店  名
 かんちゃん
食べた日
2008/07/29
住  所
 秋田県能代市二ツ井町飛根字高清水483-1
営業時間
11:00〜19:00 土日〜20:00
電話番号
 0185-75-2299
定休日
不定休

特製天丼
特製天丼アップ
台湾かきごおり(雪花冰)
アイスクリーム天ぷら
大根サラダ
みずとキャベツの漬け物
ハタハタ寿司

前  説

 コレから始まる夏が、ともて暑いシーズンになるだろうコトを簡単に予想できるある日。ふとTVを見ると、冷たいスイーツ特集なるモノをやっていた。

 ん〜。でもこう言うのって大概知ってるし行ったコトあるトコばっか写るよな。とか思っていると、今迄に見たコトの無いモノがTVに大写しにされた。

 食べ物を表現する上でコノ様な言葉を使うのが正しいコトかどうか解らないのだが、ミルクレープの一層一層が、半熟に仕上げられたオムライスの如くデロンデロンになっている様な、何とも不思議な魅力と食感を連想せずにいられない程にソレは、B食クラバーのハートをキャッチした。

 不意に現れた素敵スイーツの登場に、TVの前から一歩も動けずに釘付けになっていると、そのTV画面に写っているモノが、台湾かきごおりだとアナウンスされた。台湾ではコンナ珍しいルックスのかき氷が販売されているのかと、マダ行ったコトの無い国へ、遙かなる思いを馳せてみた。

 しかし、台湾と言ってB食クラバーの寂しい脳味噌で思い出せるのは、わずかにビビアンスーとインリンのみ。…そう言えばジュディオングとか欧陽菲菲も台湾だっけ?と、いずれにしても日本で活躍する芸能人のコトしか思い出せない。

 台湾つって他に思いつかないのかよ!と自分にツッコミを入れていると、そう言えば以前、六本木の台湾料理店に良く行ってたっけ、と思い出した。多い時では週に2回は行ってたよなー。今どうなってんだろ?と思ってググってみると、何年か前に閉店していたらしい。栄枯盛衰激しい六本木で、カナリ長い間頑張っていたのになーと残念無念。

 まぁ、そう言った侘びしいB食クラバーの台湾情報の中で、台湾かき氷がナンバーワンの座に着くコトは、非常に望ましモノではないだろうか。無いモノならばゼロから築き上げて行けば良いだけさ!と、勝手に思い込むコトにした。

 ココから始まるB食クラバー的台湾ストーリィ。さてしかし、一体ココは何の店なんだろうと調査してみると、天ぷらを中心とした天丼の美味しい店だと解った。

 実はB食クラバー、秋田市内には手軽に食べるコトが出来てしかも美味しい天ぷら屋さんが無いコトに非常にガッカリしていて、こう言う店の存在を心の底から欲していたのだ。秋田市外にある店だが、ココを見逃す手はあるまい。

 店の名前は『かんちゃん』と言うらしい。国道7号線のJR富根駅付近。そう言えばこないだコノ辺通った時、以前あったラーメン屋が無くなっていたコトを思い出した。

 あのラーメン屋が、B食クラバーの心を揺さぶるコンナ素敵飲食店になったのか!イツ行こうかイツ行こうかと、ソノ日ばかりを指折り数えるようになっていた。


中  説

 かんちゃんに行くのに、1つダケ些細な問題がある。ソレと言うのも最近のB食クラバーは、暑い気候のせいもあって小食加減に更に磨きがかかっているコトだ。つい先日も、ランチでお寿司を食べた後にかき氷を食べよう!と思って出掛けたのに、結局お寿司ダケでお腹イッパイになり、かき氷は食べずに帰ったバカリだ。

 そのコトを考えると、B食クラバーがかんちゃんに出掛けて天丼を食べて、ソノ上更に台湾かき氷を食べるなんて、到底無理な様に感じられる。B食クラバーがコノ行程をこなすには、最低でも誰か道連れが必要で、しかしソレについては心当たりがある。

