GWはまだ先なので、チーズバーのコトもスッカリ忘れていた1月の終わり際の夜。Y師匠
から、今日迄行われていた西武の催事でチーズバーを売ってた。食べたら美味かった。と
言う話を聞いた。は?いやいやチョット待って下さい。今何ておっしゃいました?と、暫く師匠
の言ってる意味が理解できずにいた。
うかつだった。最近は中三で行われる大北海道展のコトしか頭になかったが、西武でも
年に1回位、全国のお菓子フェアみたいなのをやっていたのだ。ソレが今の時期で、その中
でチーズバーが売っているなんて思いもよらなかった。
しかもその話を聞いたのが午後8:00過ぎと、西武の閉店時間を1時間も過ぎた後だったか
ら始末に負えない。営業時間内に聞いたのなら何を置いても買いに行くトコロだが、どうやっ
ても買うコトが出来ない閉店時間1時間後には、ハッキリ言って聞きたくなかった。
久々に炸裂する、弟子を千仭の谷に突き落とす、師匠お得意の愛の鞭(と弟子が勝手に
解釈)。どうにもならない思いを胸に、インターネットでチーズバーを探すコトにした。食べるコ
トが出来無いんなら、せめてソノ姿ダケでも…って、大正時代の恋する乙女の様な一心であ
る。ちなみに師匠も、催事の最終日にチーズバーが販売されているコトが解ったのだそうだ。
あ〜チーズバー美味そうだなぁ〜と、パソコンの前で焦点の定まらない眼差しのままよだ
れを垂らしていると、どうやらチーズバーは通信販売もされているコトが解った。うわっ!青
天の霹靂。まさか生モノが通信販売されいるとは!思いもよらない事態の連続。気が付くと
チーズバー10ヶ分申込終わっていた。10ヶで\2,200。送料+消費税で\3,000を越えるが、
今買わなければ、ココから新しい1歩を踏み出すコトは出来ないと直感した。TVで放送され
たおかげで注文が殺到、到着迄2週間位掛かる様だが仕方ない。後は待つダケである。
さて、注文してから2週間が過ぎ、もうそろそろチーズバーが届くなぁと思っていた日曜日。
何気なしに西武に行ってみた。最近は西武もノーマークで、それゆえにチーズバーを食べ逃
したのか!と言う思いがそうさせたのは間違いない。
久々に通る西武の地下は若干様子が変わっていた。お菓子が売っているコーナーの一角
で、1人の男性店員が、『ココにこう、でっかいモノ敷こうか?』等とやたら力の入った身振り
手振りで示していた。…なんだか知らないが、アソコにだけは近寄るのよそうと思いつつ、
店内を1周したが、めぼしいモノは見当たらず。ついつい先程男性店員が力を入れていたト
コロに足が向いてしまった。すると…。
我が目を疑う。そこにはチーズケーキファクトリーと名前が書かれていて、2003年B食クラ
バー目標銘菓、チーズバーが販売されていたのだ!えぇっ?ど・ど・ど・ど・どうして?と心
の中でマジでドモり、なんてこったいオリーブ!ってな心境で、思わず近くにいた女性店員
に声を掛けてしまった。
B:『コレ、今度からココで常時販売するようになったんですか?』(動揺を押さえつつ)
店:(あきらかに何だコイツ?と思いながら)『いえ、25日迄の限定となっております。』
B:『この前もやってましたよね。コレからやるコト多くなるんですか?』(期待を込めて)
店:『日付とかはハッキリしませんが、月に1回位やる予定です。』
…女性店員が天使に見えました。その瞳に魅入られる様に5ヶセットを購入しようとした瞬
間、待って下さい!もう2〜3日したら横浜から10ヶセットが届きますよ!とB食クラバーにあ
るかどうか疑わしい理性を司る左脳が、クサナギの様に冷静に、しかも早口で叫び出した。
あっ、そうか。でもこのノリは…。そうそう、ココ迄来て買わないなんて、B食クラバーじゃ無い
ぜ。と、後先考えない感覚派の右脳が、キムタクの様な落ち着いた口調で語りかけて来た。
ク:『今ココで買ったら、合計で\4,000払うコトになりますよ。』
キ:『良いじゃん。食べてみなきゃ解らねぇって!』
ク:『勝手なコト言わないで下さい。この人は今、真剣に悩んでるんですよ。』
キ:『だぁ〜、うっせぇ!』
ぶっちゃけ、キムタクの圧勝となり、5ヶセットを購入。ダッシュで車に戻り、エンジンも掛け
ずにイキナリ1口。…美味い。abeのチーズケーキに勝るとも劣らない濃厚なレアチーズが口
の中一杯に広がる。歩きながら食べるコトが出来る様にとスティック状にしたらしいが、車を
運転しながらでも食べやすいコトが判明。キムタクの不敵な笑顔が頭に浮かぶ。買って良
かったぁ〜!コノ瞬間、他の全ての出来事が、宇宙の彼方へ消え去っていくのを感じた。
数日後、通販した分のチーズバーが手元に届く。同封された\3,000の振込用紙が、心の
中で台風並の強風に煽られて、千切れそうな位揺れているのを感じた。美味しかったから
良いっつっちゃぁ良いんだケド、\4,000も使ったらB食の範囲を超えている。新しい1歩と言う
よりも、余計な1歩を踏み出してしまったコトに気付き、いっそコノママどっかへ飛んでってく
れやしないかと、願わずにはいられないB食クラバーでした。
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