オープンしてから11年経つと言うので以前から知られた店なんだろうケド、B食クラバーが気になりだしたのは、隣にあった龍安が引っ越ししてからと言う罰当たり。
龍安のトコロ、いつまで経っても空き家だなぁ〜。何か食べ物屋入らないかなぁ〜。あれ?そう言や隣も確か食べ物屋じゃなかったっけ?って、ようやくソノ頃興味が向き出したのだから不届き千万。
しかしソレも風のウワサによると、ワリと良い値段のするレストランだよぉ〜ってコトだったので、お手軽なお値段でお気軽に食べるコトをモットーとしているB食クラバーが、アマリ注意しなかったのはやむを得ないトコロかと自己弁護。
どうやらカレーがイケるらしいと、何人かの方から伺った。
カレー!
カレーが美味いと聞いちゃあ黙っていられない。秋田☆カレー同盟かマタは、キレンジャー同好会でも立ち上げようかと言う位の情熱を、常に心の奥底に潜ませている程カレー好きなB食クラバーとしては、イツ食べに行けば良いだろうかと、早速算段を開始した。
トコロで、B食クラバー的にカレーと言えばキレンジャー、キレンジャーと言えばカレーと言う風に刷り込まれているのだが去年の夏、永谷園からキレンジャーカレーなるモノが発売されていたのは全く知らなかった。
パッケージに光る『うまそうなカレーたーい!』のコピーに、九州の熱い日差しを感じて少々目眩が。しかもゴレンジャーのメンコ入りと言うから、マニア心もイヤン!って言う程のクスグリ放題。
更にソノ希少性を煽るのが、限定18万食と言う生産量の少なさ。B食クラバーのあやふやな記憶によると、あれだけ購入するのが難しかった、っていうか店頭で見かけるコトすらままならなかったポーションの限定ボトルですら300万セットも流通していたらしいのにコレは一体どう言うコトか。ワザと提供数を少なくして購買意欲をソソらせる作戦か。
結果、B食クラバーは秋田市内の店頭で見かけるコトは無く、ソノ存在を知ったのは発売されてから半年も経って後で、ソコの頃には当然、何をどうやっても手に入るハズなど無い。
と、B食クラバーのカレー好きを明確にしたトコロでnananaへカレーを食べに行った話。
♪君に会う日は不思議な位雨が多くて〜
って歌にもあったと思うが、B食クラバーがnananaに行こうって思ったのは今回が2回目で、ソノ時も今日も、面白いぐらい雨が降っていた。
B食クラバーの雨人間振りが披露されているのではないだろうかと若干冷や汗気味だが、そう言えば今年ってイマイチ秋の長雨シーズンって無かった気が。今が丁度ソノ真っ直中なのだろう!と思い込むコトにした。
店内に足を踏み入れると、大きく3つのセクションに分かれている。テーブルが2つダケの小さいセクションと、厨房を囲む様にあるカウンター。ソレにメインのフロアーにはテーブルがおそらく5〜6ヶ。外から見た感じ若干狭そうなイメージがあったが、実際にはカナリの集客能力。
本日のランチなんて〜のも気になったが、ココは初志貫徹でカレーを食べるコトにした。カレーはチキンとエビの2種類。チキンカレーを注文した。
カレーなんだからスグに出て来るんだろうなぁ〜と思ったが、そんなスグには出てこない。なんで時間掛かってるんだろう?って思い聞き耳を立てていると、何かを炒めている様な非常に食欲をソソる音が聞こえて来る。
他のお客さんのランチでも作っているのかなー、コノ次かなーとか思っているとソノ音がやみ、少々時間をおいた後、チキンカレーが到着した。サラダ&コーヒー付き。
アノ音は何だったんだろう?と思いながら1口食べてみる。辛さよりも、甘味と酸味が全面に出て来る不思議な味。生まれてから今迄、何種類のカレーを食べたかなんて覚えていないが、絶対に初めて食べる味だと断言出来る。
和風でもないしインド風でもないし、イタズラに辛さを追求しているワケでもない。辛さではない味がキチンと出ている辺り、コレがコノ店のコダワリなのであろう。
御飯の上に乗っているチキンを食べてみて疑問に回答が。先程まで聞こえていた威勢のいい何かを炒める音は、このチキンを炒めている時に発生していたのだ。表面はカリッと焼けていて香ばしく、しかし身は柔らかい。店内はカウンター席まで一杯で、途中で入って来たお客さんが諦めて帰ってしまう程の人気振り。
お会計をしようと思って厨房を覗き込むと、カレーを作ってくれたシェフらしき人と一瞬目が合ってドキリとする。コトの真贋を一目で見抜きそうな鋭い眼差しにB食クラバーは、晩年のオーソンウェルズを思い出した。第三の男のテーマ曲が、印象的なツィターの音と共に流れ出す。
ソノ音楽を聴きながらカレーの味を思い出すと、初めて食べた不思議な感じの味にも合点がいった。日本の平和と民主主義が生み出したモノがこのカレーだよと、力強く静かな声で言われた様な気がした。