店  名
 キッチン森本
食べた日
2008/04/10
住  所
 秋田県にかほ市平沢字町田123-1
営業時間
11:00〜14:00 17:00〜21:00
電話番号
 0184-37-2657
定休日
月曜日

08/04/10のサービスランチ
チキンカツと春巻
サラダ
スープ
デザート

前  説

 梅は咲いたか。桜はまだかいな。

 なんてぇ唄の一節は落語でしか聞いたコトが無いが、振り返ってみるとB食クラバーは人生の中で、梅を愛でたと言う経験が無い。梅って花があるコトはモチロン知っているのだけれど、実際にコノ目で見た記憶が無いコトに気が付いた。

 回りの人に、今時B食クラバーって梅の花を見たコトが無いトンチキ人間なんですけれども、一体ドコに行けば見るコトが出来ますか?と聞いてみても、ココに行けば大丈夫。今迄梅を見て来なかった人生を簡単に取り返せるぐらい堪能出来るよ!と言うスポットを、教えて貰うコトは出来なかった。

 …実は1箇所ダケ、梅が林の様に生い茂っておりますよ!的な意味合いを持つ名前のトコロに行ったコトがある。しかし、もしかしたら時期を外していたのかもしれないが、自分の中の梅を見たい心が充分に満足する様な、なんだったら3と3の倍数の時だけアホになるぐらい圧倒される様な梅の花の乱舞にはめぐり会うコトが出来なかった。

 今となってはソノ場所について、チョット寂しい感じのトコだったよなーと言う印象と、帰り道に不思議な頭痛に悩まされた思い出しかない。

 もしB食クラバーと梅との対面がコレ1回切りで終わってしまった場合、B食クラバーの中で梅は、最悪な植物として認識されかねない。コンナ気持ちを持ち続けて、一体コレからどうやって美味しく梅干しを食べられると言うのか、いや出来まい!B食クラバーの心の中には、梅について一点の曇りさえもあってはならないのだ!

 …意味もなくハイテンションなB食クラバーは、ソノ時のイメージを払拭するタメにも、より素敵な出会いを梅と果たさなければならないのではないか。そう思っていたトコロ、にかほ市で梅の花が咲いている場所があると聞いた。

 コレは行かなければなりますまい!と急に、瞳の奥が熱く燃え上がるB食クラバー。もし万が一又寂しい思いをしたとしても、帰り道で頭痛に悩まされる心配も今回は無いハズだ。その点ダケでも行ってみる価値はあるだろうと、無料区間なのをイイコトに、日本海沿岸東北自動車道を利用して、にかほ市まで行ってみるコトにした。

 にかほに行くとなれば、以前から気になっていたキッチン森本に行かない手はないだろう。ぱっと見、国道7号線に面した様に見えるキッチン森本は、しかし店舗と国道の間に両者を繋げるモノが無くて、(一般的な店舗で言うとソコには駐車場がある感じ)あれ?どうやったら店に行けるの?と、店の前を通る度に考え込んでしまい、まだ1度も行ったコトが無い。


Comment

 キッチン森本には、チョット注意したらスグに辿り着くコトが出来た。10台位停まれそうな駐車場には、既に5台位車があった。アンナ理由で戸惑う人間って、B食クラバーしかいないってコトなんだろうなぁ〜とか思うと、いつものコトながら自分で自分がイヤになる。

 一所懸命頑張って剥いたのに、ドクターストップがかかってカニを食べるコトが出来ない!って位の達成感の無さがB食クラバーを襲う。時間差で、剥いたカニの身を誰かに食べられてしまった様な虚脱感にも追いつかれるが、ともかく気を取り直して店内へ入る。

 店内は、4人掛けのテーブル席を2つくっつけた部分が2箇所と、1つダケ独立したテーブルと、カウンター席で構成されている。2つくっついたテーブルには先客が座っていたタメ、小心者のB食クラバー的には何だかチョット座りづらい。

 貧乏ったらしいB食クラバーの貨幣感覚からすると、コチラのランチは\1,050と少々お高いが、サラダ・スープと食後にはコーヒーとデザートが付くと聞いたので、それならば!と思い、もう店に入る前からランチにすると決めていた。

 が、本日のランチの内容がドコにも書かれていなかったので、一応聞いてみると、チキンカツと春巻きと言うコトだったので、是非お願いします!と注文してみた。

 サラダとスープが先に到着し、続いてメインの登場。ライスがテーブルに置かれた瞬間、大事なコトを忘れていた!と後悔するB食クラバー。コチラのランチはライスかパンを選べる様になっていて、ソノ2択がある場合B食クラバーは、決まってパンを注文しようと思っているからだ。

 今更パンに替えて貰うコトは出来ないだろうなーと心の片隅で思いつつ、パンは次回来た時の楽しみにとっておこう!と自分を慰めてみるコトにした。

 早速頂いてみる。チキンカツにかかっているチリソースの適度な辛さが、スパイシーな香りと共に食欲をそそる。固すぎたり油っこすぎたりせず、非常に上品な感じに揚げられているのが、チキンカツと春巻きの共通点。

 付け合わせのポテトも油の感じがアマリ無く、ふろふき大根とナスの煮浸し(?)の和食テイストも相まって、例えば途中で苦しくなったりせずに、全ての食事を頂くコトが出来た。

 いやぁ〜アレだねぇ〜。ボリュームがありそうだったケド、サッパリした感じの料理だったからか、無理せず食べ切るコトが出来たよぉ〜。良かった、良かった。コレだったらデザートも余裕だね!とか思っていると、コーヒーとデザートが目の前に置かれた。

 ムースっぽいクリームケーキ&チョコケーキは、見た目にも美味しそうで、でも何だか食べるの勿体ない!とか思ってしばらく食べずにいたのだが、コーヒーを半分位飲んだトコロでガマンも限界!あっと言う間に、おそらく30秒位で食べ切ってしまった様な気がする。

 食べ終わった後で、一体何の理由があって食べるのをガマンしていたのだろうかと、考えてみても全く理由が思い浮かばない。ガマンしなかったら、一口一口チャンと味わいながら食べるコトが出来たかもしれない!とか思うと、残念さと共に自分自信の浅ましさが垣間見えた様な気がしてますますブルーに。

 ソレも自分さ、仕方あるまいてー!と、珍しくも気持ちを切り替えるコトに成功したB食クラバーは、念願の梅の花詣でをしてみた。梅の花は確かに、図案化されたマークでよく見かけるアノ形をしていた。おー梅だよーとか思っていると、なんだか甘い香りが鼻先を通り過ぎて行く。

 コレが梅の香りだと気付くのに少々時間が掛かったのは、梅の花は梅干しの様に酸っぱい匂いがすると思い込んでいたからだ。桜にはコンナにハッキリとした香りは無い。

 桜よりも早く咲いて、桜には無い芳しい香りを持つのに、後から咲く桜ばかりがチヤホヤされちゃった挙げ句、(秋田県では)アマリ見向きもされない梅の花に自分を重ね、思わず涙が頬を伝わりそうな気分でいるB食クラバーのお腹が、急に満腹感で一杯になった。

 サッパリしていても、やっぱりボリュームがあったんだなーと、梅の花を眺めながらキッチン森本のランチを回想すると、今迄梅を見ずに過ごして来た人生を取り戻せた様な気がして来た。