店  名
 一六七二
食べた日
2008/07/25
住  所
 秋田県秋田市横森5丁目22-19
営業時間
11:00〜14:00
電話番号
 018-834-1672
定休日
第4以外の木曜・日祝

08/07/25のランチ
サバのムニエル 梅しそ風味
豚の角煮
杏仁豆腐
ごはんの入ったおひつ

前  説

 クラバーKには、イマイチ美味しくないと思われる飲食店を、中に入らずとも外観を見るダケで判断出来ると言う特技があるが、当然のコトながらB食クラバーにはソノ様なエクセレントな機能は付いていない。

 しかしと言うか代わりに、マダム度の高い飲食店スカウターが設置されているコトが、ワリと最近発見できた。

 何となくではあるが、あぁ〜コノ飲食店はきっとマダム率が高いに違いない!と予感が働いた場合、実際に中に入ってみるとホンキで自分(達)以外のお客さんが全て、マダムだったコトが何度もある。

 コレって役に立つんだか立たないんだかハッキリ言ってサッパリ解らないし、必要な機能なんだろうか?と思わなくもないが、マダム達が発するお上品な、しかし決して途切れるコトの無い会話や、派手な服装とアクセサリー、そして生活カテゴリーに関係なく共通する、アノ年代特有の押しの強さなどに親近感を抱けないB食クラバーとしては、相当強く決心した時でないとマダム達に接するコトが出来ないタメ、例えば精神的に不安定な時等にそう言う場所に近づかない様にするタメの、天からの授かりモノなのかと思ってみたりする。…どうせならもっと別なモノを授かりたいが。

 いやぁ、でもなんか、何一つ持っていないよりは良いかもな。なんせ不必要なトコロでいらない労力を使わないで済むし。マダム達ってアレだよねぇ〜。暖色系の色が多く使われていたり、無農薬野菜とかって店に良く集まるよねぇ〜とか思ったトコロで、あるコトに気が付いた。

 コレってツマリ、そう言うコトなのかと。マダム達が集まる店にはチャンと理由があるジャン!何もB食クラバーに特別に備わっている機能ではなくて、ホンの些細な注意を払えば、誰にだって解る簡単な、基本中の基本的なコトだったのかと!

 そうして冷静になって改めて振り返ってみると、天から授かった特殊なモノが、自分には何一つ無いコトが解って愕然と。止めどなく涙を流しつつ泣き腫らした目でハンドルを握り、全ての赤信号を無視してアクセル全開で車を走らせたくなる衝動に。

 まぁでもアレだ。自分にそんなスペシャルなモノなんて無いって解っていたコトだし、あったとしてもマダム率スカウタだしなと思えば、そんなにツライ!なんて気分でも無い。

 そんなワケで、以前から気になっていた店、一六七二は避けていた。無農薬野菜で調理された料理が提供され、自宅を改装した様な飲食店だと聞くに付け、マダム率の高さが容易に想像でき、自然と足も遠のいていたのだ。

 しかし先日、はなさんから一六七二に行ったよ!と言う報告を受けてソノ楽しさ加減が伝わるにつれ、コレはB食クラバーも行かねばなりますまい!と謎闘志が燃え、いても立ってもいられなくなったB食クラバーは、うろ覚えの地図を頭の中に叩き込んで出掛けてみた。


中  説

 ワリと歴史のある住宅地の奥の方にあり、しかも外観は完全に民家なので、ナカナカ発見できずにウロウロ。気が付くと帰り道がどっちなのかも解らなくなる始末。もしかしてコノママ、秋田市中心部にほど近いエリアで迷子になってしまうのか!との焦りが出て来てオロオロ。

 最終的に困った時はソノ辺の一般民家にお邪魔し、『あのぉ〜、秋田駅ってドッチでしたっけ?エヘエヘ。』とか聞けば良い様な気もするが、コノ辺に住んでいる人達にとっては当たり前すぎる位当たり前のコトなので、『最初はコンナ解りやすいコト質問してきて、ソノ後で何か高い健康食品でも買わせるツモリなんでしょ!警察呼ぶわよ!…それで、どんなコトに効果があるの?』とか言われそうだし、そもそも見ず知らずの方の家に入るなんて勇気もない。

 そうこうしている間に、一般の民家にしてはヤケに駐車場が広い住宅を発見。もしや…と思い近づいてみると、紛れもなくソコが一六七二だった。おおぉ!ここかぁ〜!と喜んだB食クラバーであったが、なんだか店舗として営業している風情を感じるコトが出来ない。

 あっれ〜、ヤッパ違うのかなーと思い入り口に近づいてみるとソコには、『本日休業』のお知らせが。事前に調べた感じだと、今日は定休日じゃないハズなのにな…と思いつつも、やってないのなら仕方あるまいと引き返した。幸いにもソノ住宅街からは、何とか脱出するコトが出来た。そして後日。


