店  名
 レモンタイム
食べた日
2008/11/02
住  所
 秋田県大館市中道1-3-17
営業時間
11:00〜15:00 17:30〜21:30
電話番号
 0186-43-1020
定休日
 

オムライス・エビフライセット
オムライス
エビフライ
サラダ
紅茶&ケーキ
比内地鶏親子丼定食
比内地鶏親子丼
比内地鶏親子丼定食のオカズ

前  説

 2008年の晩秋。青森市迄のドライブは、想像以上にB食クラバーから、ソノ体力を奪った。

 22:00位には家に帰っていたいよなぁと考えたB食クラバーは移動距離と時間から計算し、青森市内を17:00位に出発した。コレで何事もなければ予定通り、秋田市に到着する算段だ。

 本来ならば途中でディナータイムも挟むべきだろうが、今日朝イチで食べた鶴亀屋食堂のマグロと穴子がマダ胃袋の中に残っている気配だし、長年の経験から推測できる本日の腹減りタイムは、丁度予定帰秋時間に当たる22:00前後だろうから、帰ってから何か食べれば良いや!と、B食クラバーのポンコツ脳味噌コンピューターが答えを弾き出した。

 途中黒石市付近のガソリンスタンドで燃料を補給し、価格の安さに驚く。アメリカの住宅バブルが弾けた結果、世界中に飛び火した金融・経済危機の影響で、秋田市内では1リッター当たり\160超するハイオクが、何とコノ店では\130。一体何故コンナに金額が違うのか、そのシステムを誰かに説明して貰いたい。って言うかハッキリ言って、NHK週刊こどもニュースで説明して貰いたい。

 恥ずかしながら世界情勢と言うか、世間の話題にどうしても疎くなりがちなB食クラバーは大概、週間こどもニュースを見て世の中の動きを理解する。小難しい顔をした経済評論家や、あんたソンナこと言ってるケド、コトは簡単には動かないんだよ?って言うムードを言外に仄めかしている政治家達がブラウン管に映っていると、ソレだけでチャンネルを変えたくなるのは只単に、B食クラバーの知能指数が真冬の入道崎の気温並に低いからだろうか。

 ソレにしてもコンナにガソリンが安いのは魅力的だよね。いっそのコト青森に住んでしまおうかしら?ナドと思いながら、更に秋田市へと南下を続けるB食クラバーを、知らぬ間にドライブ疲れが襲い始めていた。

 大館市の入り口に入ったトコロで、街中に入って休憩するか、ソレとも大館は素通りして秋田市迄直行するかと迷いが生じる。いやぁ、でもお腹も空いてる雰囲気じゃないし、早く家に帰ろう!とバイパスを走るがソノ途中突然、絶対無理!コノママ家までなんて帰れるワケ無いジャン!もう絶対休憩・休憩!!休憩しなきゃ帰らないモン!!と、オモチャ売場の前で駄々をこねる子供がB食クラバーの心の中に突然現れ、暴れ出した。

 暴れる子供B食クラバーをなだめる大人B食クラバー。いや、子供対大人ではなく、駄々をこねる子供とソレを見てヒイている子供と言った方がより正確か。いずれにしてもコノ場合、暴れる側もなだめる側も、結局B食クラバー1人だって言うのがツライ。

 バイパスを通り終える頃、結局暴れる子供B食クラバーが鼻の差で競り勝った。って言うか、自分で自分の運転を不安に感じたから休憩しなきゃマズイ!と思ったって言うのが本音だ。幸いにもソノ時間帯、前にも後にもB食クラバー以外に車は走っていなかったのだが、もしいたとしたら、ソレら車のドライバーからB食クラバーが運転する車の動きがどう見えていたのか、考えたくもない。

 せっかくバイパスを通って大館市街地を通らない様にしたのに、ソノ出口から市街地へ引き返すと言う、全くもっての無駄だらけ。ガソリンも時間も勿体ないし、今時で言ったらCO2の排出量も増えてしまって、エコの観点からもマイナスだ。しかしソレもコレも、ドライブ疲れで正常な判断が出来なかったからだ。考えれば考える程、大館で休憩をしようと最終的に決断したのは間違いではなかったと、今は思いたい。

 常時携帯している(?)B食リストを取りだし、大館市内でイカス飲食店はないかと探す。以前行ったコトのあるバブハウスでも良いが、今はあのボリュームをお腹に収めきる自信がない。もう少しなにか…と思って見つけたのが、レモンタイム。オムライスやエビフライが良いらしいとの評判を聞いてチェックしていたトコだ。

 今日はレモンタイムで夕食をとって、エネルギーを補給しつつ休憩につとめよう!と、車を走らせた。


Comment

 とは言うモノの、ソノ店が初めて行くトコで、しかもソレが夜だと言うのは相当キツイ。昼間でも辿り着くのが大変なのに、夜の暗さがソレに輪をかける。一旦車を停めて地図と住所を確認。今ココにいるハズだから近くにはいるよね。あの黄色く光る看板が怪しんだケド…と思いながらも、何故かソノ看板目がけて進み出す勇気がない。

