ついコノ間雪が溶けたなぁ〜と思ったら桜が散り、雨の多い日が続いているよなぁ〜とか思っていたら、いつの間にか暑い日の連続になる。今年は冬が長かったせいか、季節の移り変わりがあっと言う間に感じられる。
暑い…。夏の暑さが冬の寒さの次に苦手なB食クラバーは、唐突に涼を求めたくなった。涼しさを全身で浴び、体一杯に受け止めたい。一体どうすればソノ様な体験をするコトが出来るのか考え、達した結論は滝であった。
鬱蒼と繁る緑。その中を分断する様に流れる透明な川。ソレを見ているダケでも充分心地よさそうだが、何メートルもの落差がある川の上部から勢い良く流れ落ち、川底に大量に注ぎ込む水。飛翔する水しぶき。全身を包み込むマイナスイオン…。やや短絡的と言うかステロタイプ過ぎる気配はあるが、体中で体感するのなら、コレ以上の環境は存在すまい。ソレに、つい最近解ったコトがある。
どうやらB食クラバーは、川が好きな様だ。ドライブ中なんかで橋に差し掛かり川の流れを目にすると、無性に郷愁に駆られるコトがある。今迄はソレを何となく、心の中で素通りさせていたが先日、岩がゴツゴツして流れが急な川を見るにつけ、ソレが気のせいではないんだ!ってコトを確信した。
特別な親近感を得る程、川と身近に接して来たワケでは無いが恐らく、岩はゴツゴツしていればしている程良く、流れは急であればある程良いみたいだ。ソノ延長線上にある最上級のモノとして滝があると、B食クラバーは認識しているフシがある。
滝を見に行きたい!と言う気持ちはピークに達し、遂にソノ日を迎えるコトとなった。目的地は法体の滝。日本の滝百選にも選ばれている景勝地。ココまで高まった滝を見たい欲を満足させるのに、コレ以上相応しい場所もあるまい。誰にも邪魔されず、コレで晴れて望み通り、足の先から頭のてっぺんまでマイナスイオンを浴びまくるコトが出来るぞ!と喜んでいたが、チョットした事情により行くコトが出来なかった。残念だが仕方ない。法体の滝はコノ次にするとして、とりあえず目的地方面である本荘へと出掛けるコトにした。
本当は違う店に行こうと思ったのだが、辿り着いたトコロが定休日で愕然。最近こんなコトが頻発している事態にうろたえる。物忘れや勘違いなんて程可愛いモノじゃなく、ソノ内に何か困った様な大惨事を引き起こしやしないかとヒヤヒヤ。もしかして昨日までは月曜日が定休日の世界にいて、今朝目覚めたら火曜日が定休日の世界に迷い込んだんじゃないかと思うぐらいである。いや、正確に言うと、そう思いたいってコトだろうか。
最初に行く予定だった店への途中、そう言えばココも食べてみたい店だったよなぁ〜と思っていた、手打ちそばが評判の与一へと、急遽行くコトにした。
少し細い道路を曲がり、与一へと到着。入り口の横では窓越しに、オーナーシェフがそば粉を練っている様子を見るコトが出来る。期待感が徐々に高まる。チョット昼時間のピークを過ぎた時間でも、半分以上のテーブルがお客さんで埋まっている。
沢山のメニューがあり、何にするか迷う。そばの風味を存分に味わうなら、せいろにするべきだが、ソースカツ丼と言う品目を見つけた瞬間に心がグラリと揺れる。秋田でソースカツ丼を提供しているが少ないのがソノ原因だ。ココで食べずになるモノか!と言う革新的な誘惑と、やっぱソバだろ!と言う保守的なアイディアが激しく綱引きする。
なら2つ一緒に食べれば良いじゃん!と言う非常にドラスティックな勢力も急激に頭をもたげて来たが、いくらなんでもせいろとカツ丼を2つも食べられる程、頑強な胃袋は持ち合わせていない。頭の中で散々細い小路を迷いながらも最終的に、そばと肉の両方を味わえると言う究極の折衷案として、鳥南を食べるコトにした。ソレの冷たいヤツ。コノ結論に至ったコトが、良いんだか悪いんだかサッパリ解らない。結局そばの風味も、ソースカツ丼の味わいも、両方感じるコトが出来ていないのではないだろうか?
注文してしまった以上後悔しても仕方がない。そうこうしている間にそばが到着した。コチラのソバは江戸前そばを標榜しているとかで、そば粉とつなぎの割合が10対2だと言う。10対2ってどんなだ!と思ったが、ほぼ10割りと変わらない様な食感。腰の強さ、ソバの風味も申し分ない。麺が多少短めなのが気になるくらいか。
以前に手打ちそば、特に10割りソバだと、つなぎがないためソバの粘着性が足りないとかで、長い麺を作るのが難しい。だから短い麺になっている場合が多い、とか聞いていた。最近は10割りでも長い麺を結構食べる機会が多いので、そんなコトも忘れていたのだが、不意に思い出した。
コチラのソバは、非常にトラディショナルな手打ちそばってトコだろうか。鴨肉も柔らかく非常に美味しい。今度はしかし、せいろを食べてみたい!と思わざるを得ない。そうなると当然の様に、ソースカツ丼も食べたくなるに決まってる。まさか次回与一に行く時も、鴨南を食べるワケにもいくまい。次は両方を食べるため、掃討お腹を空かせて行く覚悟が必要ならしい。