店 名

福田パン

 

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住 所

岩手県盛岡市長田町12-11

食べた日

2004/07/03

TEL.

019-622-5896

 

営業時間

7:00〜17:30

前 説


 盛岡に有名なパン屋があると、やあまさんに教えて貰った。どうやらコッペパンに色々なネ
タを挟んで販売している店らしい。おそらく秋田ではやっていない販売スタイルに、一気に興
味がスパークした。

 給料日と重なってウキウキ気分のフライデーにソノ情報をキャッチしたのだが、もう気にな
って気になって仕方ない。早速イツモの様に(人目を忍んで)、卓上国際通信網を駆使して
情報収集に当たるコトにした。

 するとソコには、福田パンを絶賛しているカキコのオンパレード!例えがアマリに古くさくて
なんだが、まるで盆と正月が同時に来たのかの様な賑わいを見せている。その殆どが、盛
岡出身者によって書かれてらしいコトが若干の不安要素だが、ソレを凌駕するパワーを素直
に感じざるを得ない。

 ちょっと色んなページを覗いてみると、定番のジャム、アンからコンビーフまで挟んでくれる
らしい。今迄パンには、砂と魔女以外の色々な物を挟んできたが、コンビーフは挟んだコト
が無い。メニューはざっと20種類以上。

 たった今コノ瞬間から席を立ち盛岡に走り出したくなったが、ソコはソレ一応社会人の仮面
を被っているモノとしては、迂闊なマネは出来ない。高鳴る期待を仕事への情熱へと替えて
いる様に一見みせかけ、盛岡へと向かう機会を伺うコトにした。

 しかしながら、盛岡にただパンを買いに行く目的のために一緒に行ってくれる奇特な友人
など持ち合わせていない。他に用事があるのなら話は変わってくるが、『盛岡に行きたいん
だケド。』と誘ってみても、『何しに?』って理由を尋ねられると、B食クラバーとしては返す言
葉が見つからない。

 コンナ時のためのクラバーKなのだが、クラバーKには何度電話しても繋がらないし、折り
返しの電話もありゃしない。スーパーセンシティブのシックスセンスが働いているのか。嫌な
予感が全身を駆け巡っていたのに違いない。

 一応、盛岡に行く日付は空けているのだが、1人で行くコトになる場合、別に行っても行か
なくてもドッチでも良い様な気がするので、特に準備などしていなかった。今日行こうかどう
か迷っていたサタデーモーニングに、B食クラバーの携帯が鳴った。呼び出し人はクラバーK
である。マンマと罠に掛かった、飛びながら火に入って行く夏の虫を見ている心境である。

Comment


 『盛岡に行こう!』と言ってみると、案の定、『何しに?』って返事が帰って来た。事前に充
分予想し得た反応で、本来ならばコレに対しての解答も用意できているハズなのだが、何
をどう巡っても、最終的には福田パンに行くコトになるので、直球で勝負してみた。暫く沈黙
が続くB食クラバー&クラバーK。会話が発生しない時間の通話料って返って来ないのだろう
か?等とどうでも良いコトを考えていると、遂にクラバーKがソノ思い口を開けた。『…じゃぁ
行こう。』

 『じゃぁ行こう。』の前の『…』が気になるが、せっかく行く気になったのだから、行かない手
は無い。コノ瞬間のクラバーKの心境がいか程のモノなのか、おもんぱかる由もないが、気
にしないで準備を進めるコトにした。

 ココで初めてのカミングアウトとなるが、実はB食クラバー、自宅にPCはあってもプリンター
が無いと言う、非常に中途半端な環境の持ち主。いつもは会社で地図を印刷して用立てて
いるのだが、
仕方ないので画面に表示されている地図を見ながら鉛筆で紙に書いてみた。
今時なんてマニュファクチャー。そしてコレが後程、とんでもない結果を招くコトに!

 出発した時間は正確には覚えていないが、10:30〜11:00の間。12時チョット過ぎには盛
岡市内に入れるだろうと思っていたのだが、土曜日のお昼はノンビリ走る車が多く、予想以
上に時間が掛かってしまった。
(ココで1つ注意しておきたいのですが、B食クラバーはモチロン法定速度
を守って走ります。そんなの当たり前じゃないですか。アハ、アハ、…アハ。)

 当初は盛岡市内に入ってから、名前は忘れたが貴重な品種の豚を使ったトンカツを食べ
ようと(個人的に)思っていたのだが、とてもソコに辿り着くまで待てそうもない。46号線を通
ると盛岡中心部への入り口で待ち構えている焼肉店の髭へと、車はフラフラと導かれて行
った。

