店  名
 なかむら
食べた日
2008/05/19
住  所
 秋田県秋田市大町1-2-19
営業時間
11:30〜14:30 17:30〜22:00
電話番号
 018-896-5050
定休日
不定休

野菜天二色
二色そば
野菜天
えび天二色の天ぷら

前  説

 最近コーヒーをアマリ飲んでいない。以前は毎日職場で5杯位は飲んでいたのだが、職場の状況が何かと変わり、現在では滅多に職場で飲むコトは無い。

 だからと言って家で飲むのかと言うとそんなワケも無い。職場で5杯位飲んでいたせいか家で飲む気なんか全く起きず、いつの間にかコーヒーは職場で飲むモノだと、B食クラバーの中でのデファクトスタンダードとなっていた模様だ。

 しかし、いつも心の奥底で、あぁ〜コーヒー飲みたいなーと思っているB食クラバーは、職場でコーヒーを飲める状況がめぐり来た場合、迷わず口にしている。

 ソノ日は午前中の内に2杯飲んだ。もう1杯飲もうかな?と思っている間に時間は過ぎて行き、帰宅時間になった。あぁ〜何だ。結局コーヒー2杯しか飲まなかったなぁ〜と思いつつ、今日は全体的に食べる量が少なかったからお腹も空いたね。あ、そうだ!明日のお昼は唐揚げを食べよう!コレで今日のカロリー不足分を調整するぜ!と目標を決めたトコロでベッドに入ってみたモノの、コレが30分経とうが1時間経とうが全く眠るコトが出来ない。

 なんだよコレ、どう言うコトだよ!早く眠りたいのに!!と思ったB食クラバーは次の手に出る。眠れぬ夜の常套手段、羊数えにトライしてみた。

 軽快なリズムで羊が、牧場の柵を次々に越えて行く。コレで眠れるのかなーと思い始めた時、今迄羊だと思っていた動物が山羊であるコトに気が付いた。

 うっわ、マジで?羊と山羊間違えるなんて一体どう言うコトだよぉ〜。羊は角がグル巻きで、毛をバリカンで刈られる動物だし、山羊はハイジに出て来て紙食べる動物だよなー。アレ?羊も紙食べるんだっけ?と、更に思考がデススパイラルな螺旋状に。

 そもそも何でコンナに眠れないんだろう?と自問してみると、アッサリ答えが見つかった。朝飲んだコーヒーのせいだ。いやしかし、いくらコーヒーを飲んだら眠れなくなるって言われているからって、以前は沢山飲んでいたし、子どもじゃあるまいしマサカそんな。

 でも他に思い当たる理由もないしな…。と考えるB食クラバーは、もしかして自分はカフェインを分解出来ない体になってしまったのだろうかと、思わず枕を涙で濡らしてしまいそうに。

 いよいよ眠れなくなったB食クラバーは最後の手段、アルコールを飲んで眠るコトにした。少し前に、お酒を飲んで酔って眠くなるのは気絶しているダケで、睡眠の内には入っていないと聞いたコトがあるが、このまま朝まで羊と山羊の違いについてアレやコレや考え続けるコトに、何の生産性も感じられない。

 同じ無駄であるのなら!と気絶する方を選択したB食クラバーは、真っ暗闇の中冷蔵庫の扉を開け、缶ビールを口にした。コイツを一気に飲んで、そしてあっと言う間に気絶してやるぜ!と勢い込んだB食クラバーだが、半分くらい飲んだトコロでお腹が一杯になってしまい、ソレ以上飲み進めるコトが出来ない。

 恐るべき生殺し状態。コレ1本丸ごと飲んだらスグに気絶できるのに、コンナんじゃ中途半端にも程がありすぎる!こうなったら意地でも全部飲んでやるぜ!と思い口にするが、ソレ以上は1口飲むのが精一杯。

 羊と山羊の違いについて考えるコトから、どうしてビールを一本飲み切るコトが出来ないのか!と言うコトへテーマがすり替わったダケで、結局は同じ様に無駄な時間を過ごしている現状まるで、役を入れ替えて同じストーリーの舞台を繰り返しているかの様だ。イライラしながら、それでも徐々にではあるが少しずつ、B食クラバーは眠りに落ちていった。いや、気絶した。

 次の日の目覚め。夕べはワリとお腹が空いていたから、明日のランチは唐揚げを食べよう!と思いながら眠りに就いた(気絶した)ハズなのに、ビールを飲んだせいかお腹はイッコも減っていなくて満腹状態。

 こりゃー今日は唐揚げ食べられないや。って言うかもしかしたら晩ご飯まで何も食べなくても良い位かもしれない。でも何か食べないときっとツライよなー。何か食べたいモノあるかなーと想像して辿り着いたのがソバだった。