 憧れのアノ人を、只見ているダケでは距離は縮まらない。でも気持ちを伝えて嫌われるのがコワイの!と揺れる乙女心にも似た心境だが、もしアノ看板がレモンタイムのモノではなかったとしても、レモンタイムにB食クラバーが嫌われるワケでもない。

 一体何故コンナに尻込みしているんだろうと考えると、結局もう運転したくないって思っているからだと言う結論に達した。コレはもう一刻も早く辿り着かなければ!と心に決め、マズは気になるソノ看板へと近寄ってみた。すると、光り輝く看板の中に、レモンタイムと言う文字が見てとれた。なんだ、ココで良かったんじゃかいか!と、さっき迄の尻込みしていた自分に喝を入れる。

 何かを恐れて只ソコに立ちつくすダケでは何の変化もやって来ない。例えソノ先に幸運が待っていたとしても、近寄らなければ手にする機会も訪れない。『ドアを叩け、さすれば開かれん!』と、名曲『フェナー先生』の中で陣内孝則も歌っているじゃないか!と、今更ながらに思い出す。(元は聖書の一節らしいが…。)

 さて、ようやく念願の休憩スポットに到着したモノの、ソノ店構えに少々たじろぐ。気軽に入るコトが出来る洋食屋さんをイメージしていたのに、目の前に見えるのは、いかにもなザ・レストラン!と言った佇まいの店。

 大きな窓から中が見えるが、バンケットルームらしきトコロに(おそらく予約したのであろう)グループが楽しげに食事しているダケで、その他にお客さんらしき姿を見るコトが出来ない。

 もしかして今日は貸し切りなんだろうか?と、やっと辿り着いたと言うのに、店を目の前にして更に尻込み。さて、どうするか…と考えたトコロで、陣内孝則の叫ぶ様な歌声が頭の中に響く。

 『ドアを叩け、さすれば開かれん!』ホンの数分前にも同じコトを味わっただろがっ!と意を決し、マサにソノ言葉通りの状況が眼前に広がっているんだなぁと思いつつ扉を開けてみた。

 すると厨房の方から出て来たのは、いかにも人の良さそうなカーサン。今日貸し切りですか?B食クラバーなんかが入っても大丈夫ですか?と思いながら『…いいですか?』と聞いてみると、一瞬ダケ不思議そうな表情をした後、笑顔で店内へと案内してくれた。

 B食クラバーが勝手に貸し切りなのかと思った上に、レモンタイムに対して一方的に尻込みしていたダケなのだから、ソレも当たり前っちゃぁ当たり前の話だが。

 座席に腰を落とし、メニューを広げる。レストラン然とした佇まいから、ソコには洋風なメニューが並んでいるモノだとバカリ思っていたが、比内地鶏親子丼などの大館名物・鯖の八丁味噌煮等の和食から、海老チリ・麻婆豆腐の中華、ハンバーグ・ステーキなどの洋食、更にスパゲッティなどのイタリアンまで、幅広いジャンルを取り揃えているコトに驚く。

 一番魅力を感じたのは\1,500のコース料理だが、コチラは予約をしなければ食べられないようだ。11月のコース料理と書かれていたので月毎に変わるのだろうが、海老を材料に使った6点のオードブルに、肉料理or魚料理のメイン+ライスorパン+デザート+コーヒーor紅茶と、コンナにも品数があって、ソレで\1,500ってホントだろうか?\15,000の間違いじゃないのだろうか!と、何度も目を擦りつつメニューを見直してみたが、やっぱりソコには\1,500と書かれていた。

 コレは是非とも食べてみたいが、予約をしなきゃいけない上に、オムライスとエビフライを食べたい!って気持ちのまま店にやって来たので、今はどうしてもオムライス&エビフライ気分を変えられない。数種類あるオムライスのセットメニューの中から、所期の目的通りオムライス・エビフライセットを頼んでみた。

 正統派と半熟のドチラが出てくるのだろうかと楽しみにしていると、目の前に現れたのはデミグラスソースのかかった正統派オムライス。最近は半熟オムライスが幅を利かせているが、B食クラバーはドチラかと言うと正統派オムライス派なので、コレは願ったり叶ったりだ。

 お腹アンマリ空いてないんだケドなーと思いながら食べてみると、食べるスピードが意外に早かった。自分でも驚いたがどうやら、お腹が空いているのも解らないぐらい体が疲れているんだと気が付いた。サラダ+オムライス+エビフライを食べ終わっても、マダ食べたり無いよぉ〜とションボリ加減のB食クラバーがソコにいた。

 うわぁ〜、どうしよう。帰り道ハンバーガーでも買うか?とか思っていると、店員のカーサンが食後の紅茶と共にデザートのケーキを持って来てくれた。コレを食べたトコロでお腹が丁度良い感じになった。

 お腹が一杯でもなく足りなくもない。このジャストフィットさ加減には、場当たり的に行動して辿り着いたと思ったレモンタイムまでの道程が、全てあらかじめ決められていたモノの様に感じられなくもない。だからコソ、聖書の一節たる『ドアを叩け、さすれば開かれん!』と言う言葉を思い出したのだろうか。

 次回レモンタイムを訪れるB食クラバーはコース料理を注文しようと心に決めているのだが、コレも大いなる何かの意志によるモノなのかもしれない。