 久しぶりに訪れる髭で、お腹を空かせまくった我々は、昼食と夕食の2食分の量を胃袋に
流し込み、遂に本来の目的地である、福田パンへと車を走らせた。

 出掛ける前にPCの画面で見た地図。ソレと睨めっこしながら鉛筆で紙に書いた地図が手
元にあり、完璧に頭の中に入っているつもりのB食クラバーは、アクセルを踏む足元も力強く
ハンドルを握る手も自信に満ちあふれている。目的地はあの辺だから、こうして進んでいて
間違いはない。って言うかそもそも、間違うなんてコトは頭の中に微塵も存在しなかった。

 しかし、頭の中で広げた地図上を、幾ら走っても目的地は現れない。気が付くと車は盛岡
市郊外に着いていた。そう言えばチョット離れたトコロにあったよなと、現在の自分の行動を
肯定する材料を、必死に頭の中で作り上げていくB食クラバー。しかしソレこそが、B食クラ
バーを更なる深みへと引きずり込むのであった。

 プライドの高い人間にとって、自らの非を認めるコトは容易いコトでは無いが、そんなモノま
るっきり持ち合わせていないB食クラバーは、ウッカリしない限りいつでも可能だ。リセット。
ゼロリターン。そんな言葉が似合うB食クラバーには、しかし積み上げて来たモノが一切無
いのではと言う不安がいつでもつきまとう。

 基本に立ち返り盛岡駅へ。ソコからもう1度目的地への進路をとり直した。が、今度は市内
の道路をグルグル走るダケで何の進歩も見られない。困ったB食クラバーはコンビニに入っ
て、福田パンまでの道を尋ねるコトにした。

 『すいませぇ〜ん』と店員を見た瞬間、B食クラバーの動きが止まる。ソコに立っていた店
員は、某携帯電話のTVCM出演者に酷似していた。結婚披露宴のラストで挨拶をしている
新郎に似ているのである。『喜びも悲しみも分け合える。携帯の無料通話も分け合える。離
れて暮らす両親とも分け合える。そんなお得な家庭を…。』と言ったっきり、感極まるアレで
ある。

 そんな彼から福田パンの場所を聞き出したB食クラバーは、ありがとうゴザイマスの後に、
良かったですね、と声を掛けそうになったが、寸手のトコロでストップした。もしかしたらB食ク
ラバーと同じ様なお客さんは沢山いて、その内の何人かは我慢できずに声を掛けてしまっ
たかもしれない。

 ようやく福田パンに到着したB食クラバーは、その佇まいに面食らう。今迄に見た、どんな
店よりも広いオープンスペース。コレ程までの広さが、一体何故必要なのか解らない。前に
お客さんが1人いて、その注文に応じてテキパキと店員がコッペパンに何かを挟んでいる。

 B食クラバーの番が来たが、一体どの様に注文をすれば良いのか解らない。福田パンに
ついては直球勝負が続いているB食クラバーとしては、ココもストレートに、店員に向かって
『初めてなんですケド。』と、初々しいフリして言ってみた。

 すると店員は、(完全にB食クラバーの個人的な主観では)チョットめんどくさそうな視線で
壁に貼ってあるメニューを見上げ、『今日はソコにあるの全部出来ますよ。』と、親切に教え
てくれた。ソコにはヤッパリ20種類以上書かれていたので、更に悩むコトとなる。

 取り敢えず厳選して4種類を頼んでみた。手際よくコッペパンに挟んで行く店員。手渡され
たパンは、信じられない位の大きさであった。パンと言うよりも、運動靴と言った方がシック
リ来るそのサイズ。ビニール袋に4つ入れられたパンは、2足の運動靴の様であった。

 『プ・プ・プロトカルチャー…。』と、ワケの解らない言葉が脳内を駆け巡るB食クラバー。どう
やらカルチャーショックと言いたい様だが、言語中枢がイカレて来た気配だ。車に戻った瞬
間ヤッパリ出来立てを食べなきゃねと思い立ち、お腹がイッパイなのにも関わらず、パンを
食べるコトにした。

 盛岡市民が虜になるのも頷ける。近くに高校もある様だし、そう言うコトも人気に一役買っ
ているのかもしれない。そう思うと、あの一見無駄に見える広いスペースも、高校生達が立
ち並ぶのに丁度良いスペースの様に感じる。そう言えば店内にはテーブルと椅子もあり、ソ
コで食べるコトが出来る様になっていたのを思い出した。どうせ食べるのなら店内で食べれ
ば良かったなと思い返す。

 まぁしかし、コノ辺の記述は全てB食クラバーの勝手な想像なので、もし盛岡市民がこの
ページを見たら、何勘違いしてんだよ!と怒り捲るかもしれないが。

 

アンマーガリン \120  抹茶アン \120  カレー \190  スパゲッティ \190