秋田市広面にある宝くじ売場の「広面チャンスセンター」で、コンクリートに足跡を残した犯人を突き止めるため、指紋鑑定が行われることになった。
この事件は平成7年、宝くじ売場の建設工事を行っている際に、生乾きのコンクリートの上を何者かが歩き、足跡が点々と残ってしまったというもの。足跡の大きさや形から、犯人が「猫」であることはわかっていたものの、それ以上の有力な手がかりは得られず、事件は迷宮入りとなっていた。
広面チャンスセンターの経営者は「売場は『幸運を招く猫の足跡の売場』ということで一躍有名になり、県内だけでなく県外からも宝くじを買い求めるお客様が訪れて、長蛇の列ができるようになった」と、猫の足跡がもたらした経済効果については認めているものの、「しかしそれはそれ、これはこれ。生乾きのコンクリートに足跡を残して器物破損を行ったという暴挙は、やはり見逃すわけには行かない」と、犯人を特定したい意向を明らかにした。
これを受け秋田県警は、足跡の鑑定を日本NDB(肉球データバンク)に依頼したと発表。「猫の足跡は可愛くて見ているだけで心癒されるが、やはりそれはそれ、これはこれ。足跡を付けた猫を何としても探し出したい」との思いを改めて表明した。