店 名

ルシャトレ

 

 

 

住 所

秋田市外旭川字四百刈り6-1

食べた日

2004/06/26

TEL.

018-868-0603

 

営業時間

 

前 説


 数年前、外旭川にフレンチの店がオープンしたと言うのは知っていた。東京に住んでいた
頃ならば、そんなコトは無かったのだが、秋田に帰ってきた瞬間、コジャレた系のイメージが
ある店には足を向けづらくなった。コレは、東京に住んでいた時に比べて給料が格段に安く
なったせいだろうと個人的に分析。フレンチの店に行ったら、そりゃワインなんかも飲みたく
なるし、東京なら別に電車あたりで数百円払えば家に帰るコトが出来るし、その点カナリ便
利だが、秋田ではそうはいかない。

 車がなければ満足のいく生活などマズ送るコトが出来ない秋田では、お酒を飲んだらタク
シーでの移動を考えなければならないが、電車賃分だけタクシーに乗ろうモノなら乗車拒否
どころか降車拒否させられた上に、市内を30倍位走り回されて、タクシーに乗る際の最低限
の料金を説教されるコト確実。世間の人もお客さんに同情どころか、タクシードライバーの方
が正しい!とか言い切ってしまうかもしれない。

 秋田に数年住んでみると、そんなに高い店なんかありゃしないし、ドレスコードが必要な店
なんてのも、ほぼ無いコトが解った。それならバンバンそんな店に行けば良いのだが、そん
なモンかと逆に興味が無くなった辺り現金と言うか何と言うか。

 そんなワケで、秋田でフレンチなんて接点も無く、心おきなくB食に励んでいたB食クラバー
の耳に、久しぶりにルシャトレの名前が聞こえて来た。

 かまみさんの久しぶりのカキコによると、6月イッパイの週末、バイキングを実施していると
言う。値段は\1,575と非常にリーズナブル。コレは行かねばなるまい。かまみさんが、お腹
を壊したとカキコしていて、コレは一体どう言うコトなのかと不安に思わなくも無いが、もう1回
行きたい!と書いているので、気にしないコトにした。

 行くチャンスにはナカナカ恵まれなかったが、6月最後の週末、ギリギリ間に合った。

 

Comment


 久しぶりに暑い夏の到来を予感させるのに充分な、強い日差しを感じる梅雨の中休みの
サタデーイーブニング。天気の良い土曜日に仕事とは泣けてくるが、夕方の打ち合わせが
予想よりも早く終わったので、今日はフライングサタデーとキメこんだ。

 ルシャトレの前は何度も通り過ぎているのだが、イザ向かうとなると、イマイチ場所に自信
が持てなくなるパラドックスが発生。一生を共に出来る伴侶を選んだハズなのに、結婚式の
直前になって、ホントにコト人で良いのかどうか解らなくなるマリッジブルーも、コノ様な心理
状態の元で発生するのかと、コレは想像してみるしかないのだが。

 さて、フレンチレストランでバイキングとなると、相当な混雑を予想していたのだが、着いて
みると実際にはさにあらず、店内には4組程のお客さんがいるだけであった。コレは一体どう
言うコトなのかと肩すかし。最後の週末なので、もう皆飽きてしまっているのだろうか。B食ク
ラバーはバイキングどころか来店ソノモノが初めてなので、フレッシュなハートで満ちあふれ
ている。

 入り口には黒板が立てられており、バイキング\1,575と力強い文字で書かれていて、B食
クラバーの背中を後押しする。何も恐れるコトは無い。力一杯店内へと足を踏み入れた。

 店員と目が合い、案内された。フツーならばココでバイキングのシステム等を説明されて、
もうソンナのドコでも一緒なんだから良いよ、別に。早いトコ料理とらせてくれ!とか思うトコ
ロなのだが、ルシャトレの店員はB食クラバーの心の中が覗けるのか。『本日はバイキング
になっております。それではご自由にどうぞ!』とダケ言って、B食クラバーの前から立ち去
って行った。

 一瞬立ち尽くすB食クラバー。長い間自分が、頭の中で思い描いていた出来事が現実に
なった驚きと言うよりも、決まり切ったやり取りが決まったとおりに行われない気持ち悪さが
の方が強くのしかかる。

 例えばファーストフード店でハンバーガーを頼む時、『御一緒にポテトは如何ですかぁ?』
と聞かれない場合と似ているだろうか。別に必要ない場合、コレもうざったくて仕方ないのだ
が、いざ聞かれないとファーストフードって感じもしないし、前の人と後の人には聞いている
のに、自分だけ聞かれないコトがあったとしたら、『一体どう言うつもりなんだ!』と、大声を
上げて文句の1つも言いたい気持ちになってしまいそうだが。

 幸いにして今迄1度もその様な経験は無いが、もしその様な状況にめぐり会った場合、文
句を言った手前、ポテトはやはりLサイズを買うしかあるまい。

 そんな葛藤を心の奥に潜ませ、何事もなかった様に料理を取りに行くB食クラバー。フレン
チらしく、何かのカニのスパゲッティ、冷製カペリーニ、(多分)鱒のムニエル、(おそらく)ロー
ストビーフの他に、蝶々の形をしたパスタがあり、コレは何て名前だっけ、ラビオリは違うよ
な、等と食事の間中首を捻っていた。

 他にはお約束の、ココ迄小さく切るか!と、もはや芸術の域に達しているデザートのケー
キ達多数。想像だが、もしかしたらコレも、フツーの大きさのケーキが出て来たら『デカイだ
ろ!』とイチャモンの1つも付けたくなるのかもしれない。

 更に、どんなジャンルのバイキングでも必ずと言って良い程存在するカレーもテーブルに並
んでいた。余談だがB食クラバーは、どんなジャンルのバイキングに行っても、カレーを食べ
た瞬間、以後の食欲がストップすると言う体質の持ち主で、バイキングではなるべくカレー
は食べない様にしている。

 別にB食クラバーはカレーが嫌いなワケでは無く、どっちかって言うとって言うよりも、実際
はカナリ好きなのだが、そんなB食クラバーであるから、せっかくカレーを食べたのに、他の
モノは食べたくない!と、体が無意識の内に主張しているのかもしれない。

 一通りの料理を食べ終わったが、いまいちマダ満足しないB食クラバーは、遂にと言うか
ヤッパリと言うか、禁断のカレーを食べるコトにした。フランスと言えばコートダジュールって
コトなのか。本日のカレーはシーフードであった。そう思いながら食べるとピカソやマティス、
コクトーあたりもコノ味のカレーを食べたのかもしれないと、妄想は膨らむ。

 案の定と言うか予想通り、カレーを食べたB食クラバーはお腹がイッパイで身動きがとれず
にいた。どうしてバイキングとなるとイツも同じ結末に辿り着くのか。単純に食べ過ぎのせい
なのか、それともカレーのせいなのか。しかしカレーを食べなければバイキングに来た気分
にならないし、ヒョットしたらカレーの無いバイキングはカナリ物足りないかもしれない。

 今度、カレーの無いバイキングにめぐり会ったら、ソレについての答えが出るだろうか。

 

バイキング \1,575  夜メニュー(前菜・肉or魚・パン・デザート)\2,100  ランチ \1,200