店 名

むら八

 

むら八のBilogへ

住 所

岩手県盛岡市盛岡駅前通1-44 フェザン地下

食べた日

2005/05/04

TEL.

019-654-7822

 

営業時間

前 説


 毎年GWには東京に出掛けているB食クラバーであるが、去年に引き続き今年も、東京に
行くのを止めてみた。今年はコレから、退っ引きならない事態がB食クラバーを襲いそうなの
で、その防衛策と言うか何と言うか。とにかく、出来るだけ出費は抑えたいと、財政緊縮計
画に踏み切った次第。じゃぁGWは何をしよう!と考えた時、一番身近な都会として仙台に
行こう!との話が盛り上がったのも、当たり前と言えば当たり前の話。

 そして5/4。迎えの車が来たのでイザ仙台へ!とウキウキしながら走り出してみたモノの
何か仙台に向かって走っている様な気がしない。いつもとは違うICから高速に乗るのか、そ
れとも高速は使わないで仙台まで行くのだろうかと考えてみたが、明らかに仙台へ向かう
方向に車は走っていない事実を受け入れた後、ドコへ向かっているのかと恐る恐る聞いて
みると、盛岡だと言う返事が帰って来た。

 盛岡だって秋田より都会っぽいし、1年振り位だから行ってはみたいモノの、すっかり仙台
へ行く気分だったB食クラバーは、盛岡に行ったからと言って何をしたいと言う希望が全くな
かった。そして気が付くと車は、GW特有の大渋滞に巻き込まれ、殆ど身動き取れなくなっ
ていた。

 去年と今年、GW中に秋田にいて解ったコトだが、日中の秋田市内は、人も車も普段の日
曜日よりも人が少ない。ドコへ行ってもスカスカである。しかしソノ替わり、朝の早い時間は
秋田市中心部から外へ向かう道路が、そして夕方の時間帯になると秋田市外から中心部
へと向かって来る車で道路は、進んでるんだか止まってるんだか解らない状態になる。その
真っ直中に放り込まれたのだ。いや、自ら進んでハマって行ったのか。

 例年ならばGWともなればとっくに散っている桜の花が、今年はマダ咲いている。しかも秋
田市から盛岡市に向かう途中にある、誰が最初に呼んだか解らないが、みちのくの小京都
と呼ばれる秋田の代表的観光スポットである角館で最盛期を迎えていると言うのだから、混
雑も必至である。

 せっかくだから盛岡へ向かう途中で花見でもして行こうか!とも思ったりしたのだが、普段
ならばとっくに盛岡に着いてそうな時間になってもマダ角館にも着いていない状況を考える
とそうも言ってられない。角館はスルーし、盛岡へと向かった。

 ようやく到着した盛岡で時計を見てみると、普段なら2時間もあれば着くトコロが、秋田を出
発した時間から、4時間が経過していた。

Comment


 恐るべしGW。出来る事なら来年はもう1度東京へ行ってみたい。が、今から来年の話をし
たら鬼が笑うし、何より今は盛岡にいるのだから、東京の話なんてするべきでも無い。しか
し、仙台に行きたい気持ちのまま盛岡に連れてこられた現状では、盛岡で一体何をすれば
良いのか?と言う精神状態に陥ったのも、疑い様の無い事実である。

 実際、盛岡で何をしたのか、十日程経過した今となっては覚えていない。何軒かの食べ
物屋に寄ったぐらいしか覚えていないのだからホントに何しに行ったんだろう?って気分にさ
えなってくる。それでも多分、夜も7時位になり、何か盛岡っぽいモノを食べて帰ろう!って
話に落ち着いた。

 盛岡っぽいと言えば、わんこソバ、冷麺、じゃじゃ麺の3大麺以外考えられないであろう。
わんこソバと冷麺はワリと馴染みがあるので、本日はじゃじゃ麺を食べよう!と言う意見に
落ち着いた。更に、せっかくだから、じゃじゃ麺発祥の店に行くべきだろうとの見解の一致
を見た。

 今日初めてと言っても良い程ピッタリと意思統一された我々は、一心不乱に一目散に、
じゃじゃ麺発祥の店であると言われている白龍へと向かったが、店の前に20人以上の行列
を見つけて愕然とする。普段ならコレぐらいの行列、待つコトも厭わないのだが、秋田→盛
岡の道程で2倍の時間を費やした後では耐えられない。コノ店は止めよう!とココでも珍しく
スピーディに見解の一致を見た。しかし、ココまでがスピーディでもソノ後が続かない。一体
何を食べれば良いのかと考えあぐね、困った時は駅だろうと安直に思い、駅ビルへと向かう
コトにした。

 駅ビルの地下には多分、14〜5年振りくらいに訪れた。盛岡にはワリとしょっちゅう来てい
るのだが、駅には全く用がなかったらしい。駅ビルの地下は以前、ワリとゴミゴミした印象が
あったが今は何かスッキリした感じがある。当然だが改装とかしてるんだろな。って言うか、
以前と何も変わらなくて、B食クラバーの頭の中でだけ色々なモノの再配置がなされている
のかもしれないが。

 中華屋、ハンバーグ屋など、確か食べたコトがあるなって店がまだあると同時に、記憶に
無い店もある。盛岡っぽい食材は何だろう?とフロアを一周し、結局岩手県産豚を使ってい
ると言う、トンカツ屋のむら八に入るコトにした。連休特別企画とか言う触れ込みに乗せられ
て、非常に貴重な肉を使った技かつ定食を頼んでみた。

 最初に、ごまの入ったすり鉢を渡された。ごまを擂ってソースを入れて下さいと言われ、ソ
レぐらい解っとるわいってな調子ですり始めた。ココまでは順調なB食クラバー。だが次に、
ザラメの様な結晶の入ったすり鉢を渡され、一気にどうして良いのか解らなくなった。コレは
岩塩で、コノ結晶を粉になるまですりつぶせと言うコトらしい。肉事態に甘みがあるので、塩
をつけると美味しさが拡大するとのコト。トンカツに塩とは初めての試みだ。

 最初は面白がってやってみたが、いくらやってみても粉になる気配もない。ごまは擂りた
ての方が味も香りもあるだろうケド、塩は別に良いんじゃないの?最初っから粉のまま出し
てくれいっ!とまで思う始末。ようやく粉っぽくなったが、恐らくソコまでに10分程度の時間
が経過していたに違いない。すり鉢を持っていた手首が、カスカに痺れていた。

 出て来たトンカツは厚さ2cm程。フツーなら固くて噛めない!なんてコトもありそうだが、サ
スガ連休特別企画。非常に柔らかく、辛い思いなどチットもせずに食べるコトが出来た。まず
最初に塩をつけて食べてみる。確かに、肉の味を直接確かめるには良い方法だろう。今迄
ソースか味噌を必ず付けて食べていた、ソノ当たり前を覆す食べ方。コレからはこう言うのも
ありかもなと思うB食クラバー。だが、肉自体に相当旨味がなければ、こう言う食べ方は無
理かもな、とも思う。塩・ソース・みそだれと、3種類を交互に付けて頂いた。

 思いも寄らぬ場所で思いも寄らぬ美味しさにめぐり会ったB食クラバーは、GWも東京に行く
バカリじゃないよなと思ったりもした。

 

技かつ定食 \1,880