Comment

 チョットした紆余曲折があり、本日のランチは当初考えていた飲食店とは違って一六七二に出掛けるコトになった。このコトについてオソラク、一人だけ腰を抜かしている人がいそうな気もするが、とりあえずこのタイミングでは考えない方向性で。

 先日、迷いながらもなんとか店には辿り着けたおかげで、今日の移動はベリースムーズ。今日はもう、営業してますよオーラをモノスゴク感じるコトが出来る。外から中の様子が特に見てとれるワケでは無いのだが。人がいる店といない店にみられるコノ現象は、いずれの日にか解き明かせねばなるまい。

 大きい看板もあるのだが目立つ様には設置されていないので、気分は完全に人ん家にお邪魔する感じ。玄関に置かれた履き物の多さと、本日のメニューが書かれたボードが無ければ、ココが飲食店だと察するコトは難しい。

 ボードには、さばのムニエル(梅しそ風味)・豚の角煮・くろもとなめこのお浸し・冬瓜と鶏ササミの卵スープと書かれている。あぁ〜一体ドンナ料理かなぁ〜と思いながらボケェ〜っと突っ立っていると店員さんがやって来て、店の中と言うか家の中へ案内してくれた。

 コノ店員さんは従兄弟のお姉さんで、今日は親戚の家に遊びに来たんだと、シッカリ意識を集中しないとありもしない妄想に取り憑かれて大変なコトになってしまいそうだ。

 店員さんの後を付いて座席へと向かう。と、ソコは、10畳程の和室が2つ繋がっている、一般の家で言うと客間とか床の間とか言いそうな風情の部屋であった。只違うのは、それぞれの部屋の真ん中には10人が座れる大きいテーブルが置かれていて、その足下が掘りゴタツ形式になっているコトだった。

 そしてソレらテーブルにはホボ満席の状態で、B食クラバーがイマイチどころかイマニもイマサンも苦手なマダム達が座って、ランチを楽しんでいらっしゃった。こんな見ず知らずのマダム達と肩を並べた上に更に視線も絡めつつ、同じ料理を食べるコトになるなんて!と、焦りまくるB食クラバー。

 出来るならばコンナとこには座らずに、ワザと携帯の着信音を鳴らした上で、あっれ〜急な呼び出しが入っちゃった。又来まぁ〜すとか言って店の外へ飛び出したい心境に駆られたが、ココまで来て往生が悪すぎる。大きく息を吐き出し、足下がフラフラになりながらも、何とか席に着いてみた。

 マダム達の会話から内容が解るワケでは無いが、とにかく何かお上品なコトを喋っている様に聞こえる。ソレとも自分が勝手に妄想しているダケなのだろうか。マダム達は今日の天気が…とか言うコトを話題にしているのにも関わらず、B食クラバーの耳が勝手に変換して、笑い声すら『オホホホホホ』って聞こえる様になっているのだろうかもしれない。

 そんな居心地の悪さも、料理が到着してしまえば問題ない。ゴハンを食べるコトに集中だ。サバのムニエルには梅しそソース乗っかり、程良い酸っぱさが食を進める。同じ皿にはジャガイモの3色サラダ付。コレが噂の無農薬野菜かと、興奮の具合もぐぐっと高まる。3色のジャガイモの内、1つは色的にも紫芋だと解るのだが、他の2つが何なのかは当然解らない。更にミニキャロット添え。

 魚料理の他に肉料理が付き、ソレが豚の角煮と言うからB食クラバー的に豪華極まりない。しかもコレが雪梅の人から教えて貰ったレシピだと言うから恐れ入る。食材のみならず、調理法にまで気を使う。コノ辺りがマダム達に人気の秘密か。

 他のお客さんの前に、石で出来た変な入れ物が置かれていて、アレ何だろ?不思議だなぁ〜とか思っていると、ソレはB食クラバーの前にも置かれ、え?何々?と思っていると、コノ中にゴハンが入っていると教えてくれた。石のオヒツとはいちいちコジャレている。コノ辺りもマダム達に人気の秘密か。

 ゴハンはあきたこまちだと思うが、あきたこまちに一番適した炊き加減の様に感じられた。おかわり自由だと言うが、毎日ドンブリ飯をおかわりしてます!って位の人でなければ無理なくらいの量があるし、今日のB食クラバーにソコまでの余裕はきっと生まれない。

 食後のデザートに杏仁豆腐。サッパリとした口当たりが心地よい。デザートを待つ間にセルフサービスでジャスミンティとコーヒーを頂く。コレらセルフサービスのシステムが良く解らなかったので、他の人達が行う動作を一瞬のすきも見逃すまい!と、鋭い視線を投げかけていたコトに、果たして周囲のマダム達は気付いたろうか。

 隣で食事していたマダム達が、オソラクではあるがインターネットの画面を印刷した紙を綺麗にファイルしたモノを持ちあって、次はココに行きましょう!とか言いあって楽しそうにしているのを見て、スイマセン、ワタクシも外食大好きなんですケド、そのファイル見せてくれませんか?と言う勇気は、ヤッパリ最後まで持つコトが出来なかった。