店 名
糖朝

住 所

東京都中央区日本橋2-4-1 日本橋高島屋新館6F

初回訪問日
2003/05/05
TEL.

03-3211-4111 (内線)5918

営業時間
11:00〜19:30

前 説


 香港で大人気のスイーツ店糖朝で、更に1番人気の豆腐花を食べたくて仕方なかった。
風呂の手桶と言うか、底の深い洗面器と言うか、とにかく木で出来たそんな形の入れ物に
豆腐がギュッと詰まっていて、甘いシロップをかけて食べるモノらしい。

 そんなモノがそんなに美味いのかと、味の方面で興味が増すと共に、デザートが桶に入っ
ていると言うインパクトから来る好奇心の2段コンボが炸裂。絶対に食べてみたい!と思って
いたが、香港で人気のスイーツを食べるには香港迄行くしか無い。しかし香港に行く予定等
無く、かと言って豆腐花を食べるためダケに香港に行く等と言う行為は、如何にB食クラバー
と言えど、そう易々と出来るモノでも無い。

 誰か知人に、『香港まで何しに行ったの?』って聞かれ、正直に『豆腐花を食べに。』何て
うっかり素直に答えてみようモノなら、今後その人とのコンタクトは一切途切れるに決まって
る。己の人間性を問われかねない衝動を心の奥底で必死に押さえ、いつかは食べてみた
いデザートとして、B食クラバーの心に永久保存するコトにした。

 しばらく豆腐花の存在を忘れて他のB食活動に勤しむ中、そのニュースは突然に、そして
高まる期待感を伴いながら、B食クラバーにもたらされた。香港で人気のスイーツショップ糖
朝が、青山に日本第1号店をオープンした!と言うのだ。

 再び込み上げてくる、押さえるコトの出来ぬ豆腐花への熱い情熱。香港と違い東京ならば
『何しに行ったの?』って聞かれても、『うん、チョット遊びに。』って無難な言葉を返すダケで
誰もが納得してくれるだろう。

 2003年GW東京旅行の、表向きのメインイベントはシティーボーイズライブを観るコトだが、
もう1つ、陰のメインイベントが豆腐花を食べるコトだとは、B食倶楽部のメンバーにも話して
はいなかった。

 

Comment


 東京滞在最終日に糖朝を訪れようと考えていて、それ迄は都内の色んなトコロを歩き回っ
ていた。その中で、B食クラバーMT@東京在住が、日本橋高島屋に糖朝があるって広告を
見掛けたと言ってきた。

 そんなコトは初耳のB食クラバーは、何かの間違いじゃないのかと思いながらも、念のため
インターネットで検索をかけてみた。すると、3/5に日本2号店が日本橋高島屋新館の6Fに
オープンしていたらしい。恐るべし、糖朝人気。そのパワーは香港内ダケでは留まらず、日
本スイーツ界をも席巻し始めたと言うコトか。

 最初は青山1号店に行こうと思っていたのだが、前後の予定を考えると、日本橋高島屋店
の方がフットワークが良い。旅行最終日で若干疲れてもいるため、体力温存の面からも日
本橋高島屋店に行くコトにした。

 日本橋高島屋新館の6Fは、フロア全てが飲食店で、お好み食堂とか言う、何だかチョット
チープな名前が付いているが、実際はそんなコトはない。おそらく日本で初めてのデパート
としての開店当時、庶民が気後れするコト無く食事が出来る様にと、コノ様な名前が付けら
れたのではないかと推察する。(なんせエスカレーターに初めて乗るお客さんが、気絶して
怪我をしない様にと補助員がついた位の昔である。)そして後世のB食クラバーは、その名
前のイメージ通り、気楽に向かうコトが出来た。

 本館から新館へは渡り廊下を伝って移動したのだが、その渡り廊下に30脚程の椅子が
並べられており、10名位の人が座っていた。それが糖朝の待ち行列。さすが高島屋では、
お上品に座って待つ様だ。待っている間にメニューとオーダー表を手渡される。コレが回転
率の向上に一役買っているコトは間違いない。

