前　　説

　サフラン閉店以後、サフランに迫る様な、或いはソレを追い越す程の海老フライにめぐり会いたい！と常日頃願っているB食クラバーだがしかし、ソノ願いは叶うコト無く、早くも2008年も最後の月を迎えてしまった。

　サフランの海老フライは他と一体何が違うのかと、気になって気になって仕方ない。アマリにもコノ状態が長く続くと、欲求不満が抑え切れなくなったイツカの日、サフランのシェフを捜し求めるあてど無い旅に出てしまいそうでコワイ。

　何故コンナにも海老フライが気になって仕方ないのか改めて考えてみると、ラーメン・カレー・ステーキ・スパゲッティ・オムライス・天ぷら・カツ丼・ハンバーグと言った辺りには、お気に入りの店があったりソレ以外の手段でも口にする方法があるのだが、海老フライだけがソノどれにも当てはまらない。（ソレから牛タンとウナギも！）

　まるでソレらメニューで輪を作って、外部からの進入（特に海老フライに対して！）を拒んでいるかの様でもある。B食クラバーにとって海老フライとは、台風の渦の中心であったり、ドーナツの真ん中の空洞部分にも似ている様に感じられる。

　そんな日々を繰り返すB食クラバーに、可能性を感じずにはいられない店の情報がやって来た。ソノ名は『香味処こころ』と言って、仁井田にあるらしい。地図を広げてみると、移転する前のピュリティがあった場所に近い。

　シェフ暦40年のマスターが初めて出した店で、デミグラスソースが自慢なのだとか。元シェフが作る洋食と言う部分に、サフランとの共通点を感じたB食クラバーは、一日も早く出掛けずにはいられなくなった。（サフランのマスターが元シェフだったかどうか、キチンと確認したコトはないのだが、そうであるとしか考えられない。）

Comment

　今日のランチはこころで！をスローガンに、目印として元ピュリティを目指して進むと、ソノ手前にこころはあった。もう少し洋食屋っぽい佇まいを想像していたのだが、店の外観は完全に和風。

　ココで海老フライってホントですか？って思わなくもないが、そう言えば夜は居酒屋になるとか聞いた様な気もするので、ならアリか！と思いつつ店の扉を開ける。

　縦長の店内は、カウンターと小上がり席のみ。以前は居酒屋だったか寿司屋だったかであろう内装を、そのまま利用している気配も感じられる。

　店内に掲げられたメニューを見ると日替わりランチの他に、ハンバーグ・生姜焼き・オムライス・ドライカレー等があった。ドライカレーはカレーピラフじゃなくて、挽肉とみじん切りの野菜をカレー粉で炒めたモノだろうかとか、そう言えばデミグラスがオススメって言ってたなーと思い出してしまって、ハンバーグやオムライスなんかにも気持ちが傾いたが、ココは初志貫徹！して海老フライを注文した。

　大きめの皿に真っ直ぐな海老フライが3本。レモンをかけ、マヨネーズでいただく。付け合わせのサラダはキャベツの千切り、キュウリ、トマト、スパゲッティ。

　ココでフト思ったのだが、海老フライって言う料理は海外にもあると思うけれども、ソレにも付け合わせとしてキャベツの千切りが付くのだろうか。例えば、アマリ本格的なフランス料理店に行ったコトは無いが、ソコで果たして付け合わせでキャベツの千切りって出て来たコトあったろうか？と考えなくもない。ついでに言えば、そう言う店で海老フライって食べたコトも無い様な気もするが。

　フルコースにキャベツの千切りとは何とも不似合いな印象も受ける。そう言えばなんか、銀座の煉瓦亭が最初だって聞いた様な記憶もあった様な無かった様な。まぁB食クラバー的には、出来るコトならキャベツのフルコースなんかあったら是非共食べてみたい気もするが。

　そんなコンナで海老フライに対するB食クラバーの欲求度数レベルは、ワイドショーに石川遼クンが出た時の瞬間視聴率並に右肩上がり。こんな毎日の延長線上には、海老フライ中毒なんて病気が待ちかまえていそうな気がして、いてもたってもいられない。

　海老フライに対する禁断症状を少しでも和らげるタメに、こうなったら海老フライ型のUSBフラッシュメモリでも買うか！と思ってみたりもするが、トチ狂ったB食クラバーが、なんだ、ココに海老フライあるジャン！とか言って間違って食べてしまう日が、いつか訪れる気がしてならない。

　人として失格の烙印を押されるのには色んな状況が考えられると思うけれども、フラッシュメモリを海老フライと間違えて食べてしまって人間じゃなくなりました、なぁ〜んてコトになった場合泣くに泣けない。アタシはアンタをソンナ子に育てるツモリで生んだんじゃないんだよぉぉぉ〜と言って、B食クラバーの母親も情けない！と呆れ返りながらも号泣を続けるに違いない。

• 日替わり　\600
• エビフライ　\800
• ハンバーグ　\700
• オムライス　\700