店  名
 ビストロ ジャンティーユ
食べた日
2007/03/14
住  所
 秋田県秋田市山王5-12-13 小畑設計ビル1F
営業時間
11:00〜14:00 17:30〜22:30
電話番号
 018-863-2611
定休日
日曜日

MIXランチ
サルティンポッカ
ガランティーヌ
サラダ
スープ

前  説

 昨シーズンの記録的な大雪の反動か。今季の06-07シーズンは、全くと言って良い程雪が降らない。12月から2月迄の3ヶ月間で地面、特に道路に雪が積もっていたのなんて、ワズカに10日あるか無いか程度なんじゃないの?とか話していた3月。その帳尻あわせの様に、雪が降り積もった。

 例年、3月に雪が降ると、『もう3月なのに!』と、B食クラバーの周りでは言う人が多い。ソレを受けてB食クラバーは、3月はマダ雪が降る時期でしょ!と、心の中でツッコミを入れていた。3月に雪が降ると言っても、積もったりするのは夜から明け方位迄で、昼になったら溶けるのだから、別にソンナに騒ぐコト無いジャン!と言うのが去年迄のB食クラバーだ。

 でも、今年は凄いジャン!3月でも雪が降ってるジャン!積もってるジャン!!凍ってるジャン!!!昼になっても溶けないジャン!!!!と、心の中で大汗をかきまくる。幸い毎年、心の中で言ってるダケなので今年は、さも毎年の風物詩の様に、『3月なのに雪が降りましたねぇ〜』なんて、なんでもない世間話の様に喋ってみたりしている。実際心の中では、万俵鉄平が自分の出生の秘密を知った位動揺しているのだが。

 そんな、今年の3月14日。3月14日と言えば言わずとしれたホワイトデー。クリスマスに雪が降ると決まって、今日はホワイトクリスマスだね!って言ったりする輩は多いが、今年の3月14日は雪が降ったからホワイトホワイトデーだね!とか言ってみても、親父ギャグとしか受け取られなさそうでコワイ。あぁ、世間のB食クラバーを見る目が冷たい。そして痛い。

 で、雪もホワイトデーも全く関係ないが、雑誌で見て気になっていた、ジャンティーユへと出掛けてみた。


Comment

 ジャンティーユは、英語のジェントルって言葉に当たるフランス語らしい。紳士とか身分が高いとかお育ちが良いとか、そんな意味だと学習している。自分を顧みると身分が低く、お世辞にもお育ちが良くないB食クラバーとしては入店を怯まないでもないが、ソレらの他に『かわいい・きれい・そこそこ・まあまあ』とかって意味があるらしい。高い身分と、そこそこを同じ言葉で表現するなんて、さすがフランス。エスプリが効いている。B食クラバーも臆するコト無く、店の中に入るコトが出来そうだ。

 そう言やそもそもココって以前、ラーメン屋が入っていたトコロじゃないか!だったら何の問題も無いよ!平気平気!と思ったが、だとするとラーメン屋は一体イツ無くなったのだろうか?開店時に一度ダケ訪れたコトがあるのだが、ヒッソリといつの間に閉店していたのか。(もしかしたらドコカに引っ越したのかもしれない。)ラーメン屋の前は何があったか覚えていないが、ヒョットしてココも、例のスポットとして登録する必要があるのかもしれない。

 ドコカのホテルでフレンチのシェフをしていたと言う人がオーナーの、どうやら洋食屋さんらしい。そう言う人が洋食屋じゃなくてケーキ屋を始めたりすると、従業員達に『ムッシュ!』って呼ばれたり、馴染みの居酒屋に行くと酔っぱらいまくって、『バキュンですよっ!』とか明るく言ってくれるのかもしれないな。と考えると笑いが込み上げて来ないでもない。

 玄関先にはイーゼルのメニュー。黒板に書かれている文字を読むと、『チキンガランティーヌ』とか、『ポークヒレ肉のサルティンポッカ』とか書かれている。ガランってなんか怪獣っぽいな。サルティンバンコ?ニッカポッカ?何?…自分の知識の無さを公開するのは、頭の中で考えているコトを他人に覗かれるのと同じ位恥ずかしい。

 店内は満席で、しばしウェイティング。ラーメン屋の跡形も無い。いや、8席位のカウンターと、テーブル席が6ヶ位って基本的なレイアウトは一緒だろうか。白い壁と茶色いフローリング。日中でも採光を抑えた店内と変わった形の照明。ココが以前ラーメン屋だったと、一体誰が信じるだろうか?って言うかもしかしたら、ラーメン屋は別の場所だったのだろうか?…隣で営業していたらどうしよう。

 程無く席が空いたので案内して貰う。入り口のメニューを見た時から決めていたので、席に着くなりポークヒレ肉のサルティンポッカを頼んでみた。店員さんは一瞬、機先を制された様な動作を見せたが、厨房の方へと去って行った。今の一瞬の間は何だったんだろう?と考えた直後、そ言やサルティンポッカって何なんだろう?って疑問が、時間差で湧いて来た。

 しまったぁ〜!店員さんにコレって何ですか?って聞くのを忘れていたよ!何だか解らないモノを頼む時には、店員さんに聞いてみるコトを心掛けていたのに。店員さんもヒョットしたら、本日のメニューの説明とかしたかったのかもしれない。なのにB食クラバーがソレを遮ってしまったのだとしたら、1リットルのペットボトル分しか無いB食クラバーの羞恥心袋が、瞬間的に爆発的に、損した気分で一杯に。

 ランチには全て、スープ・サラダ・コーヒーが付いてくる。マズはサラダが運ばれて来た。続いてスープ。順番に出てくるのは、フレンチ出身オーナーのコダワリか。…って、ファミレスだってコンナ順番で出て来るって。メインの、ポークヒレ肉のサルティンポッカとホタテのバターソテー到着。ブロッコリー、ペンネ、ジャガイモが添えられている。

 後で調べたトコロによるとサルティンポッカとは、仔牛肉と生ハムでセージを挟んだモノらしい。意味は、思わず口に飛び込んでしまう!だそうで、今日のサルティンポッカはポークヒレ肉バージョンだ。料理の世界とは斯くも奥が深い。

 そもそも生ハムに火を通すと言う概念を持ち合わせていなく、生ハムとはメロンの上に1切れダケ乗せて、ありがたく頂くモノだとしか考えていなかったB食クラバーにとっては、コノ世にもし自分が1人切りだったら、一生思い付くハズの無い料理の出現に、驚きは隠せない。

 心の中で冷や汗をかきながら、一口食べてみる。焼かれて香ばしい生ハムとポークヒレ肉。そして時々顔を出すセージの香りがたまらない。思わず口に飛び込んでしまう!って名付けられた意味を、マサに体現している料理だ。肉があっと言う間に無くなって行く。

 夜メニューなんかをチラッと見てみると、さぁ御飯を食べましょう!って言うよりも、ちょっと1杯飲みながら食事したいよね、って言う時向けの様な気がする。あるいは\3,000、\5,000のコース料理用か。B食クラバーは暫く、ランチでのみ利用するとしよう。

 帰り際に貰ったチラシによると、ジャンティーユには、優しい、親切な、思いやりのあると言う意味もあって、コノ店ではソレらの意味として名付けたっぽい。アサヒ樽生クォリティセミナー受講店とも書かれているので、夏には是非とも訪れたい店だ。