「なぜ秋田県は47都道府県中、いつも一番最後の出店になるのか?」長年の疑問を解決するため、我々は専門家に詳しい話を聞いた。
「全国で一番最後、と言うから聞こえが悪いだけ。実は秋田県は『大トリ』を飾っているのです」
そう語るのは、秋田市在住の大鳥 彩悟(おおとり さいご)さん(47歳)。この業界に詳しいジャーナリストだ。
「考えてみてください。紅白歌合戦で一番最後に歌うのは、誰もが知っている大物歌手。落語で一番最後に壇上に上がるのは、『真打ち』と呼ばれる熟練の噺家です」
「秋田県には『第一号店』『東北初出店』などという前座仕事はとてもさせられない。それは若手芸人の役目です。秋田県こそ、満を持して最後に登場する『大トリ』にふさわしい県なのですよ」と大鳥さんは話す。
秋田県には強力なライバルも多い。スターバックスコーヒーは鳥取県、コメダ珈琲店は青森県が大トリを飾った。しかし47都道府県を制覇していない全国チェーン店がある限り、大トリの座をかけた戦いはこれからも続いていく。
2018年には有名店『いきなりステーキ』で、47都道府県中47番目の出店という見事な「大トリ」を飾った秋田県。今年の6月1日には『乃が美』の出店でも「大トリ」を飾る予定だ。