 ソフトクリームコレクターのクラバーRさんならば、2つ返事で飛びついてくるに違いない。なにせクラバーRさんはソフトクリームのみならず、アイスクリームやかき氷なども含めた、珍しげで冷たいデザートには目がない人物だからだ。

 残る問題は1つ。B食クラバーの胃袋が、天丼と台湾かき氷ハーフを食べ切れるかどうか。が、コレについては前日の食事量を控えてみればよいだろう。それでもB食クラバーの場合、お腹が空かない方が多いのだが。

 幸いにしてソノ日は、朝からお腹が鳴りっぱなしだ。道連れも決まったし、かんちゃんで天丼と台湾かき氷を食べる手はずは全て整った。


Comment

 秋田自動車道の無料区間を利用すると、秋田市から二ツ井まで1時間チョットで行くコトが出来る。何とも便利な話で、可能な限りコノ無料で通行できる期間を長く設定して欲しい。二ツ井ICから国道7号線に降りると、程なくかんちゃんへと辿り着くコトが出来た。

 店先には何本かのノボリがはためき、更にアイスクリームの天ぷらと書かれた看板まであった。B食クラバーは前もって、かんちゃんではアイスの天ぷらがあるのを知っていたのだが、クラバーRさんには黙っていた。

 ソレと言うのもコノ店は不定休で、今日が休みだった場合アイスの天ぷらを食べよう!と意気込んでいたクラバーRさんがガッカリしつつも、『どうしてくれんのよっ!』と、B食クラバーの小さな心を、巨神兵が王蟲の群を焼き払うが如きレイザービームで射抜きやしないかとビクビクしていたからである。

 幸いなコトに店は営業をしており、新たな目的が1つ加わったクラバーRさんの瞳は、ソノ輝き具合を増した。

 店内に入る。小上がりにテーブルが3つと、後はカウンター。ソノ端っこには、のんきな顔してコチラを覗き込んでるペンギンの置物があるが、その頭部にハンドルを発見。アレで台湾かき氷が作られるに違いない。

 人柄の良さそうな女性店員が注文を聞いてきた。メニューに人気NO.1と書かれている特製天丼をマズは頼んだ。天丼を待つ間も、台湾かきごおりってドンナ味なんだろう?と気になって気になって仕方ない。コンナ浮ついた気持ちは天丼に対しても、充分な程の実直さを感じさせる料理人の方(店主?)にも失礼なコトこの上ないが。

 程なく特製天丼が完成。ヤケに幅広のドンブリに入れられて目の前にやって来た。海老・キス・かき揚げ・しそ・ちくわ・ししとう・さつまいもと種類も豊富。それに対してゴハンの量が少ないかな〜と思ったが、料理人の方が(店主?)ごはんが足りない場合はお申し付け下さいと言っていたので、その辺に関しては心配あるまい。

 衣が多すぎたり固すぎたりせずの天ぷらは、ツユがしみててベリーグッド。テーブルの上には人参葉塩・黒豆塩と2種類の塩が置かれていたが、今回は使用しなかった。コチラの店には天ぷら定食・天ぷら盛り合わせと言うのが存在するので、ソレらを食べる時に使用するのだろう。

 ちなみに天ぷら定食の天ぷらは、一度に全てが提供されるのではなく、揚げたてのモノを小分けで出してくれるらしい。リーズナブルな価格の上に、ココまで気を使ってくれるとは。B食クラバー的に秋田のB食天ぷらNO.1に躍り出た。

 他にもコチラでは天ぷらそばと天ぷらうどんも扱っていて、そばは信州そば、うどんは讃岐と厳選されている。それらもドノ様な味がするのか楽しみで仕方ない。(今日食べるコトは不可能だが。)

 天ぷらやコロッケが数種類、単品販売されている点も見逃せない。チーズフォンデュコロッケなんて、想像したダケでほっぺたがコボレ落ちそうだ。コレでメニューにコロッケ定食があれば言うコト無し。更に言うと、ミックスフライ定食に含まれている鶏の唐揚げが単品で存在すれば、B食クラバー的に満足度120%である。

