カレーバイキング

場 所
道の駅しょうわ

住 所

訪問日
2003/07/20
TEL.

営業時間

前 説


 某、元秋田のラーメンページを巡回中、とても耳寄りな情報に、B食クラバーのハートが
ベルベットの様な肌触りでキャッチされた。昭和町にある道の駅を会場に、7/19〜7/21の
3日間限定で、キャッスルホテルが提供するカレーバイキングが行われると言うモノだ。

 キャッスルホテルと言えば高校生の頃良く利用していたので、チョット懐かしい気持ちに
もなる。利用してたと言っても高校生の話なので、スイートルームでロマネの30年モノを片
手にユラユラさせながら夜景を指さし、『ココから見える景色で一番輝いているのは君だ。』
なんて、シャラ臭いセリフを吐いていたワケではモチロン無く、待ち合わせや、喫茶店替わ
りに利用していた程度だ。

 ついでに言うと当時はキャッスルホテル内のテナントにもパワーがあり、本屋とか楽器屋
とかヤングをターゲットにした洋服屋何かが入っていて、結構楽しめたモノである。今は見
る影も無いが。って、一体そりゃーいつの話ですか。

 そんな程度の利用しかしていなかったので、キャッスルホテルでカレーなんか食べたコト
も無い。噂ではホテルのカレーは高いと聞くし、そんな何千円も払うなら、もっと他に充実し
たモノを食べたい!と思っていたハズで、振り返ってみるとコノ頃から、B食フロンティアスピ
リットが芽生えていたのかも知れない。

 で今回は、そんなキャッスルホテルのカレー10種類程が\1,000で食べられると言うので
TRY!したい気持ちになった。物事が全てB食クラバーの思う通りになっていれば、モチョッ
ト違う人と行っていたハズなのだが、そんなの神様じゃないしあり得ない。B食クラバーKを
伴って、道の駅しょうわへと向かった。

Comment


 実は前夜飲み会があり、激しく飲酒。久しぶりに二日酔いの朝を迎えた。夕方迄何も食
べたくなく、飲み物を少々口に入れていた程度であった。普段ならダラダラ夜まで寝て過ご
したいトコロだが、明日は休日出勤の使命を帯びていた。コノママでは明日、絶対仕事に
なんかなりゃしない。体力をつけるためにも何か食べなくては!

 夏バテで食欲が無くてもカレーは不思議と食べられますよね♪とTVでも良く言ってるし、
二日酔いの腹にも入るかも知れない。スパイスを全身に巡らせれば、体力だって回復する
に違いない。食べ物一つに過剰な迄の期待を抱き、もう今日は一歩も歩きたくないよ!と
悲鳴を上げている体にムチをいれ、無理矢理車に乗った。

 車を走らせて10分程経過したトコロで、嘔吐感が込み上げて来る。外出したコトを激しく後
悔。しかし、クラバーKも楽しみにしている様なので、今更引き返すコトは出来無かった。暫
くコチラから話を振るコトが無かった事実に、クラバーKは果たして気付いていただろうか?

 クラバーKは、カツカレーとかコロッケカレーとかバンバン食べるぞ!と、クラバーKの心の
深淵にしか存在しないメニューを次々に並べ立て、張り切っていた。ホテルのカレーでそん
なメニューあるワケ無いだろ!と思っていたが、押し寄せる二日酔いと車酔いの二段炸裂
コンボに耐えるため、固く口を閉ざしていた。

 夕方6:30頃にブルーメッセ到着。他の店が全て営業を終わらせた後のせいか、やたら
ショボク感じる。こりゃカレーバイキングもダメかも?と思いながらも、ココまで来て他の食べ
物屋に行くのもあり得ないので、初志を貫徹するコトにした。

 ドアを開け、マズ目に付いたのは、従業員のハッピ姿。こういう時にハッピを着るのはキ
マリなのだろうか?秋田キャッスルホテルとか書いているその部分が、ハッピからヤケに
浮いている様に感じる。ホテルと言う近代的な感覚の付きまとうモノと、日本古来からの伝
統を受け継ぐハッピ。もうチョット他に何か無いモノかと考えてみたが、スタッフジャンパー
じゃコノ季節暑すぎるし、トレーナーじゃ
ぞんたくっぽいし、かと言ってTシャツじゃシベ超っ
ぽくなってしまうし、エプロンじゃ普段と変わらないかも知れないから、やっぱりハッピで良
いです。

 最初、何も考えずに皿にゴハンを盛り、その上にカレーをかけてみたのだが、ふと見知ら
ぬ隣の人の様子を見てみると、大きい皿にゴハンだけ盛り、幾つか用意した小さい皿の中
にルーを入れていた。成る程。コレなら一度で沢山のカレーを楽しむコトが出来る。小さい
皿はそのためにあったのか!モチョット頭使え、と自分を戒める。

 トマトと蝦のカレー、ビーフカレー、ミルクカレー、チキンカレー、スクランブルエッグカレー、
夏野菜のカレー、キーマカレー、和風カレー、きのこカレーとそして、ちびっ子カレーって感じ
でカレーが並んでいた。

 母親と一緒にカレーをよそっている様子のちびっ子が、『ちびっ子カレー食べたいよ!』と
せがんでいたのが微笑ましかった。ちびっ子はヤハリ、ちびっ子カレーに目がない様だ。例
えばコレが、他のジェネレーションでも同じコトが起こり得るだろうかと想像してみる。

 ヤングカレー。フランクフルトとかトンカツとか目一杯入ってそうで、小食の方は敬遠気味。
サラリーマンカレー。カナリ社食っぽい。主婦カレー。って、こりゃイツモのカレーか。アダル
トカレー。そこはかとなく漂う淫靡なムード。壮年カレー。養命酒とか入ってそうで何か嫌。
シルバーカレー。年寄りをナメるな!とか言って、杖で小突かれそうで×。色々考えてみた
が、どうやらちびっ子カレーしか成り立たないコトを証明してみたダケの様でヘトヘト。

 ビールを飲みながらカレーを食べている主婦の集団を見掛け、その存在感に威圧されて
しまう。各種カレーは回転が速く、タイミング良く行かないと好きなカレーを取ってくるコトが
出来ない。B食クラバー的には望みのモノを堪能するコトが出来たのだが、クラバーKは、な
んだか見慣れないカレーを持って来ている。新しいカレーなのかと、巧みに動揺を抑えなが
ら聞いてみると、『蝦の無いトマトと蝦のカレーと、チキンの無いチキンカレー』だと、力無く
微えんだ。

 以前からアマリ運に恵まれていないなと思っていたが、ココまでとは。幸せを数えたら片
手で楽勝に余りそうだし、不幸せを数えたら両手に両足を足しても絶対足りないだろう。不
幸せを話したら一晩経っても終わらなさそうで嫌だし、かと言って5分で幸せを語り尽くされ
ても嫌だ。しかし、それが全てクラバーKであると、今は思わざるを得ない。グスン。

 幅広い客層をターゲットにしているせいか、カレーはそれ程辛くなく、全体的にとてもマイ
ルド。それが少々残念であったが、二日酔いの胃袋にもカレーは順調に入って行き、食べ
終わった後には、来る時車の中で感じた気持ち悪さもドコカに消えて無くなっていた。人間
の体に対するスパイスの効果を身を以て実感した。

 コレからは体力的に困ったコトがあったら、とにかくカレーを食べるコトにしよう。キャッスル
ホテルに行くかどうかは解らないが。

1人 \1,000