店 名

佐々木家

住 所

秋田市川元むつみ町7-11

食べた日

2005/01/21

TEL

018-864-1112

営業時間

前 説


 以前、佐野実とか言う人の名前を冠にしているラーメン屋があった。ちょいとニヒルな笑い
を浮かべている様な人物の写真が、つまり看板サイズで入り口にあって、道路を通る車や
店の前を歩く人を眺めていた。人によっては睨まれている様に感じたり、またはソコを通る度
にホッとしたり、毎日の挨拶を欠かさない人も
いたかもしれない。

 上の段落の最後の文章、『いたかもしれない。』と過去形になっているのがポイントで、し
ばらく(〜どれくらいの期間だったか覚えていない。〜)経った後、ソノ店は閉店していた。
そう、B食サルガッソーである。

 その前も何か食べ物屋だったような気がするし、それより遙か前は自動車関係の店だっ
た様な気がしないでもない。何しろあんまり覚えていないので、間違っているのかもしれな
いが。コレはサルガッソーに敏感なB食クラバーだから覚えていないのか、それともソコを通
る誰もが印象に残らないのかと考えてみると、B食サルガッソーの謎を解決する糸口が垣間
見える様な気が。

 佐野実とか言う人はカナリの有名人らしいが、B食クラバーはアマリ詳しくない上に、漢字
を間違っていたらどうしよう?と、軽く思いながら文章を書いてみると、まぁでもコレがB食クラ
バーの全力なのだから仕方ないだろうと諦めてみたりして。ついでに不安要素を挙げとくと
あの店はラーメン屋じゃなくて中華そば屋だったのだろうか。と、ココまで何もかも覚えてい
ない辺り、B食クラバーが結局その店には1度も行ってなかったコトが簡潔に解る良い話。い
や、B食クラバー的にはラーメン屋が中華そば屋だろうがドチラでも良いのだが。

 佐野実の後は串焼きらしき店が出来ていたが、ソコもあっと言う間に閉店していた。正直
に言うと、店の名前も覚えていないって辺り、モチロン串焼き店にも1度も行ったコトがない。

 そんなサルガッソースポットの前を何げに車で走行していると、いつの間にやら新しいラー
メン店がオープンしていた。一瞬、佐野実が新しい店でリベンジか?とか思ったのだが、違
うらしいコトは、店名を見れば明らかだ。

 クラバーKや、クラバーMさんとの会話で佐々木家が話題に挙がったコトもあったのだが、
何故か行こう!って話になったコトは1度も無い。コレはB食クラバー間に横たわる暗黙の了
解事項だとでも言うのか。それとも世間一般にも共通して言えるコトなのか、この辺もB食サ
ルガッソーの謎を解決する切り口の1つかもしれない。

Comment


 B食クラバーが勤める会社には、B食クラバーが胸を張ってコイツは下っ端だ!と言える社
員が1人いる。その下っ端はかれこれ6年位下っ端をやっており、万年新入社員、或いは一
生ホープ!とか言う言葉で形容されている。永遠のフレッシュさんと言えなくもない。

 その下っ端が珍しく、お昼を食べに行こうと誘って来た。いや、正確に言うと、お昼は外に
弁当を買いに出掛けるのかと聞いて来たのだ。コノ下っ端、客先に出掛けると自ら進んで最
下層の下っ端に徹して、アレやコレや気を回したり、アチラコチラで勝手に起こっている出来
事を縫い合わさんが為に縦横無尽に走り回り、良くできた社員さんねって印象をクライアント
に与えまくっているのだが、それはアクマでも対外的なコトで、社内ではイマイチ気の利いた
コトなど一切せずに、逆にB食クラバーにそれを要求してくる気配を見せる等、万年下っ端も
ココまで来ると手に負えない!と言う一面を、何ら臆するコト無く見せまくっている。

 コノ時も、何か買いに行くのなら、自分の分も買って来て下さいよ!とかフザけたコト言う
んだろうなと思い、何ぃぃーっ!から続く暴言を万里の長城の如く延べまくろうと思ったら、い
や一緒に買いに行こうと思ったんですよ!等と可愛い言葉を使って、B食クラバーの機先を
制した。言葉に詰まるB食クラバー。コノ下っ端は、こう言うトコロが実に巧い。

 次に出す言葉に困ったB食クラバーは、タマには一緒に出掛けよう!と誘ってみた。当然
の様にオッケーと言う下っ端。何もかもが下っ端の思い通りに進んでいる様な気がしないで
もないが、取り敢えず一緒に出掛けるコトにした。コノ時、何となく頭に浮かんだのが佐々木
家だったので、行くコトにした。この場合、前から行きたいと思っていた!とかって気分じゃ
無い辺りがなんともはや。

 下っ端の運転する車で出掛ける。以前佐野実の店があったトコだって言うと、1回ダケ行っ
たコトがあると言い、その店がある場所を口で説明しだした。が、下っ端の喋る内容を頭の
中で地図へと展開してみると、明らかに違う方向を指している。ホントに行ったコトあんのか
コイツ!と思いつつ、道案内をした。

 店に着くと、空いている駐車スペースは1台分のみ。人気の程が伺える。とその時、下っ
端が、『あ、やっぱりココですよ。』と、不思議なコトを述べる。何がヤッパリで、何がココなん
だっ!と、もはやココまで来ると突っ込む気力すら薄れたので、聞こえないフリをして店内へ
と足を踏み入れた。すると…。

 駐車場がイッパイのワリに、店内にお客さんは半分の入り。店にいた全員が別々に車で
来たとしても外の台数には到達しない様な気がする。そんなコトが気になって、何を食べた
ら良いのかナカナカ決められない。券売機で食券を買うのだが、コレらのボタンに商品の写
真が貼ってあったら、もう少し楽に選べる様な気がするする。

 クライアント以外には滅多に気を使わない下っ端が、自ら進んでセルフサービスの水を取
りに行く。コレは一体どう言うコトか。他のお客さんの視線を気にしてのコトか。戸惑いながら
も水を口にしてラーメンの到着を待つ。

 運ばれて来たラーメンは、カナリ極太の麺。そして、何味だか解らずに頼んだ煮卵ラーメン
は、醤油とんこつであるコトが解った。ドコカに何味のラーメンだとか書いているのだろうかと
辺りを見回しながらラーメンを食べていたB食クラバーの箸が突然ストップ。ソコにはコノ店の
名前が『ささきや』と書かれていた。

 ささきや?は?ささきや?

 …ささきじゃないの?

 そう、B食クラバーはたった今コノ瞬間迄、佐々木家のコトをささきと読んでいたのだ!
そう言や
吉野家だって『よしのけ』とは言わずに『よしのや』って読むし、ソウル家だって『そう
るけ』とは言わずに『そうるや』って読むじゃないか!

 無口にラーメンをすするB食クラバー。会社にいた時はハッキリと『ささきけ』と発音してい
たB食クラバーは、今コノ場で店の名前が話題に出たらどうしよう?とやや冷や汗をかいて
いたのだが、その様子はハタから見ると、ラーメンが熱くて汗をかいている様に見えていた
に違いない。

 幸いにもその場では、店名に関する話題が出てこなかったので事なきを得た。今度下っ端
がコノ店に来ようって誘う時は絶対に『ささきけ』に行こう!って言うハズなので、その時にな
ったら思いっきり笑ってやろう。自分が間違っていたコトなど忘れて。

 

煮卵ラーメン(中) \750