GWに東北を車で移動したコトの無いB食クラバーは、ハッキリ言って連休中の自動車渋滞
を舐めていた。近道をしたツモリが、全く予想し得ないトコロで第一回目の渋滞にハマる。更
に、おそらく休日にしか運転しないドライバーによるノロノロ運転などに巻き込まれ、予定到
着時間を1時間もオーバー。
イライラ・疲労・空腹のそれぞれが、リーグ終了間際まで首位争いを繰り広げているかの
様に、次々に頭を出したり沈んだり。ようやく目的地が目に見えてきたモノの、ソコからは更
に、コノ日一番の大渋滞。前を走るパトカーが、田んぼの中の一本道を走りだしたのだが、
その道路が裏道であると、天性の勘がインスパイア。初めての地で裏道を走ると言う暴挙を
敢行するに至った。
コレが裏道じゃなかったらどうしよう?とか思いながら走っていると、いつの間にかパトカー
は視界から消失。さっきまで見えていた目的地もドコにあるのか解らない。もはや破れかぶ
れ。しかし、天は自ら助くモノを助く。気がつくと目的地に着いていた。…恐ろしいと言うか、
運が良いと言うか。全ての道はローマに続くを実感した瞬間でもあった。
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1200台分も駐車スペースがあると言うのに、空いているトコロ
がドコにも見当たらない。広い駐車場の端っこにようやく車を停め
るコトが出来た。駐車場の広さに比例して店舗面積も広いため、
着きはしたモノの、一体どの辺で開催されているのか不安がる
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B食クラバーの目に、津軽ラーメン街道の看板が飛び込んできた。ホッと一安心。
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案内表示に従って2階へ到着。会場の前20m位のスペースに、都会の駅のホームで良く
見掛ける、4列にお並び下さいって言う表示が。会場に入る前から並ぶのかよっ!と、もは
やディズニーランド並のお客整理術に辟易。しかし実際にはソコに人影は無く、会場内まで
進むコトが出来た。
赤を基調とした店内は、中華街のイメージなのか。ココで45分待ち
と表示のある行列の最後尾に並ぶ。ラーメンを食べるのに並ぶのは
久しぶりだが、45分待てば美味いラーメンにありつける!と思うと、そ
れ程苦にも感じなくなった。
並んで暫く時間が経つと、心の中に余裕も発生。行列の脇を行き
来する人々がいるコトが急に気になりだした。コノ人達は一体何なん
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目に眩しすぎる赤
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だろう…?と思った瞬間、自分が並んでいるトコロは、ある1件のラーメン屋への行列である
コトが判明。ラーメン街道と言う会場への行列だと思っていたのだが、会場の中へは自由に
進んで良い様だ。
それではと、まずは全体図を知るコトが先決。行列を外れて会場
の探索に出掛けた。会場内には6件のラーメン屋があり、それぞれ
行列を構成していた。そのどれもが30分・45分・60分の待ち時間。
どのラーメン屋にするか決めかねている間にふと天井を見上げる
とソコには巨大なナルトが!一対コレは何なのかと驚き、とにかく記
録しなければならないと思い、震える手でシャッターを押した。
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天井にへばりつく巨大ナルト
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気がつくとナルトは天井に無数にぶら下がっている。都知事の息子
が見たら狂喜乱舞間違いなし、向こう3年間はドンナ日でも晴天です
と言い張りそうな状況の出現に戸惑うB食クラバー。
一対何故…?と考えていると、突然耳をつんざく様なドラの音が会
場内に響く。それと共に幾つものナルトが激しく点滅を繰り返す。轟く
雷鳴に閃くは必殺パワーのサンダーブレーク。
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コレが銅鑼スイッチ
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それは子供の笑い声と巻き起こっている様に感じたので、ソノ方向を見てみると、会場の
