その後どうやら成功し、全国各地にフランチャイズ店を持つ様になったらしいフランスロー
ルであるが、番組の終了と共に、B食クラバーの頭の中からも消えていた。東京や福島に出
掛ける機会でもあれば食べてみるか!位の印象だったのだが、福島に出掛ける用事もなく
東京に出掛けても、他の食べ物のコトしか頭になかった。
そんなある日、りんごさんから第一報が寄せられた。どうやら秋田市内に、フランスロール
の店がオープンするらしい。待ちかねたと言うか何と言うか。外車ディーラー社長のクール
な顔と、飲食コンサルティング社長のスマイルはスグに思い出せたが、フランスロール職人
の顔はどうしても思い出せない。ま、別に顔はどうでも良いっちゃぁどうでも良いのだが。
しかし、第一報からしばらくの時間が流れても、開店の噂は聞こえて来ない。ありゃぁ〜、
結局ポシャったのかなぁ〜と思いながら車を走らせていると、とある場所でフランスロールの
移動販売に使っている、アズキ色のワゴンに酷似した車を発見!もしや!と思い近づいて
みるとソコにはロマンドーロールの文字が!フランスロールを販売する店に間違いなかった。
更に興奮しつつも、ともすれば宙に浮きがちな足を1歩1歩、地面と接するコトを確認する様
に踏み出しながら、ロマンドーロールワゴンへと近づいて行った。ロマンドーロールに間違い
はないが、営業している雰囲気はない。ハテ…?と思いながら直近まで辿り着くと、6/15か
ら営業を開始する!と言う貼り紙があった。去年の秋に初めて聞いてから結構な時間が流
れ、色々レーダーを伸ばしていたツモリなのだが情報は1つも集まらず、実際にオープンす
る3日前に、直接現地で解るなんて。結局情報は足で稼げと言うコトか。昔気質のブン屋魂
にメラメラと火が付いた。って、ブン屋って誰のコトなんだ一体。
6/15と言えばまるっきりの平日で、しがない会社員のB食クラバーとしては買いに行ける
かどうか怪しい。まぁ、最初の土日だろうなとは思っていたのだが、開店当日の会社帰り、
ヤハリと言うか我慢できなくて車を走らせてみた。すると、赤いシトロエンの前には20人位
の行列が出来ていた。最近、プリメーロで行列慣れした気分のB食クラバーは、取り敢えず
並んでみた。
しかしココでも、プリメーロ同様行列が進まない。並びはじめてから5分程経過した後、1人
のお客さんが商品を手にして帰るトコロだったが、居合わせた友人に対し、2時間位並んだ
と伝えていた。1人5分で20人だと、自分が買えるのは100分後かよっ!と思い、1日の仕事
を終えてクタクタになっているのにコレは辛すぎる!と、早々に行列を離脱した。え〜っと、
ホントにクタクタになるまで仕事してるのか!って言われると少々面はゆくもあるが、仕事量
に関係なく、会社にいるダケでクタクタになるのだから、コレは仕方ない。
それから1〜2度、続けて覗いてみたのだが、いつ行っても行列は20人程度。スンゴイ行
列が出来ているだろうと見に行った日曜日も、夕方に行ったせいか20人程度の行列。思っ
たよりも少ないなと思いつつも、ヤッパリ並ばなかったB食クラバーは、オープンから1週間
程経過した日に、もう1度行ってみた。すると!
ソコから見える行列は5人程。今がチャンス。そう誰かが耳元で囁いた様な気がした。赤い
シトロエンが目に入ってから辿り着く迄、2〜3分経ったかもしれないが、その時B食クラバー
は、9人目の最後に並ぶコトになった。一体コノ4人はドコから出て来たのか。1人の待ち時
間が5分として、9人で45分かかる計算だが、コンナに人数が少ないのに迷ってはいけない
と、並んでみるコトにした。
すると思ったよりも早く人が捌けていく。約20分でB食クラバーの注文する瞬間が訪れた。
夢に見たと言うか、待ちに待った時間との対面に、やや気後れするB食クラバー。ホントは
アダム&イブロールを食べてみたかったのだがメニューには見当たらない。最初っから決め
打ちしようと思っていた商品が無くて、頭が真っ白になったB食クラバーだが、どうにかバナ
ナチョコと生イチゴを注文し、胃袋に納めるコトが出来た。
行列だけでは無く、初めて接してからの時間の長さに比べて、満足できる時間の短さよ。
しかし、コノ為にB食クラバーは生きているのか。2人の男性店員が黙々と、しかしお客さん
と接している時は笑顔を見せている。白いサンバイザーを目深に被った1人の店員は、その
せいもあってかスタローン社長に似ている。え?もしかして本人?とか思ったB食クラバー
は、その店員の顔を覗き込むようにしたが、確認するコトは出来なかった。ま、大手ラーメン
店の店長って言うか社長が、こんなトコにいるワケもないのだが。
トコロで、マネーの虎は現在放送されていない。番組中でマネーが成立した中で、成功し
た!って言えるのはフランスロール位のモノなのでは無いかと、アマリ番組を見たコトがな
いクセに思ったりしている。もしそうだとすると、フランスロールに出資した飲食コンサルティ
ング業社長の眼力は、ヤハリ確かなモノであると、言い切るコトが出来そうだ。
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