前日迄仕事が忙しくきゅうきゅうとしていたのだが、片づいたので本日はベリーリラックス。
心に余裕が出来ると何故か気分もゴージャスになる。年の瀬でもあるし、何か美味いモノを
パァ〜っと食べたくなり女王様に連絡してみた。すると女王様も乗り気だったのだが、師も
走り回る時節柄、大変忙しい様で今日しか余裕が無いと言う。普通だったら今日の今日っ
てのは困りモノだが、別に忙しくもないB食クラバーとしてはイツであろうが問題は無いので
渡りに船と言うか願ったり叶ったり。
ドコへ行こうかと考えるB食クラバーの頭に浮かんだのは、やはりタイタイであった。店の
前は何度か通ったコトがあるのだが、周りの景観とは明らかに一線を画す、新聞のチラシ同
様の奇抜なデザインが、高い密度と質量を伴って近隣の空間を歪めていた。その、ブラック
ホールから発生するパルスにも似た刺激が、B食クラバーのハートに絶え間なく届いていた。
と言うワケで、今年のB食倶楽部はクリスマスに活動してみた。Thai
Thaiの建物は、夜に
なると一層四次元空間感を際だたせる。何もかもがソコに吸い寄せられるワケでもないだろ
うが、駐車場は完全に満車で、通路も埋まっていた。コレはクリスマスだし、店内はメチャ混
みなのだろうかと、恐る恐る中の様子を見てみると、4組程先客がいるダケだったので、まぁ
問題ないだろうと待つコトにした。
ユカイさんから話を聞いていた女王様は、Thai
Thaiに来るのを非常に楽しみにしていたら
しい。店員の慣れなさ加減がどの程度のモノか、体験したくてウズウズしている様子が見て
とれる。中でも、何のために付けているのか解らないインカムに興味があった様だが、今日
の店員達は付けていない。女王様の目に失望の色が微かに浮かぶ。
エクステリアがエキセントリックならばインテリアも同様で、細い木の枝と言うか堅めのツタ
みたいなモノが内装の全てに絡み付き、解らない人が見たらココは廃墟か!と思ったり、昔
気質の植木職人なんかが来たら、もう見ちゃいらんねいやい、ガッテンだ!宵越しの金は持
たねぇゼ!とか言ってノコギリをギコギコさせそうな危うさがある。無い無い。
広い店内はパート毎にスタイルが変わっていて、色々なジャンルの席が用意されている。
待ってる間に散々見ていたのでカウンター席はイヤだなと思っていたが、マンマとカウンター
席の方へと案内される。徐々に足取りが重くなりながら辿り着いた先は、2人用の半個室の
様なテーブル席であった。しかし、その周りは穴の開いた鉄板で囲まれ、パッと見た瞬間の
印象は、インディアンのテントの様であった。思わずのろしを上げたくなる。嘘を付きたくなく
なる。
いよいよ料理を注文。ココから食べ始める迄にどれぐらいの時間が掛かるのか、女王様は
楽しそうにソワソワ。しかし!予想は裏切られ、非常に当たり前のペースで料理達は到着し
始めた。それ以後も注文の混乱等発生しなかった。無料お食事会での出来事は、店員達
のロールプレイングなのではないかとさえ思えてしまう。
途中何度か、テーブルが空いた皿でイッパイなのに店員が来てもソレを下げないと言うコト
があって、その度に、備え付けの店員呼び出しボタンで女王様が店員を呼びつけ、『これら
をお下げ。』と言い出しやしないかと楽しみにヒヤヒヤしていたが、サスガにそうはならなか
ったのでガッカリ。
自分たちが座っているスペースのコトを、女王様はタケノコみたいだと言った。!そうか、コ
レはタケノコだったのか!と、自分がインディアンテントみたいだと思ったコトは言わないでお
こうと心に決めた。続けて女王様は何かのサナギの様だと言ったが、食事の最中、妙にリ
アルに感じられてfeel so bad。
トイレは2階にあり、カナリ歩いたのだが、そのおかげで店内の殆どの部分を見て回るコト
が出来た。どの席に座ってもソレゾレの楽しみ方がありそうでマタ来たくなる。カウンター以
外。やたら壁一面にガラスを使っているので、チョット注意を怠るとガラスに激突してしまい
かねないB食クラバーはスズメかアリスか。開店したてで混んでいる店は、空いてる席があ
ってもナカナカ案内されないコトが間々あるが、見る限り全てのテーブルが埋まっている。コ
レはヒョットしてナイスなコトでは無いだろうか。
料理についてコレ駄目!ってモノはそれ程無く、女王様も概ね満足された様である。B食
クラバーとしても正しい油淋鶏を確認できたので満足した。最後に北京ダック、デザートから
杏仁豆腐、マンゴープリンを頼んで、ムエタイキック風スト・ト・ト・ト・ト・ト・ト・トァップ!マン
ゴープリンはややサッパリ目だったが、杏仁豆腐がマッタリした風味で素晴らしい。出来る
コトならお持ち帰りしたい位である。
Thai
Thaiについて、女王様がどれほど満足されたのかを、女王様自身が発した言葉でこ
のコーナー了。
『アバディより100倍美味しい。』
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