頭の上を見上げてみても天国なんて無くって、ただ綺麗な空があるダケなんだし、国も宗教も無くって、戦争もない。欲張りも飢えも無くて皆が一つになった、ソンナ平和な世界を、さぁ想像してごらんよ。簡単なコトだから。
と、B食クラバーを始めとする多くのファンに語りかけてくれたジョンレノンが凶弾に倒れてから28年。ジョンの代表曲であるイマジンとも被る店名を持つコチラの店、以真沁には、以前から一度来てみたいと思っていたが、ナカナカこう決心が付かなかった。
毎年B食クラバーは秋のシーズンが深まって来ると、狂った様にジョンレノンの音楽を聴きまくる。始めはイツモ単純に、只ジョンの曲が恋しくなったなーって理由ダケで聴き始めるのだが、辺りの景色が冬めいてくると、何故なのかが明確になる。
1980年の12月8日がジョンの命日で、だから12月8日が近づいてくると無性に、ギブピースアチャンスやインスタントカーマなんかを聴きたくなるのだ。
理由が解ると、更にジョンを聴きたい熱が今迄に見たコトもない曲線を描いて急上昇し、あぁ〜っ!ジョ〜ン☆どうしてぇ〜〜〜っ!!と涙ぐみながら、一緒に♪Just Like Starting Over〜などと熱く叫んでしまうコトもしばしば。
ソレがなんて言うか、12月8日を過ぎると全くジョンの曲を聴きたい気持ちにならないのは一体どう言うワケかと、ソコがB食クラバー的自分七不思議の1つ。
ついでにもう1つ不思議なのは、何故毎年ジョンの命日のコトを綺麗サッパリ忘れているのかってコトなのだが、コレを考えるときっと、B食クラバーの脳味噌が寂しいからだと言う結論に達しそうなので止めてみる。
ソンナ程度のジョン好きなB食クラバーが、今迄以真沁に来たい気持ちに至らなかったのは、やっぱ店名による部分が大きいよなーと思ってみたりみなかったり。
で、フト目にした某街インフォメーション誌の中に以真沁の記事を発見した。イツモならば頭の中が♪Imagine there's〜と、温かくも切ないメロディで一杯になるのだが、全く鳴り響かない。今日ならば、何のタメライもなく以真沁に行くコトが出来そうだ。
外側からしか見たコトの無かった、以真沁のある東カンビル。看板はイツモ見ていたので、アソコに行けば以真沁はあるんだなーとは思っていたモノの、中に入るのは初めて。クラバーRさんと同行した。
ビルの地下にあるらしいコトは解っていたが、実際に行ってみるとソコには、以真沁以外にも沢山の飲食店が同居していてビックリ。このビルの地下はこんなコトになっていたのかー!と、初めて知った。しかも何だか結構キレイっぽい。
雑居ビル風味のコノ建物の地下が飲食店街になっているなんて、なんだかトーキョーみたいだなーなんて、コンナ些細なトコロに都会っぽさを感じるB食クラバーは、もはや以前東京に住んでいました!なんて言っても、誰一人信じてくれる人なんていなさそうだ。
以真沁発見。入り口の前には、本日の日替わりメニューが書かれたスタンドが設置されている。え〜っと、今日は豚肉の焼いたヤツだなーとか思って見ていると、中から店員さんが声をかけてくれた。
入ってスグ靴を脱ぐスタイル。目の前に見えるのは広いカウンター席で、同じ様に厨房全体も見渡せる感じには、若干オープンキッチンって言葉が似合いそうな気も。先程トーキョーぽいって思ったせいかどうか、なんだかあか抜けている感じがしないでもない。
ソコから通路を隔てた個室へと案内される。コチラではカウンター以外の席は、全て個室になっているっぽい。ありがたいのは、扉を閉めるタイプの完全な個室ではなく、扉はないけれども、テーブル部分が外部からは死角になっていると言う点。小心者で個室慣れしていないB食クラバーは、こう言うお店での密閉された感じが苦手だからだ。
メニューを見ると、『桃豚ポークカツチーズのせセット』と言うのが目をひいた。美味しい豚肉探求中!のB食クラバーとしては見逃す手はないのだが、クラバーRさんが食べたいと言うので譲り、今日のおすすめセットを頂くコトにした。
今日のおすすめセットはコーヒー付きな上、ごはん大盛りが無量と言う太っ腹っぷり。ココは思い切って大盛りにするか!と思ったが、食べ切れない場合のコトを考えてフツー盛りにした。
メイン皿の他には、ひじき・おしんこ・みそ汁付き。豚肉の上に乗っけられたチーズが程良い具合で溶けてて、見た目から食欲急加速。特に銘柄などは明記されていなかったが、噛み応えがありつつも、無理なく口の中でなくなっていく豚肉は非常に良い感じ。
例えば牛ステーキとか食べてみても時々、フォークでも切れにくいし口の中に入れても、300回位噛んでるのにマダ口の中に残ってるよぉ。なぁ〜んて場にB食クラバーは時々遭遇したりするが、それでも牛肉至上主義の方々は、何があっても豚肉より牛肉の方が美味い!って言うのだろうかと不思議に思う。って、牛肉至上主義の方々はソンナ肉は食べず、いつもA-5クラスの最高級モノしか食べていないのかもしれないが。
クラバーRさんから一切れ頂いた桃豚ポークカツは、ヤハリと言うか、当然の様に非常にソフト。桃豚を食べるといつも、他の銘柄の豚肉よりも、脂身の甘さと柔らかさの風味が全体に広がっている様に感じるのはB食クラバーだけか。
以前、桃豚カツカレーなんてぇモノが\500で提供されている場に遭遇したコトがある。秋田県には豚の銘柄が沢山あるし、コレを押してった方が、貝殻に乗っけた煮物なんかよりもよっぽど一般受けするんじゃないのかなー、とか思ったり思わなかったり。
予想以上に加速が付いたB食クラバーは食べ終わる頃になると、あぁーヤッパリ大盛りにすれば良かったよーと後悔したが、今更どうするコトも出来ない。少々お腹に余裕があるのを確認しつつ、店を後にした。が、ソノ日の晩ご飯はパンを1ヶ食べたダケだった。お昼を食べた直後は、チョット足りないよーと思っていたのに、コレは一体どう言うワケか。
いくら考えても原因が思い当たらない。コノ不思議さは、コートのポッケがドアノブに引っかかっているのを気付かずに、前に進もうとして進めないでいるもどかしさにも似ている。
コンナ愚かなB食クラバーに、ソレでもやっぱりジョンは変わらず、想像してごらん…と話しかけてくれるのだろうか。