 そー言や最近、外でソバ食べてないなと思い立ったB食クラバーは、以前から気になっていた店、なかむらへと行ってみるコトにした。


Comment

 このトコロのB食クラバーは以前に比べ、何だか解らないケドどうしても美味しいソバが食べたいぜ!コノあふれ出る思いをどうしようも出来ないんだよベイべー!と、叫びたいコトも無くなって来た。

 まぁ多分ソレは、以前に比べて何軒か、美味しいと思えるソバ屋を発見したからだと思うのだけれども。なかむらはソノ時から気になっていた店。けど、見た感じ駐車場も無いし、場所的になんか混んでるイメージがあったので行くのを止めていた。

 しかし今日は何故か、なかむら以外の店に行く気がしなかった。こう言うのを呼び合うとか惹かれ合うとか言うのだろうか。出来るのならばコノ感覚を、6億円の当たりくじと味わってみたい。

 通りに面してノボリが立っているので、店の場所はアソコだろうとは思っていたが、ソコにあったのはソバとは何の関係も見いだせない別の店。

 ん?まさかコレが本業の店舗で、コノ奥を進んで行ったトコロにソバ屋があるんだろうか?とか思ったが、どうしてもソノ本業の店(?)には入る勇気が起きなかったので、さてどうしたモノかと店の前をウロウロしてみると、店の角を回り込んだ路地の先にソバ屋の入口を発見した。

 パッと見ソバ屋とは何の関係も無さそうだった店は、ヤッパリ全く関係の無い店だったのだ。あぁ〜勘違いして入らなくて良かったと、心の底からホッとした。もしアッチの店に入ってしまっていたら、きっと末代まで語り継がれる位の大ボケだったに違いない。

 店の扉を開ける。昼なのに間接照明で照らされているぐらいの明るさ。もしかして日本酒を飲みながらソバをやる本格的な店なんだろうかと一瞬躊躇したが、メニューを見るとソンナでも無い様なので安心した。いやイザとなったら、破れかぶれで日本酒お願いします!って言う位の心意気はあったのだが。

 それでも置いているアルコールが、エビスビールと純米酒だけだったトコロに、なんて言うかコチラの店の味覚基準を見た様な気がした。…って、何をソンナ偉そうに。

 お昼だけ食べられるミニ天丼とソバのセットも気になったが、ココはヤハリそばを楽しもうと思い、止めてみた。コチラのソバは、せいろと田舎の2種類がある様だ。せいろが中細のもりそばで、田舎は黒っぽくて太めのそばらしい。

 さてドチラにするかと考えてみたが、すぐに二色と言うせいろと田舎の合い盛りがあるコトが解ったのでソレにした。抹茶塩で食べる野菜天付きか、えび天2匹付き、又はえび天+野菜天付きのモノが選べたりと、ソバと天ぷらソレゾレについて、細かい組み合わせが楽しめる。

 運ばれて来た2色のソバを見てビックリ。田舎の方は大体想像した通りのルックスのモノが出て来たのだが、せいろの方はコレ中細じゃなくて極細でしょ?って思わずにはいられない太さ(と言うか細さ)のモノが出て来た。もしかしたらソーメンより細いかもしれない。

 ソバの風味をより完全に味わうならば、せいろから食べてみて、ソノ後田舎を食べるべきだろうが、どうしてもヤハリ、野趣溢れ出る風情の田舎から口にしてしまった。

 期待通りのコシと固さ。最近は、えっ?コレつなぎ使ってないの!?と驚く程しなやかなソバを出すトコロもあるが、ソノ点についてコチラのソバは素朴な印象を受けた。だからコソの、田舎と言うネーミングなのか。

 ウッカリするとソーメンと間違えてしまいそうなせいろは色も真っ白で、ホントにコレがソバなのかと、この期に及んでマダ疑問符が。しかし麺を良く見てみるとそば殻が練り混まれているのが見てとれる。コノ細いソバが挽きぐるみなのかと二重の驚きが。

 噛んでみると当然ソーメンとは違い腰が強く、エッジが効いている。ココに来てようやく、あぁコレってソーメンじゃ無くってソバなんだなと実感できた。コノ辺りB食クラバーは、体の芯からコンサバティブ。って言うかコンサバティブが服を着て歩いている気配ですらある。

 しなやかさはコチラのせいろが担当。ワイルドな田舎とマイルドなせいろの、ソレゾレ特徴が違う両者の組み合わせがウレシイ。抹茶塩で食べる天ぷらもベリーグッド。天ぷらはヤッパ塩だね!と、塩で天ぷらを食べる経験も浅いクセに思ってみたり。

 以前は、秋田に美味しいソバ屋って少ないのよね、とか思っていたのだが、こうして振り返ってみると、ナイスなソバ屋が何軒もあるコトに気が付いた。アノ頃の自分は無知すぎたのか。

 実は昔から、秋田には美味しいソバ屋がいっぱいあったのかもしれない。ソレを自分が知らなかったダケなのだろうか。何かを知った様な気になって接するトコロから、相手は新しい顔を見せてくれなくなるのだなーと、こう言うトコロからも実感出来た。