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何年も前に1度だけ、クラバーKと一緒に行ったラーメン屋がある。旭南小学校近くの蘭州ラーメンって店だ。狭い店内に、細かくどうだったかは覚えていないが、確か水槽とか色々なモノが置かれいて、夜に行ったせいもあって、気分的に鬱蒼としたムードだった記憶している。
ソコでどんなラーメンを食べたのか覚えていないがソレでも蘭州ラーメンは美味しい!って覚えているので、カナリ気に入ったのだと思う。ソノ後クラバーKに、も1回蘭州ラーメン行こう!って何度も提案したのだが、ソレは全て却下された。クラバーK的にはも1つだったのだろう。
しばらくして蘭州ラーメンは店を閉じてしまった。2度目の来店を果たさぬ内に行けなくなってしまい、残念だな〜と言う旨をクラバーKに喋ってみたトコロ、え?ドコそれ?的な反応が帰って来た。
店があったコトすら綺麗サッパリ忘れているクラバーKと、もう一度行きたい!と願っていたB食クラバー。食の好みは人それぞれだとモチロン思うが、ココまで正反対なのもどうかと思う。その蘭州ラーメンの跡地で、孫悟空が営業を再開した。
孫悟空とは以前山王にあったラーメン屋で、夜遅くまで営業していると言うコトも手伝って、結構な人気を博していた店だ。B食クラバーもソノ昔何度か飲みの〆で利用したコトがある。しかしソノ人気店も、とある理由で店を閉めていた。
孫悟空が営業を再開するのは7年ぶりらしい。今迄休業していたのに何故復活したのだろうって少々気にならないでもないが、モチロン休業にも再開にも、B食クラバーが知るコトの無いスペシャルな理由があるのだろう。コノ夏、フジテレビで配給する映画との関連性は、まさか無いだろうが。
再開した孫悟空の情報は某街インフォメーション誌で知ったのだがソレによるとどうやら、なんだかチョット珍しいつけ麺を提供しているらしい。つけ麺と言えば大抵は、麺をつけ汁に付けて食べるモノだが孫悟空では、麺を卵に付けて食べるらしい。
珍しいつけ麺の登場に逸る心を抑え切れない。クラバーMさんと出かけてみた。
土曜日に仕事しているコトの気だるさと言ったら計り知れない。世の中には週休二日制度を敷いている企業もあり、ソコに勤めている人の多くは大概休んでいる。ソノ上出社していてもいなくても、それ程変化が感じられない現実を目の当たりにすると、途端に心もへし折れると言うモノだ。
せめてツルツルっとしたモノでも食べてサッパリしたい!って思うのは、クラバーMさんとB食クラバーだけでは無いだろう。店の場所は覚えているが、向かう先にあるのが蘭州ラーメンでは無く孫悟空だと言うのには何か不思議な気持ちが込み上げて来る。
店内に入ると、あーそう言えばコレ位の広さ(狭さ)だったなぁーと言うのが、当たり前だがリアルに思い出された。しかし、蘭州ラーメンの時鬱蒼と感じさせたモノがココには無い。
お座敷にテーブルが3つ程と、あとはお座敷の縁を利用したカウンター席。お座敷とテーブル席が混在していた場合B食クラバーは自動的にお座敷を選択するのがデフォルトの仕様になっているのだが、今日は無理だった。なんとお座敷席に4人のサラリーマンが陣取り、一体いつから始まっているんだか解からないが、酒盛りをしていたからだ。
え〜っと今が6時だから、コノ盛り上がり具合から推測すると、最低一時間前には始まっていたと考えられる。だとすると仕事は4時位に終わったのだろうか。なんとも力強い集団だ。ココって確かラーメン屋だったよな…。中華料理屋じゃ無かったよな…と、何度もクラバーMさんと確認しあう。
改めてメニューを見てみると、ラーメン・餃子・野菜炒めなど、ヤハリどうみてもラーメン屋だと考えられる。気を取り直して、孫悟空で提供して言うつけ麺であるトコロの『玉とろラーメン』を頼んでみた。すると店員のカーサンが、何でコノ店を知ったかと聞いて来た。玉とろラーメンが注文されるのは、珍しいコトなのだろうか。素直に街インフォメーション誌を見て来ましたって言うとカーサンは、玉とろラーメンの秘密について語り出してくれた。
最近見ていなくて知らなかったのだが、玉とろラーメンと言う名前は、サタナビが付けたモノらしい。珍しいラーメンだと言うコトで、番組で公募したとかしないとか。誰かは聞かなかったがサタナビ関係者の人が、孫悟空と言う懐かしい名前に惹かれて入って食べてみたら、コレは全く新しいラーメンだ!って思い立ったトコロから始まったとのコト。確かに、卵につけて食べるラーメンは珍しい。
まずは容器に割られた卵が入っている。それに醤油の様なダシ汁を入れ、かき混ぜる。気分的には何かスキヤキっぽい。ソレに麺をつけて食べる。ざるの上に盛られた麺は、冷やし中華の様な外見をしている。海苔・カイワレ・メンマ・チャーシューと言った具が、冷やし中華との区別につながっている。
甘く、濃い卵が麺に程良く絡まり、ツルツルと流れていく。コノ卵がホントに濃くて麺に絡まりまくるので、意外と早く無くなってしまう。ソコで、もう1ヶ出された卵を自分で割り入れて更に食べ進む。ちょっと水分が欲しいなと思った時のためか、スープも付いてくる。
ココまででも結構なボリュームなのだが、最後にご飯と味噌汁が出て来る。コノご飯に、あやめ卵をかけて食べて欲しい!とのコトだ。カナリ一杯なお腹に、しかし自然とあやめ卵のかかったご飯が入って行く。コレはおそらくだが、卵自体を美味しい!って思えるからでは無いだろうかと思っていると店のカーサンが、更に玉とろラーメンの誕生秘話を続けてくれた。
玉とろラーメンは元々、店員さんのまかない料理だったらしい。店にあるモノで作って、しかも短時間で食べやすいモノを!って言うコトで出来たのだとか。つけ麺も卵かけご飯も、確かに胃袋の中に入りやすい。
そしてヤハリ、あやめ卵を見つけたからコソ、玉とろラーメンが出来たらしい。他の卵ではどうやっても、ココ迄の味が出ないそうだ。クラバーMさんは自宅で玉とろラーメンを作ってみよう!って秘かに考えていたらしいが、ソノ作戦はあっという間に頓挫した。
あやめ卵が手に入れば簡単なコトかもしれないが、その辺のスーパーなどでは簡単に購入出来ないし、コノ店でも売っているのだが、5ヶ\300と少々値段も張る。玉とろラーメンを食べたくなったら、孫悟空に出かけるのがヤハリ一番だろう。なにせコレだけのボリュームで\650なのだし。
次回来る時は、お座敷で宴会が始まっていないコトを願ってやまない。