最近、女王様から頻繁に情報が寄せられるコトが多い。一体何故なのかと推理してみる。
コレはヤッパリあれだろうか。秋田市に限定出店しているラーメン屋の情報を、女王様は随分前から知っていたのに、B食クラバーには全く教えてくれなかったコトでイジケて見せた時、すまなかったと口では言っていたが、ソレは表面上ダケでは無く、心から本当にすまないと思っているからなのだろうか。
ソレともアレか。そのラーメン屋の割引券を持っているからあげるよっ!と気前よく言ってくれたので、ワクワクしながらソレを手に取ると、半月も前に使用期限が切れていたコトに対するゴメンナサイの気持ちも含まれているのだろうか。
ソレとも…。と、最近ヤケに思い当たる節が多すぎる。でもまぁアレだ。アマリ気にせず、女王様からの情報は有効に活用させていただこう!と、思考回路を切り替えるコトにした。やんごとなきお生まれの方が何を考えているのか、下々の代表格であるB食クラバーが、いくら思いを巡らせてみても、計り知るコトなど出来ようハズもない。
秋田市泉の以前、移転する前のらーめん亭かぜがあった場所では、ついコノ間まで洋食屋さんが営業をしていたのだが、いつの間にか閉店していた。ソコに新しい店がオープンしたと、女王様は教えてくれた。
店の名は食堂グルメ。食堂と言う、一般大衆に広く解放された上に排他性をみじんも感じさせない言葉と、スノッブでコダワリ屋で、排他性の代表格の様な言葉のグルメと言う組み合わせによる店名は一体どうしたモノだろうか?食堂派もグルメ派も、両方ともが入店を一瞬タメラッテしまいそうなムードを感じるのはB食クラバーだけではないだろう。
まぁしかし、コノ様にキッチュなネーミングの店を、B食クラバーが無視できるワケはない。早々に出掛けるコトにした。
店に辿り着く。ソコには6本モノ幟が並んでいた。ラーメン・チャーハン・とんかつ・丼物など、the☆食堂!と言ったムードの単語が並べられている。しかしB食クラバーはソノ中の1つ、ハンバーグと書かれた幟に自然と目が行った。
他の幟は黄色や赤などの無地の上に文字が書かれている、まぁ日常的に見慣れたモノだったのだが、ハンバーグの幟だけは、赤と白の横縞プラス、青地に白で星が書かれていると言う、何故かアメリカ国旗を彷彿とさせる生地の上にハンバーグと言う文字が書かれている。
店名同様、ソノ組み合わせの前例の無さに、コノ後に及んで入店をタメライ始めるB食クラバー。
『ヘイ!ハンバーグと言えばアメリカが本場ネ!ナニかオカシイですか!?』
と、耳元でジャックキングの囁き声を聞いた様な気がした。ソレでも尚、次の1歩が踏み出せないでいるB食クラバーに対し、
『私は妹のメリー!ホントに何を気にしているんですか?コノママじゃヒャッキエンパイアに滅ぼされてしまうネ!』
と言う声が頭の中に響き、一体ドコから聞こえて来るんだろう?と、頭を左右に回した途端バランスを崩し、とうとう店内に足を踏み入れてしまった。
直前の洋食屋には入ったコトは無いが、ソレ以前のらーめん亭かぜには入ったコトがあるのでかろうじて覚えているのだが、店内の配置は基本的にはソノ時と変わっている様には感じられない。メニューも、テーブルに1つ1つ印刷されたモノを置くのではなくて、壁一面に貼り付けている感じも変わっていない様な気がする。そのメニューを見上げる。
チャーハン、トンカツ、カレーなど、外にあった幟と同じ様な種類のメニューが貼られている。いやぁーソレにしても沢山種類があるなーと思ってみていると、気のせいかと思うメニューに遭遇した。
『ツナ豆腐あんかけチャーハン』に『春雨あんかけチャーハン』。『砂肝チャーハン』に『納豆ネギチャーハン』なるモノまで存在しているのだ。更に追い打ちをかける様に、『ツナコーンマヨネーズチャーハン』なるモノが目に入った。一体どんな料理なのか想像も付かない。って言うか想像したくない。ソノ数およそ20種以上。そして各チャーハンには、ロースカツが付いていると言う。
更に他の部分に視線を移動すると、『麻婆オムライス定食』や『春雨オムライス定食』なんてぇモノが目に入った。えぇ〜、スンゲェ面白そうなんだケド、フツーのオムライスは置いてないんですか!と、握りしめた左手の拳に、今迄に経験したコトの無い位大量の汗をかく。
このレパートリーの広さは、余程腕に自信があるのか、ソレとも店主一流のユーモアによるモノなのか。注文した瞬間、『はいコレ☆ドッキリでぇ〜すっ!』なぁ〜んて声をかけられるんじゃないだろうかとか、そんなコトまで考えてしまう。
一体何を注文すれば良いのか、考えがまとまらない。ココは一発ネタに走るべきか、いやヤッパリ、そんな無謀とも言えるチャレンジは止めるべきだ!と言う、2つの相反する考えが、B食クラバーの小さな胸の中で葛藤を繰り返す。
一通り考えてはマタ考え直し、3周位したトコロでようやく、考えるのが疲れたかの様に、『海老フライメンチカツ盛合定食』を頼むコトにした。最終的に振り返ってみると、一番真っ当っぽいメニューにした辺り、やはりB食クラバーってめっきりコンサバティブ。
ワリとお年のいったトーサンが厨房、カーサンがフロアを担当しているようだが、来たお客さん1組ずつの料理を順番に作っている様で、B食クラバーが食べる迄には30分以上の時間が掛かってしまった。まぁコレは仕方のないコトなのかもしれないが、多分ソノ時間帯、店にいた中で最長の待ち時間に、ホトホト自分の運の無さを実感して若干しょげるB食クラバー。
トンカツ用なのか、テーブルの上には4種類のソースが並べられている。B食クラバーの貧乏舌では何味なのかイマイチ解らないが挙げてみると、みそ・テリヤキ…ヤッパリもう解らない。後はフツーの中濃ソースらしきモノも並べられていた。
ナカナカ不思議なメニューの連続に圧倒され、イマイチちゃんと食べた実感が湧かないB食クラバーであるが、今度は思い切って、『春雨あんかけラーメン』でも食べてみようかと思う。