中央部に白い銅鑼が置いてあり、その中央部にタッチするとナルトが点滅する仕組みの様
である。…。触りたい衝動を堪えるB食クラバー。同じ子供が何度も何度も繰り返すので、
チャンスが無かったと言うのが真実だが、いなかったら間違いなくB食クラバーが飽きる迄押
し続けていたに違いない。
一番最初に食べたい!って思ったのは喜多方ラーメンの坂内食堂だったのだが、ココは
60待ち。到着時間を1時間も過ぎ、コノ上もう1時間もの空腹には耐えられまい。行列で人が
倒れた!等と言う、ブームに火を注ぐマネはしたくないし、その理由が空腹だからって言う
のでは目も当てられない。全てのコトを合理的に考え、マズは一番待ち時間の少ない店に
入ろうと心に決めた。
1件目は東京のラーメン店義薫。一番待ち時間が少ない店で30分っ
て言うのはどう言うコトかと思ったが、背に腹は代えられないと言うか
コレ以上の選択肢は無い。何故かヒョットコとか提灯とか、過剰な迄
に祭りのイメージを演出している店内のインテリアに怯む。
並んでいる途中にラーメンの特徴等が書かれているのだが、ココは
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盛り上がるお祭り気分
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飛び魚スープがポイントなのだとか。…飛び魚。噂には聞いたコトはあるが、ドンナ形をして
いるのか絵に描いて見ろ!って言われたら困ってしまう魚NO.1。って言うか、だからと言っ
て他の魚なら絵を描けるのかと問われるとコレもマタ困ってしまうが。
ほぼ待ち時間通りに食べるコトが出来てホッとする。飛び魚がドンナ味なのかはサッパリ
解らないが、魚ダシであるコトだけはハッキリ解る。つまり非常にサッパリしたダシで、空腹
の胃袋にはあっと言う間に吸い込まれて行った。コノ時点で腹八分目って言うか正確に言う
と腹五分目くらい。
ある考えが閃くB食クラバー。せっかく遙々ココまでやって来て、一食ダケ食べて帰る手は
無い。全てのラーメン店がコノ調子ならば、最低でも3杯は食べるコトが出来るに違いない。
いや、食べずになるモノか!と、何の根拠も無いのに盛り上がり、勝手に本日のノルマを設
定。コレがとてつもなく重い十字架になるとは、コノ時はマダ気付いていなかった。
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お腹もコナれて来たトコロで、次は当初の目的通り、坂内食堂
に並んだ。コノ時点で待ち時間は45分。強い追い風を感じずに
はいられない。どんぶりの表面を覆い尽くす様に敷き詰められた
チャーシューに、さっきから大きな声で呼ばれていた様に感じる
のは気のせいか。
まぁでも、写真のサンプルと実物では違いがあるからねと、自分
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サンプル写真通りの現物
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に言い聞かせるコトは忘れなかった。
しかし、実際に目の前に運ばれて来たモノを見てビックリ。写真と寸分違わない、と言うか
なんだったら写真よりも多い位のチャーシューに隠されてラーメンが見えない。コノ瞬間、嫌
な予感が全身を襲う。コレを食べたら間違いなく、今迄の空腹が満たされる以上の結果に
辿り着く予感がヒシヒシとこう。
麺が、秋田県南方面のラーメンに似ているなとか思うのも束の間。後はヒタスラ満腹感と
の対決になった。賢明な人物ならば、本日はココで切り上げ様と考えるのであろうが、思考
能力の薄れたB食クラバーは、1軒目のラーメン屋で思いついた、ラーメンを3杯食べるぞ!
と言う考えに支配されてやまなかった。
最後は、一番最初に並んだ店。宮崎ラーメンと言うコトだが、コンナ時でも無ければ食べる
機会も無いだろうと思い、食べてみるコトにした。待ち時間は30分。コノ間に腹がこなれるコ
トを期待したのだが、上手くはかない。宮崎ラーメンと言っても、博多ラーメンとそんなに差は
無いんだなと感じるのが精一杯。
何故コンナ思いをしてまでラーメンを食べなければならないのか。何がコンナにも自分を突
き動かしたのか、その答えはB食クラバー本人にも解らなかったが、一日で増えた体重が
2kgと言う事実ダケが後に残った。
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