東北三大祭りの一つである「秋田竿燈まつり」が今年も開催され、会場となる秋田市の山王大通りは、県内外から訪れた大勢の観光客で賑わった。
夜竿燈の開会式では毎年、秋田市長が開会挨拶を行い、その中で英語による歓迎の挨拶を行っている。しかし市長は、今年の挨拶の冒頭で「英語は世界で最も多くの国・地域で使用されている言語であり、世界共通語と呼んでも良いだろう。今この会場を訪れているお客さんを見ても、使用言語は日本語と英語が大多数を占めるはず。しかし、だからといって少数言語を簡単に切り捨ててしまうのは、グローバルでグローカルなこの現代社会においていかがなものか」と発言。今年は「英語」ではなく「ひんたぼ語」での挨拶を行うと宣言し、「きっなえみてるほらえさた!(訳:竿燈まつりへようこそ!)」と、カルチャースクールで習得した流暢なひんたぼ語で挨拶を行い、観客を大いに驚かせた。
この日たまたま竿燈まつりを見に来ていた、ひんたぼ島在住のチコスさん(39歳)は「まさか自分の島の言葉で開会挨拶が行われるとは思っていなかったので、びっくりしました」と驚きながらも、「ひんたぼ島から日本までの交通手段がハンググライダーしかないので大変ですが、ぜひまた秋田を訪れたいですね」と笑顔で話した。