に察知した義兄が、もっと食
べさせなきゃ!って思ったのは明白である。B食クラバーが物足りながっているのは、屋台
の焼きそばを食べるコトが出来ないからなのだが。

 ココで子供達が残したモノを食べたりしたら、折角の貴重な別腹が満タンになってしまう!
出来れば拒否したいトコロだが、ナチュラルな善意に抗えるワケのないB食クラバーは、
コレを食べてもまだ別腹が残っている可能性に賭けて、それらを食べてみた。

 しかし、期待は無惨にも裏切られた。もう別腹が足りなくて、明日の分も前借りした様な状
態になってしまった。当然屋台の焼きそばは入らない。お腹を抱えているB食クラバーを見
て、満足した表情を見せる義兄。彼の接待心も、ようやく満足した様である。

 余計なコトを考えながら食べていたせいか、イマイチ充分に楽しんだ気分になっていない
B食クラバーは、今度は姉夫婦とは関係なくコノ店に来てみようと思った。モチロンその時
食べるのは、オムスパゲッティである。

 

ステーキ \3,800  カレーライス \680  (値段・料理名はイマイチ覚えていません。)