 メニューを開く。豆腐花をサーチ。念願の桶に入った豆腐花はソッコーで見つかったモノの
4〜5人前であるらしい。コノ店に来たのはB食クラバーMTと2人切りだったため、4〜5人前
ではサスガに多いだろう、とお互いに思った。

 桶に入った豆腐花を食べたくて来たのだが、それを注文すると、『2名様では少々多いと
思われますが。』と店員に牽制され、『あっ、大丈夫です。』とか軽く言い放った後、ヤッパリ
食べきれなくて苦しみの表情を浮かべている時に、『それ見たコトか。』と、店員に鼻で笑わ
れそうな気がしたし、豆腐花以外にも何種類か食べてみたかったので、断腸の思いで桶入
り豆腐花は却下。替わりに1人前用の豆腐花を食べるコトにした。1人前の豆腐花は、至っ
てフツーの陶磁器に入ってくる。残念。1人前とは言わない迄も、せめて2人前用の桶入り
豆腐花を用意して欲しい。

 1人前用の豆腐花には、暖かいのと冷たいのがある。どちらにしようか迷ったのだが、桶
入り豆腐花は暖かいモノの様なので、少しでもイメージを近づけるために、暖かい方を頼ん
だ。クラバーMTはイチゴ入りという言葉に目が眩み、ウッカリ冷たい方を頼んでしまった。

 更に豆腐花と同じ位人気の高い、糖朝特製マンゴープリン、何種類かある糖朝オリジナ
ルの香港麺の内、蝦ワンタン入り混ぜ麺(汁無し)、そして米を練った皮でチャーシューを包
んだ、一見春巻き風のチャーシュー入り腸粉を頼んだ。

 豆腐花登場。長い間待ち焦がれていたスイーツを、遂に口にした、その瞬間!はぁ?って
位の寝ぼけた味が口一杯に広がる。こ・こ・こ・こんなモノを長い間切望していたのか!と、
憧れていた先輩とついに恋人同士になったモノの、飲む打つ買うの三道楽主義者で、実は
イッコも甲斐性がない人間だった、って解った時位のどうしようもない騙された感が体全体を
包み込む。

 こんなハズじゃ無かった。と思いながら、一縷の望みを託してクラバーMTが頼んだ冷たい
豆腐花を食べてみる。ノックアウツ!更に寝ぼけた様なって言うか、ハッキリ言って
よいやよ
いや
で食べたイチゴの天ぷら並の気持ち悪さがB食クラバーを襲撃する。

 コレが大人気だなんて、海外の方の味覚ってヤッパリ解らないモンだなと思いながら、残
りの豆腐花を食べてみる。と、コレが美味い!更にマズイものを食べた後のせいか、モノス
ゴク美味しく感じた。ハッキリしない甘さも、1つ食べ終わる頃にはちょうど後を引く味になっ
ていた。さすが医食同源スイーツ。中国四千年の歴史を背景に持つデザートは、単純な舌
しか持ち合わせていないB食クラバーには、一瞬では理解できないモノであった。

 マンゴープリンもやっぱりサッパリした味で、食べ終わった頃に丁度良くなる感じだ。香港
のスイーツは、全体的にコンナ味なのだろうか?プリン内部にマンゴーが入っているし、一
欠けのマンゴーも添えられている。それを食べながらプリンを食べると、より味が膨らむ。

 香港麺はカナリ細い麺で、蝦ワンタンは芝エビ1匹をまるごとくるんでいる。コレがモチッと
した後、プリッとして美味しい。糖朝で食べたモノは何もかもが美味しかった。(イチゴの豆
腐花を除いて。)

 コノ調子なら桶入り豆腐花も食べられるかも!と思い、クラバーMTを見つめてみたが、もう
食べる気はしません!とうつろな視線で訴えていた。残念ながら、桶入りは諦めるコトにし
た。出来るコトなら来年是非!チャレンジしたい。

糖朝特製マンゴープリン。何故かのハート型

コレがMTの頼んだイチゴ入り豆腐花。美味そうなのだが。

中央の白い皿が香港麺。周りに置かれているのが蝦ワンタン。

豆腐花 \450  イチゴ入り豆腐花 \600 マンゴプリン \600  蝦ワンタン入りまぜ麺 \750