鹿角市花輪で、住民から「熊沢川の上流から大きな桃が流れてきた」と鹿角警察署に通報があった。桃を発見したのは、近所に住む菊池さん（68歳）。川で洗濯をしていたところ、川上から大きな桃がどんぶらこっこと流れてきたという。
駆けつけた警察官が、川から回収した桃を調べたところ、この桃は鹿角市特産の「北限の桃」であることが判明した。「北限の桃」は日本で一番遅い9月に収穫されるため、需要が高く、全国的に人気がある。
調査のために警察官が桃の実を二つに割ると、中から男の子が出てきたため、誘拐事件や保護責任者遺棄容疑を視野に入れて大規模な捜査が行われたが、犯人につながる情報は一切得られず、事件は迷宮入りとなっている。
発見された男の子は「北限の桃太郎」と名づけられ、菊池さん夫妻の元で育てられることとなった。現在すくすくと成長しており、今月2日に「鬼退治に行ってきます」と菊池さん夫妻に話して、きびだんごを持って家を出たという。その後、大館市内で秋田犬を仲間にした後、猿とキジを探しながら西に向かったという情報が寄せられており、来月にはなまはげの住む男鹿半島に到着するのではないかと見られている。