店 名
吉野屋

 

 

 

住 所

秋田市川尻若葉町268-8

食べた日
2004/02/10
TEL.

018-883-0367

 

営業時間
24H

前 説


 B食クラバーの勤める会社の近くに吉野屋が出来た時のコトは、今でも確かにハッキリ覚
えている。あれっ?何か建物が出来たなぁ、何だろうなぁとか思って通り過ぎるコト1週間程
でソノ建物が形作られて行き、吉野屋だと解るのには時間も掛からなかった。

 秋田市に第一号店が出来た時は、何ヶ月も前から噂になり、建物だってユックリと作られ
て行ったモノだが、二号店建設のアマリの突貫ぶりには、感慨も減ったくれもアリャしない。

 東京に住んでいた時には吉野屋を良く利用していたのだが、秋田に帰ってくると吉野屋は
無く、寂しい思いをしていた。ず〜っと秋田に暮らすクラバーKは、ある日突然牛丼が食べた
くなり、真夜中の東北自動車道を仙台まで疾走。往復の高速料金+ガソリン代含めて1万円
以上をかけて、当時\400だった牛丼を食べに行くと言う伝説を作った強者であるが、それと
同じコトはサスガにしたくない。って言うか出来ない。

 一体吉野屋の何が夜のクラバーKの心を駆り立て、\10,000以上の出費も惜しくないと思
わせたのかが気になるが、そんな衝動は意外と誰の心の中にもあるのかもしれない。

 そんなワケで、意外と常識人のB食クラバーは、フツーの食堂やレトルトものなんかでゴマ
かしながら生活をしていたのだが、遂に秋田にも吉野屋が出来る!と聞きつけ、胸を躍らせ
たのが、遂先日のコトの様に思い起こされる。

 その後、食の嗜好にも微妙な変化が発生。米を食べなきゃお腹が膨れないよ!位に感じ
ていたB食クラバーも、米は1週間に1回位で良いか!ってな気分になり、自然と吉野屋から
足も遠のいて行ったのだが、アメリカでのBSE、いわゆる狂牛病の発生により材料となる牛
肉の輸入がストップ。すき屋、なか卯等が在庫切れに伴い、次々と牛丼の供給を停止して
いく中、牛丼最大手、オリジナルの吉野屋でもメニューから無くなると言うので、惜別の意味
を込めて、牛丼提供最終日の今日、昼食は吉野屋に行くコトにした。

Comment


 クラバーMさんが、『今日のお昼何食べよっかなぁ〜。』等と言っているのを小耳に挟み、
『今日なら吉野屋行くしかないでしょ!』と進言。『あっ、そっか!』とハリのある大きな声を
出すクラバーMさん。今日を逃せばマタいつ食べられるか解らないのだ。行かないワケには
いくまい。

 しかし無性に胸騒ぎがしてフト財布を見ると、なんと\232しか入っていない。社会人として
コレはヤバイ。ヘタしたらその辺の小学生の方が多くお金を持っていそうですらある。一刻も
早く小学生から大人へと華麗な変貌を遂げるべく、大人の階段を登り始め様と(銀行迄お金
をおろしに行こうと)したトコロ、クラバーMさんが、『お金のコトなら心配するな!』と言う。

 おぉっ!牛丼最終日におごってくれるのか。なんて太っ腹なんだ。一生付いていきます!
ぐらい思ったりもしたのだが、どうやら貸してくれると言うコトらしい。まぁガッカリと言うか何と
言うか、とりあえず吉野屋へと向かった。

 相変わらず少々フライングで昼休みに突入。駐車場は車で溢れかえっている。普段はこん
なコトは無いのだが、全ての駐車スペースが埋まっており、場内には駐車待ちの車迄いる
始末。外から店内を見てみると、全ての座席が埋まっている様である。

 ひるまずに店内に入る。吉野屋は五右衛門と違って、お客さんが全員男子であっても気に
ならないが、女子のお客さんもいる。普段は吉野屋には来ないのよぅっ!ってOLも、サスガ
に今度いつ食べられるか解らないと思うと、いてもたってもいられないらしい。

 少々待った後席に着くが、店内が混雑しているため、ナカナカ注文を取りに来てくれない。
そうこうしている間にお客さんがいっぱいやって来て、始めは2人位だった立ち待ちのお客さ
んも1人また1人と増え、一番多くて20人位になった様な気がする。

 牛丼が到着。コレで暫くまた牛丼を食べられないのかと思うと、1口々々に力が入る。しか
しコンナにお客さんが入るのは開店の時以来では無いだろうか。店員が慣れていないせい
もあって、混雑に拍車が掛かる。いつか誰かが爆発して、牛丼を店員に投げつけてもおかし
く無いよなとか思ったのだが、今日のお客さんは心から牛丼を愛するレディースアンドジェン
トルメンの方々バカリだったらしく、皆おとなしく自分の順番を待っていた。中には待ちきれな
くて帰って行く方々もいたが。

 さて、間違いなく普段は牛丼を食べないだろうと推察していた女子の方々が、席に着くな
り『並、つゆだく。』『つゆだく、温たま。』とか言うのを聞いて驚いた。人は見掛けに寄らない
と言うか、ハッキリ言って自分の了見の狭さを思い知った。って言うか、どっちかって言うと、
普段牛丼を食べないのはコチラの方なのだが。

 イツのコトになるのか解らないが、今度吉野屋で牛丼を食べられる日が来たら、こう言おう
と思う。

『熱しろ。つゆだくだく。かたネギのついでに、ネギだくで。』

 

牛丼並盛 \300