店 名
てりあ ふりーだむ

 

 

 

住 所

秋田市八橋三和町1-18

食べた日
2004/03/06
TEL.

018-867-1886

 

営業時間

 

前 説


 数年前に、洋食屋で提供するクリームコロッケが食べたくなった時、秋田市中の洋食屋を
探してみたのだが、探し方が悪かった上に、当時は情報源も少なかったためか、見つけるコ
トが出来なかった。

 B食クラバーが熱望するクリームコロッケ店は結局見つからなかったのだが、以後も惰性
で洋食店は探し続け、その間に新規開店した店も結構多く、現在では何軒かの洋食店を知
っているのはウレシイ限り。

 その中の1軒で、ふりーだむのコトはワリと以前から知っていたのに行く機会が無く、残念
に思っていた。何て言うかB食クラバーの周りでは、洋食というモノが意外と人気が無く、一
緒に出掛けてくれる人もアマリいず、だから秋田の洋食店の情報もナカナカ得られないのか
と思ったりしたのだが、よくよく考えてみたら東京に住んでいた頃も、洋食好きな人が少な
かった様な気がする。

 コレはタマタマなのか、全体的にそうなのか。日本猿の中に1頭ダケ紛れ込んだチンパン
ジーの様な、2コブらくだの中に1頭ダケ紛れ込んだ1コブらくだの様な、羊の中に1頭ダケ紛
れ込んだ山羊の様な、そんな心境を抱かなくもない。TVのグルメ番組を見ていると、世の中
に洋食好きは結構多そうなのだが。

 そんなワケで、ふりーだむに行きたいと思っても賛同してくれる人がいなく、いつも後回し
になっていた。別の店に行く途中でふりーだむの前を通りかかると、無意識の内に急ハンド
ルを切って、有無を言わさずなだれ込もうか等と考えたコトも少なくないが、その後に展開さ
れるであろう大ブーイングを思うとソレも出来ず、ずっと放っといたのだが、訪れるチャンスは
突然やって来た。

 生まれて初めて出掛けたソウル旅行のお土産を、女王様に献上させて頂くコトになったの
だが、公務御多忙な女王様とはナカナカお目通りが叶わず、何度か擦れ違いが続いてい
た。果たしてお土産を渡すコトの出来る日はやってくるのだろうか?と、漠然とした不安に襲
われる中、コノ日急にお呼び出しがかかり、お目もじさせて頂いた。

Comment


 最初は、女王様がよく利用しているらしい喫茶店で待ち合わせるコトにしていたのだが、
車に乗って向かっている途中で女王様より連絡が入り、今日は休みらしいコトが解った。女
王様が利用すると言うダケで、コノ喫茶店には結構な興味が湧くが、後日チャンスがあれば
行ってみたい。

 それでは次にドコの店にするかと言う話になったのだが、女王様はアマリお時間が取れな
いらしく、お茶する程度のコトしか考えていらっしゃらなかったコトもあり、その時スーパー腹
減りだったB食クラバーには、替わりの店が1軒も思い浮かばなかった。

 コンナ時には女王様の、ペンタゴンのホストコンピュータ並の脳内データベースが威力を
発揮する。とっさに次の店を御指定。B食クラバーはその店に向けて車を走らせたが、その
途中にふりーだむがあるのに気が付いた。

 正確に言うと次の店名を聞いた瞬間に、ふりーだむの前を通るなと思ったのだが、敢えて
気付かない振りをしていた。どうせ叶わぬコトなら、最初っから無かったコトにしようと言う、
ナイーブな10代を思わせる乙女心が発動したのは言う迄も無い。

 しかし無視をキメ込んでいても、ふりーだむの前を通り過ぎる時、発作的にふりーだむに向
けてハンドルを切りたくなる衝動が発生。だが、女王様はお食事を望んではいないと言うコト
を、すっかりシワの伸び切った脳ミソで考えながらどうにか堪え、目的の店へと向かった。

 が、なんたるコト。その店は既に閉店済み。先に着いたB食クラバーは女王様を待つコトに
したが、続いて到着した女王様の口元から零れたお言葉からは、この世のモノとは思えな
い甘美な薫りと妙なる調べが発せられた。

 『じゃぁ、ふりーだむに行こう!』

 コノ時のB食クラバーの心を、色で現すとすればピンク。もし女王様に見えていたとしたら、
アマリのドギツさに5m位引いていたかもしれない。幸い見えていなかった様なので、何事も
無かったかの様にふりーだむへと向かった。

 遂にふりーだむへと向かってハンドルを切る瞬間が訪れた。コノ日が来るコトを、どんな想
いで焦がれたコトか!一日千秋等と言う言葉では、軽すぎて仕方ない。その刹那、ハンドル
を握るB食クラバーの手は、僅かに冷たくなっていたに違いない。

 外見から想像できる通りのこぢんまりとした店内。しかしメニューには、クリームコロッケと
は載っていなかった様な気がする。ウルトラ腹減りのB食クラバーは、本日のオススメである
ステーキを頼んだ。

 コレが良い感じ。長い間憧れ続けていたコトもあるのだろうが、今迄待った甲斐がありまし
たぜ!とマスターに伝えたくなったが、初見でイキナリそんなテンションでモノを伝えても、お
回りに通報されるのがオチっぽいので寸止め。2〜3回通った頃に喋ってみようか等と思い
つつも、次回訪れる機会はイツやってくるのだろうかと思いを巡らせてみた。

後 説


 女王様へのお土産は、ソウルと言えばコレしかないだろ!のキムチなのだが、女王様と
言うクラスに相応しく、王様キムチと言う名前の、ロイヤルな響きを持つモノを用意した。コレ
がソウルで食べた時は全然辛く無く、本場のキムチとはさぞや辛いに違いあるまい!と思っ
ていたB食クラバーを少なからずガッカリさせた。しかしソノ替わり、味に深みがあると言うか
キムチは辛いダケじゃありませんぜ!って言う本場の主張を感じ、さすが王様と言う名前に
恥じないキムチだなと思いながら数個を購入した。

 秋田に帰って来てから食べてみると、ソウルで感じたのが嘘の様に辛い!ヒョットして国
境を越えると辛くなるのかとか、現地で食べたモノとは違うモノなのかとか色々疑惑に捕ら
われるB食クラバー。多少の騙された感を持ちながら次の日食べてみると、更に辛さが増し
ている。事ココに及び、キムチとはヒョットして、日が経つと辛さが増して行く食べ物なのか
もしれないと思うに至った。

 そんな感じであるから、ソウルから帰国し、1週間近く経った状態の王様キムチを女王様に
渡すのは多少気が引けたが、今更渡さないワケにもいかないだろうし、その辺は目をつぶ
るコトにした。

 女王様がお気に召したのかどうか、気になるトコロである。