実りの秋を迎えた秋田県で、きりたんぽの収穫が始まった。朝から晴天に恵まれたこの日、鹿角市花輪できりたんぽを栽培する切蒲 英さん(60)は、家族総出で収穫作業を行っていた。
きりたんぽは多年草の抽水植物で、秋になると高さ1、2メートルほどの茎の先に円柱状の穂を付ける。機械で刈り取ると収穫時に穂が傷んでしまうため、どの農家もカマを使って手作業で1本ずつ丁寧に茎の根元から刈り取っていく。穂の表面は茶色い皮で覆われており、皮をむくと中から真っ白なきりたんぽが姿を現した。
「今年は全体的に気温が高く、天候に恵まれた。食感はもちもちしていて平年よりも良い出来栄え」と話す切蒲さん。 「収穫は大変な作業ですが、とてもやり甲斐があります。新鮮な美味しいきりたんぽを皆に味わってもらいたい」と笑顔で語った。
大館市では10月に本場大館きりたんぽまつり、鹿角市では11月にきりたんぽ発祥まつりが開催される。