十和田湖にルパンがいると聞いたのは女王様の口からで、最初は何を言っているのかサッパリ解らなかった。しかもアルセーヌルパンでは無くて、3世の方だと念を押す。
って言うかソモソモ、アルセーヌルパンもルパン3世もフィクション世界の住人なのハズなのに、ノンフィクションな場所であるトコロの十和田湖にいるって言うのは、一体全体どう言うコトだ。
全く合点がいかないB食クラバーに、更に女王様がこう続ける。次元も五右衛門も銭形もいる、と。
もしソノ様な人物達が実在するのならば、世界を股に掛ける稀代の大泥棒と、一般人なら日本では所持しちゃ行けないマグナム使いと、明らかに無許可だろうと考えられる日本刀所有者が、十和田湖周辺に於いて一堂に会しているコトになる。事実ならば日本警察が放っとくハズがない。あ…、だから銭形がいるのか。不思議ながらも、なんだか納得がいってきた。
しかしコノ状況、本当は全く健康体なのに、毎日毎晩夫であるトコロのパトリック・バーギンに、『お前は精神病だから。』って言われ続けた挙げ句、ホンキで自分が精神病だと思いこんでしまうジュリア・ロバーツの様な感じがしないでもない。(映画の話ね。)女王様はB食クラバーを、どうしようと考えているのだろうか。
自分の身にヒシヒシと危険が迫り来るサスペンスに怯えなくもない。そんな時には警察に保護して貰いたいが、対ルパンならば、銭形警部程頼りになる人物は2人といまい。
秋の深まりに連れ、山々の木々も鮮やかに色付き始めている。紅葉狩りにも持って来いの季節でもあるし、そんなコンナでB食クラバーは、十和田湖へと車を走らせた。クラバーRさんと同行。
十和田湖に着く前に腹ごしらえしようと、訪れたのがコチラ、渓鶏庵。比内地鶏と蕎麦、そして足湯が評判の店らしい。
道路を挟んだ向かい側に駐車場と書かれているが、ソコには八重樫建設と看板が掲げられていて、どうもイマイチ車を停めてはいけない様なムードを感じたが、渓鶏庵駐車場とも間違いなく書かれているので、少々オドオドしながら、八重樫建設社用車の間に車を停めてみた。
玄関で靴を脱ぐスタイル。板張りの床の色が黒いせいか、素足でも冷たいとは感じられない。(もしかしたら床暖が入っているのかもしれない。)8人掛け位の大きいテーブル席が1つと、お座敷席が5つ程。窓の外には流れる川を見るコトが出来る。
非常に落ち着いた趣と言うか、実はB食クラバーがカナリの川好きだってコトを差し引いても、ハッキリ言ってナイスなロケーション。導入部に於いて、あっさりハートをキャッチされてしまった。
蕎麦と比内地鶏の店と謳っているが、最近トンカツに夢中なB食クラバーはメニュー中の、八幡平ポークロースカツ丼が気になって仕方ない。しかし蕎麦も食べてみたい。結局B食クラバーが天麩羅もり蕎麦、クラバーRさんが比内地鶏蕎麦を頼み、八幡平ポークロースカツ丼は2人でシェアするコトにした。店員さんにソノ旨を告げると、取り分け用のお茶碗を用意してくれた。ありがたい心遣いに感謝☆感謝。
天麩羅もり蕎麦到着。最近B食クラバーが好きな、蕎麦の香りが激しく立つ様な感じでは無く、エッジが立っていると言う様な感じでも無かったが、噛むと結構弾力系の歯ごたえがあって、非常になんて言うか、丁寧に作られていると言う印象を感じる。
コノ蕎麦も美味しい!って感じる辺り、蕎麦の世界も奥が深いなーと、今更ながら改めて思ったりしてみる。ワサビは無かったが、替わりになのかモミジおろしがあり、ソレを付けて頂くとマタ違った味わいが。
天麩羅は、海老、マイタケ、カボチャ、かき揚げなど。油っこくもなく、しかも固すぎず揚がっている。最近ソルターとして目覚めたB食クラバーとしては、テーブルの上に塩が置かれていないのが残念だったが、コレも美味しく頂く。
つまみ食いした比内地鶏蕎麦は温かい麺で、比内地鶏でダシを取っているらしく、結構な油が浮いている。スープを頂くと、完全にキリタンポのダシの味わい。間違いなく比内地鶏が使われているコトが解る(様な気がする)。
八幡平ポークロースカツ丼は、見事な半熟具合。確認していなかったが、コノ卵は比内地鶏のモノなのだろうか?トンカツも非常に柔らかく、フツーのトンカツだったら噛み切れないよなーって思える部分も簡単に噛み切るコトが出来る。
大満足した食事の後、タオル持ってくるの忘れたなーと思いながら足湯を覗いてみる。すると、タオルが設置されていた。コレは非常にありがたい!と思いつつ、早速浸かってみた。
最初はチト熱いなーと思いながら我慢していると、徐々に慣れて来た。先程店の窓から眺めた川の流れは、外で見ると一層美しく、透明な水には心も洗われる思い。
川岸に並んでいるのは桜の木らしく、満開の桜の花びらの元、ボケェ〜っと足湯に浸かった日には、さぞや気持ちも安らぐだろうと思えて来た。早くも来年の春が待ち遠しい。そんな満足げな気分でいると、ルパンのコトなんかどうでもよくなって来た。コノママ帰っても良いぐらいだ。
トコロでどうやら渓鶏庵は、八重樫建設の雇用対策の一環として立ち上げられた店らしい。養鶏事業や農作物事業も手がけているとのコト。ソコで育てられた比内地鶏と農作物による料理が提供されているのだろうと思うと、いっそう美味しく感じられた。次回来る時はオドオドしたりせずに、余裕を持った気持ちで車を停めてみよう。