「もしもし、オラオラ。オラだども」などと秋田弁で電話をかけ、息子などを装ってお金を振り込ませようとする「オラオラ詐欺」が県内で相次いでおり、秋田県警察は注意を呼びかけている。
五城目町の女性(52歳)宅には、息子に成りすました男から「会社のお金を使い込んでしまい、それがバレそうになっている。このままでは会社をクビになってしまう。今すぐお金を振り込んでほしい」という内容の電話があったという。しかしそれを聞いた女性が「あいー!おめなしてそくたごどしたって!じゅっぷがすな!オラしょしじゃー!」と思わず声を上げたところ、電話の向こうの男は言葉の意味が全くわからず困惑。女性はそこで「これはうちの息子ではない」と気が付き、危うく騙されずに済んだとのこと。
また、小坂町の女性(47歳)宅には、夫に成りすました男から「交通事故を起こし、相手に大怪我を負わせてしまった。今すぐ入院費と示談金を用意しなければいけない」という内容の電話があった。しかし男の話す秋田弁が明らかに県南訛りであったため、女性は「これは夫ではない」と判断。思わず「オラ家のおどだば、そんたに県南訛りでねっ!」と怒鳴ると、相手の男は慌てて電話を切ったという。
秋田県警は「訛り具合は、地域や人によってそれぞれ違う。電話の相手の訛り具合に耳を傾けて、それが本当に自分の身内であるかどうかを聞き分けてほしい」と、県民に対策方法の呼びかけを行っている。