 他店の天丼は、ココよりは小さめのドンブリにゴハンがワリとキツキツに入っているので最後まで食べやすいのだが、コチラでは大きめのドンブリに意外と緩くゴハンが盛られているタメ、最後の方になると少々食べづらい。まぁしかしコレも、天ぷらがふやけてしまうからとか、何か理由があってのコトに違いない。

 ココまではほぼパーフェクトに計算通り。順調にコトが進んでいるように思えた。が、予期せぬと言うか、ソレでも想定の範囲内だったでしょ?と言われそうだが、案の定お腹がイッパイになってしまった。

 特製天丼はゴハンが少ないように思えたが、ソレはドンブリが大きすぎるせいだったのか。単純に天ぷらの数が多かったってコトなのかもしれない。付け合わせの大根サラダ・みずとキャベツの漬け物・ハタハタ寿司も意外とお腹にたまった。

 しかし、コンナ時のタメにクラバーRさんを呼んだのだ。クラバーRさんならばマダきっとお腹に余裕があって、台湾かき氷も出来るならば全部を1人で食べたい!とか思っているに違いない。コノ際B食クラバーは、ソレを1口貰えれば充分だ。そうでしょ?クラバーRさん!と思いながら見てみると、クラバーRさんの瞳に先程までの輝きがない。誰がどう見ても戦意を喪失しているのが明らかだ。

 えぇっ!?そんなっ!?こう言う場合の保険のハズなのに、なんだったら台湾かき氷の食べる率、B食クラバー9:クラバーRさん1で良いですよ!的な視線でコチラを見るの止めて下さい!

 焦る心とは裏腹に、ちっとも減らないお腹。お互いソノコトには触れぬまま、まぁ台湾かきごおりはマタ今度食べれば良いジャン!って言葉を、いつ発するかのタイミングだけを見計らうのみの時間が過ぎていく。

 すると、胃袋の中に1つ新しい扉が開いた(様な気がした)。気のせいでも何でも構わない。今コノ機会を逃したら、2度と食べるチャンスは訪れまい。Now or Never!大きな声で店員さんに向かい、台湾かき氷下さい!と言ってみた。

 他にいるお客さん達も、コイツら台湾かき氷食べるんだな!と認識したハズで、退路はスパッと絶ち切った格好だ。もうこうなったらツイデのコトなので、アイスクリーム天ぷらも頼んだ。暴挙かもしれないが、今なら多分イケる。いや、今しかイケない。

 台湾かきごおりの注文を受けた店員さんによると、マンゴー・抹茶・チョコレートの3種類があるそうだが、ココは一つB食クラバー的台湾イメージに最もジャストフィット!するマンゴーをお願いした。

 ペンギン型のかき氷製造器が動き出す。女性店員の出番だ。完成後、素晴らしい笑顔で台湾かき氷を運んで来てくれた。溶けかかったミルクレープの様なかき氷本体。(※かき氷本体が溶けかかっているワケでは無い。)ミルクを含んだソノ生地が作り出す稜線に、マンゴーの果肉を含んだシロップが、美しい山桜の様に映える。

 一気に食欲が弾ける。さっきまで胃袋の中に無理矢理部屋をイッコ作った感じだったが、食べ始めたらあっと言う間だ。氷りソノモノも間違いないし、マンゴーのシロップも甘すぎず丁度良い。サスガほぼ常夏の国(B食クラバー的勝手なイメージ)台湾のかき氷。年中食べても飽きるコトのない味になっている(に違いない)。

 そして〆のアイスクリーム天ぷら。最近食べたのでは3軒目だが、コレが一番素直にアイスの天ぷらっぽい。3軒の内2軒が能代、1軒が大館と言うのも何か面白い。秋田県北部地域以外では、アイスの天ぷらはアマリ必要とされていないのだろうか?今後はコノ辺の謎も解き明かさなければなるまい。