店  名
 菓匠 美月庵
食べた日
2006/03/03

住  所
 秋田県秋田市泉北2-1-27
営業時間
10:00〜18:00

電話番号
 018-823-8585
定休日
月曜日

いちご大福
生チョコ大福
ホワイトチョコ大福
桜餅
桜餅
黒豆大福
前  説

 最近はどうも、小龍包×小龍包とヤケにウルサイB食クラバーであるが、実はもう1つ、食べたいんだケドなかなか食べられず、モヤモヤと言うかヤキモキしているモノがある。それは塩豆大福で、東京に住んでいた頃は、チョット探せばスグに買えた様な気がするが、秋田ではドコに売っているのか解らないし、そもそも和菓子屋の情報がB食クラバー的に少なすぎた。

 当HPの掲示板にカキコ下さる皆さんの情報をありがたく読ませて貰っても、豆大福については何度か情報を貰えたのだが、塩豆大福ともなると皆無である。文字にすると1文字増えたダケなのだが、豆大福に塩を使うと言うのは、非常に難しいモノらしい。スイカに塩をふって食べるぐらいに簡単にはいかないモノなのだろう。

 そう言えば、アマリ味の変化に詳しくないB食クラバー的には、刻み海苔が載っているか載っていないか位の差しか感じられないモリソバとザルソバであるが、実は海苔によって味が変化するため、つゆを変えているらしいし、料理の世界で1つ何かが増えるのは、ヤハリ大変なコトなのかと勝手に想像してみる。

 いやしかし、大概の人ならば、大福に豆が入っていようが、それが塩で煮られていようがアマリ気にしないだろう。たかだか食べ物1つでコンナに心が揺らいで良いモノだろうか?人間として、もっと他にハートを揺さぶられるべきなのでは無かろうか?そしてそれでこそ1人前の、自然な1人の人間になれるのではないかと、ココまで書いてみると自分が妖怪人間ベムの様に思えてきたり。

 そんなコトを考えていると、naoさんから泉に美味しい和菓子屋さんがある!って話を聞いてニワカに盛り上がるB食クラバー。芋ようかんと豆大福が美味いらしい。塩豆大福は売っていないのかもしれないが、この際豆大福でも良しとするかと、理想と妥協の分岐点で折り合いをつけてみた。


Comment

 美月庵には、お正月の3ヶ日が明けた1/4に行ってみた。官公庁に勤める人を始め、正月休みが1/3迄と言う人が結構いる中、自分の好きに行動できるのはウレシイ。そしてB食クラバーは、明日も休みである。今日コレから手に入るであろう魅惑の和菓子達を、思う存分何の気兼ねも無しに、(他人が働いている時に)楽しむコトが出来ると思うと、胃下垂の更に下の辺りがムズムズとカユくなってくる。コレが背徳の悦びか。学校のズル休みに成功してしてやったり!と思っている小学生の気分か。しかしまぁ冷静に考えると、官公庁に勤める人よりも、年末の休みに入る日が遅かったダケなのだが。

 ネット上で地図を確認、大体の場所を頭に入れ、レッツラゴー!しかし、突然秋田市を襲った吹雪の影響か、出発前に頭の中に描いていたルートとは、まるっきり違う道路を通っていた。渋滞が激しかったため、メインの道路を外してみたのだが、一体どうやって行けば目的地に辿り着けるのか、解らなくなった。違う道路を選んだら、恐ろしく狭い住宅街の小路に入って行くかもしれない。除雪された雪が堆く道路の脇に積まれている状況で、対向車など来たらカナリのピンチ!コレはいわゆる1つの賭けである。

 道は繋がっていた。感覚だけでハンドルを切っていたのだが、店は見つかった。実は複雑に考えすぎて、必要のない道をアチコチ曲がりまくったのだが、そんなコトをする必要はまるっきり無かった。予定外の道を通ったからって、物事を難しく考える必要は一個もない。

 店内に突入。昨年の秋に完成したらしい店舗は、清潔感もバッチリである。豆大福を買おう!と意気込んで来たワケだが、数多い和菓子達に目を奪われ、何を買ったらいいのか悩み始めたB食クラバーは長期戦の構え。はてぇ〜と悩むB食クラバーを見て、店員は店の奥の方へと入って行ってしまった。えぇ〜っ、そんな店員さん、頼むよぉ〜、とたじろいだB食クラバーの目に、お茶と試食のお菓子を持った店員さんが再出現した。

 おおっ!なんて素晴らしいシステム。コレでユックリと商品を吟味する事が出来る。しかし店員さんが奥に引っ込んでいる間に買いたい商品を決めたB食クラバーは、それらを注文し、それから竹製のイートインチェアに腰掛けお茶をすすり始めるコトにした。ヤハリと言うか、塩豆大福がなかったのが残念である。

 落ち着く。試食のお菓子も美味しい。コレが何なのか気になったB食クラバーは、店員さんに聞こうと思ってその方向を見たが、そのタイミングで、先程までは目に入らなかったイチゴ大福を見つけた。何たるコト。どうしてさっき、あるコトが解らなかったのか気になるが、気付いた時にはスグに対処すべき。お茶を飲みながら、いちご大福も下さい!と言ってみた。

 すると、白あんと黒あんの2種類があると言う。予想外の出来事に戸惑ったB食クラバーは白と黒1つずつ下さい!と言ってみた。モチロン考えるのを放棄した結果であるコトは言うまでも無い。それに気付いてか店員さんも笑いをコボしていたが、コレもコミュニケーションの1種と捉えてみよう。

 店の中にいる時間が長ければ長い程、買いたい商品が増えると察知したB食クラバーは、残ったお茶を一気に飲み干し店を後にした。モチロン豆大福もシッカリ2ヶ購入済みである。コレにはあるたくらみがあって、塩豆大福がないのなら自分で塩豆大福を作ってしまおう!と考えてみたのである。と言ってもゼロから作り始めるワケではなく、只の豆大福に塩をかけてみたら塩豆大福になるのでは無かろうかと言う、安易な発想である。

 まず最初に、ストレートに豆大福を食べる。大福が柔らかい。異常に伸びる。そして餡も、若干の水分を含んでいてみずみずしい。コレはカナリ良い感じである。自家製塩豆大福にも期待が持てる。絶対に美味いに違いない〜!っと1人で勝手に盛り上がり、塩を振りかけてみた。んがっ!

 表面に塩がかかっているので、最初しょっぱく後から甘い、なんだか中途半端なモノが出来上がった。ちゃんとした塩豆大福ならば、舌が豆に当たった時にしょっぱくなるのだが。

 まぁ、噛んでいる内になんとなくそれらしくなってはくるが、料理の世界はヤハリ、カナリ奥が深い。1+1が2になるように、単純にはいかないモノらしい。こんなコトをしてしまって、美月庵の職人さんには、ヒタスラ申し訳ないと思っている次第である。