店 名
はなまるうどん

 

 

 

住 所

秋田市中通7-1-2 トピコ1F

食べた日
2004/03/31
TEL.

018-884-7810

 

営業時間
7:00〜22:00

前 説


 年を追うに従って暖冬が加速して行く秋田の冬もほぼ終わりを告げ、3月の半ばにして冬
用タイヤを夏用タイヤに切り替えると言う、数年前なら暴挙以外の何物でも無い行為に出た
のも、もはや春の訪れを待つコトが出来ないと言うウキウキ気分からだろうか。

 例年ならば、春を待ちきれない気の早い人が今頃タイヤを交換しても、4月の始め位に必
ず路面が凍結する日が1日位あって、他の車がスイスイ進みたいトコロなのに、1台ダケつる
つると、まるでカーリングのストーンの様に道路上に佇み、他の交通に迷惑掛け放題な車に
なるのがオチなのだが。

 タイヤを交換すると、もう春だ!と思うのは、B食クラバーだけかもしれないが、窓の外に見
える空も、スッカリの真っ青さで春のイメージを演出。ムードに後押しされ、春らしいうららか
なモノが食べたくなり、その時真っ先に思い浮かんだのが讃岐うどんだった。冷たくてコシ
のあるうどんをツルツル!とやりたくなったので、B食倶楽部イチオシ讃岐うどん店である、
山王の
讃岐へと車を走らせた。

 ワクワクしながら店の前に辿り着くと、しかし何故か寂しいと言うか賑わっていないと言う
かハッキリ言って殺風景以外の何物でもない構えが目を引いた。ま、でもいつもコンナもん
だよな、とか思ってドアを開けようとした瞬間、何か貼り紙があるのに気付いた。

 ソコには何と、『3月25日を以て閉店させて頂きます。』と言う内容の文章が。ソレ迄には、
閉店させる風情等微塵も感じなかったのだが、よくよく考えてみればイツ閉店しても可笑しく
ない雰囲気ではあった。お客さんが少ないと言うか活気が無いと言うか。

 しかし、それでもココが秋田市NO.1の讃岐うどん店だと勝手に決めつけていたB食クラバー
は、コレから一体ドコで讃岐うどんを食べれば良いのか途方に暮れていたのだが、当HPの
掲示板にnaoさんより情報が!どうやら駅ビルにセルフ方式の讃岐うどん屋があるらしい。

 秋田市では市内中心部の空洞化が叫ばれて久しいが、B食クラバーも類に漏れず、秋田
駅前には、ホントに用事がある店にしか出掛けるコトが無い。そのため、コノ讃岐うどん屋の
存在もコノ時初めて知った。試しにクラバーMさん&Aさんに聞いてみると、2人共何を今更!
とでも言いたげな視線をB食クラバーに返す。しかし2人共、店があるのは知っているが行っ
たコトは無いし、ドコにあるかも知らないと言う。

 こうなっては黙っていられない。もともと讃岐うどんを食べたくて仕方なかったコトもあり、早
速その日の夜、クラバーMさんと共に車で出掛けた。

Comment


 数年前にリニューアルされた駅ビルであるが、B食クラバーは今回初めて、その駐車場に
車を停めた。駅前に行くコトは何度かあっても、駅ソノモノにはそれ程用事が無いと言う、秋
田市中心部の空洞化を率先して進めている運動員の様でもある。しかし、クラバーMさんは
駅の駐車場がドコにあるのか良く解っていなかったので、上には上がいるモノだなと実感。
クラバーMさんはワリと駅前には用事がある様な話しぶりだったのだが。

 駅ビルは3階建てで、その一番上のフロアがレストラン街と言うか食堂街と言うか、食べ物
屋で埋まっている。食べ物屋ならばソコにあるに違いない!と踏んだ我々は、何の躊躇いも
無く3階へと進んだのだが、ソコでは見つけるコトが出来なかった。

 となるとセルフの店だし、ファーストフードが並んでいる1階にあるのかと足を進める。コノ駅
ビルが出来て何年になるのか忘れたが、初めて建物の全てのフロアを制覇した瞬間であっ
た。1階に降りると、目的の店はすぐに見つかった。

 はなまると言う名前のその店は、セルフ方式の讃岐うどん店と言うコトで、秋田の別の場
所で営業している他のうどん店と若干似た雰囲気を醸しだしており、少々嫌な予感がした。
更に店内のお客さんが、場所柄のせいもあるのだろうが、学生さんらしき方々しかいらっしゃ
らなかったので入店するのに抵抗があったのだが、ココ迄来て食べないワケにもいかない。
勇気を出して足を踏み出した。

 コチラの店は、本場讃岐にあるセルフ店同様、先に天ぷらなどのサイドメニューを選び、最
後にうどんを注文すると言う方式。うどんが出来てから食べる迄、ほんの少しでも時間を掛け
たくないと言う意思の表れであろう。珍しかったのでタコの天ぷらと、冷たいうどんをツルツル
いきたかったので、しょうゆうどんを食べるコトにした。

 基本的に、うどんに醤油がかかっているダケのコノうどんは、讃岐の麺以外には考えられ
ない様な気がする。フツーのうどんでやっても、当たり前だがソレ程美味しくはならない。大
根おろしと鰹節が、コレでもかと言う程大量に乗っかっているのがウレシイ。本場の店では、
しょうゆうどんと言うと打ちたての麺じゃ無きゃ美味しくないから、午前中しか提供しない店も
あるらしく、讃岐の方々のうどんに対する惜しみない熱意を感じる。

 うどんを頼む段になって、今迄に感じていた不安を更に増幅させる出来事に遭遇した。うど
んを湯がく店員が、どっからどう見てもバイトの女子学生風に見えて仕方ない。職人風の方
の登場を願っていたのだが、そもそもセルフの店に職人の方はいないかと、少々ブルーにな
りながら、うどんが出来上がるのを待った。

 が、食べてみてビックリ。讃岐うどん特有のコシ・ツヤ・喉越しが良い感じで再現されてい
る。先程の女性店員を、見た目ダケで判断した自分が情けない。コチラの店は香川県に本
部のある全国チェーン店らしいが、その教育が末端にまで行き届いているんだなと感じる。
心の中で彼女に謝りながら、しょうゆうどんをたいらげた。

 クラバーMさんは美味しいケド固い、との印象を語ったが、コレが秋田県民の最大公約数
的な意見かもしれないと思うと、秋田での讃岐の行く末が危ぶまれる様な、危ぶまれない
様な。秋田には全国三大うどんに数えられる稲庭うどんがあるせいなのかもしれないが、も
う1つ、伊勢うどんのある三重県での讃岐の評判がどうなのかも気になる。

 

しょうゆうどん大\380 中\280 タコ天ぷら\120 ぶっかけうどん中\380